手に職がある人って、良いな。憧れる。
私は、子供の頃、なんでも一発で成功しないと、認めて貰えなかった。
今　思えば、あんまりなことだ。子供が　なんでも一発で出来るわけ
ないじゃんか。天から和尚じゃ　あるまいし。
でも　当時の両親は、子供だからって　手加減なかったな。

「やってみせ　言って聞かせて　待ってみる。2割できれば　それで良しなり」

大人になって　この言葉に出会った。へぇ。そんなもんで　良いんか。
なんだか　体の力が抜けた。
なんでも　１回目で　親が認める基準まで出来ないと、即刻　
「それはダメ」「才能がない」「時間の無駄だ」
と言われ　挑戦する　なんて　出来なかった。

認めてもらうまで　チャンスが貰える友人が　羨ましかった。
一発で　大人が認める基準に達する　才能のある友人が　羨ましかった。

テレビを見てたら　山小屋で働く　パティシエの男性が居た。
「なんで　山小屋？」と聞いたら「新しい人生を　始めたいと思って」と。
手に職があるから、変な話、どこに行っても　やっていけるんだよなぁ。
新しい人生を切り開くのには、やっぱり　手に職、なんだよなぁ。

もっと　自分のやりたいことを　どんなに反対されても主張すれば良かった。
もっと　自分の可能性を　自分自身を信じてやれば　良かった。

もう　人生の折り返しは　とっくに　過ぎた。
だから　私は、自分の子供の　やりたいって気持ちに　少しは寄り添って
時間が掛かっても　努力する姿を認められる　親でありたい。