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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2023年11月の記事一覧

居場所の見つけ方

大学生の頃、4万人もの人がうごめく雑多なキャンパスで、わたしは "独りぼっち" を極めていた。 もちろん極めたかったわけでは、まったくない。ただただ大学という空間に馴染めず、集団となった学生が発する独特な雰囲気も居心地が良くなく、サークルもすぐに辞めてしまい、ゼミでも自分から関わろうとせず、純粋に「友達がいなかった」というだけである。 お昼ご飯は人の少ない場所のベンチで静かに食べ、授業はひとりで出席した。今のところ、人生でもっとも孤独な時期だったと思う。 そのままぬるり

何をやりたくて、何を引き受けるかって話

何か「やりたいこと」が現れたとき、同時に「それをやることによるリスクってなんだろう?」と考えるのが、わたしの思考の癖だ。 情熱だけで突き進めるほどの精神力はなく、かといって「やりたい」と感じたことを見ないフリできるほど諦めが良いわけでもない。心配事があると眠れないほど心臓が小さいのに、自分に嘘はつきたくないなんていう、まあ一言であらわせば面倒臭いやつだと思う。 そんな自分と付き合っていくためにわたしが編み出したのが、「やりたいことをやるために、石橋をとにかく叩こうぜ作戦」

「まるっと自分をわかってほしい」を諦める

自分のやっていることを「説明する」のが、とても苦手だ。 ここのところ、たびたび「じぶんジカン」のことを知らない人に対して、事業内容を説明する機会があった。 何をやっているのか、どうしてそれで生計が立てられているのか、これからやりたいことは何なのか説明せよ!というシーン。毎回変な汗をかきながら必死にしゃべり、帰り道では「ああ、伝わっていない気がする」と大反省会を繰り広げる。 実は普段のわたしは、じぶんジカンのことを知らない人に対して「知ってもらうための説明」をすることが、

「理想を描いても意味ないじゃん」と思ってた頃の自分へ

なりたい自分をイメージする。やりたいことを書き出す。理想を描いてみる。 自分を心地よく生きていくために、上記のような問いをお渡しすることが多いのだけど、そうするとこんな声もちらほら聞こえてきたりする。 「理想を描いても、実現できないから意味がない気が…」 「なりたい自分が非現実的だけど、それでもイメージする必要があるんだろうか?」 この気持ち、とてもわかる。何を隠そう、わたしがそう思っていたのだから。 「理想なんて描いたって、そもそも未来がどうなるかわからない。なり