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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2021年10月の記事一覧

ちょっとした背伸びを、うめていく

5年間使ったPCを買い換えた。 これまで使ってきた薄型のデスクトップに、別れを告げる。 回収してもらうために段ボールに詰めていると、このPCを買った頃の気持ちが、体の奥底からじわじわと湧き出てきた。 *** 5年前、わたしは「文章を書いて生きていく」と強く決意していた。 そして「フリーライター」を軸として生きていくことを決め、他のアルバイト(それまでやっていた塾講師や経理のパートなど)を辞めた。 当時はまだ「ギリギリ生きていけるかどうか」ぐらいの収入しか得られてな

悩みを解決せずに、置いておく勇気

「自分のやりたいことがわからない」 「これから何をしていけばいいんだろう」 そんなふうに、悩んだとき。 もやもやしている状況は、居心地が悪い。だから、はやく「答え」がほしい。20代の中頃ぐらいまでずっと、そう思っていた。 だけど、何度も悩みに出くわすうちに、いつしか、ハッと気づく。「答え」って、そんなに簡単に見つかるものじゃない、と。 ここで言う「答え」は、地球上全員にとっての「正解」ではない。 自分にとって合点がいくような、そうだよなあと納得できるような、すうっと霧

愛に飢えていた頃

好かれたい、愛されたい、必要とされたい。 自分のなかの、愛が空っぽだった頃。あれは、23歳から24歳ぐらいのとき。毎日枯渇して、飢えていて、苦しかった。 友達から好かれたかった。 パートナーから愛されたかった。 同期や先輩、上司から必要とされたかった。 わたしは、「わたしのままで良い」と誰かに言って欲しかった。 でも、「もっと愛されたい」と願うのと同時に「こんな自分では愛されない」とも思ってたのだから、不思議だ。 愛嬌がないし、おもしろくないし、才能もなければ性格も悪