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持たざる者は街宣に向かう!ワンチャン化した選挙演説へのヤジ行為

狂乱の東京15区

乙武洋匡氏、須藤元気前参院議員など著名人から話題の日本保守党候補の飯山あかり氏、諸派まで百花繚乱…というより面白人間ショーと化した衆院東京15区補選が賑やかです。

公開討論会で舌戦ならいいのですが、演説会場が直接行動の場になっておりなんとも病んだ社会を象徴しています。

乙武候補のスタッフを突き飛ばすなどした41歳の男性が暴行容疑で逮捕。男性は飲酒をしていたといいます。また諸派のつばさの党が日本保守党の選挙事務所に押しかける事態も発生。

ここ数年、街頭演説は候補、応援弁士に対する抗議の場と化しています。かつての「アベ帰れコール」は抗議者たちが横断幕など入念な準備をしていました。開始前から会場付近で30~40代の男性が何やら悪態をついていましたが、その手には缶酎ハイ。

真剣に政治問題を考えるというよりも、ヤジで憂さ晴らしとしか思えません。誤解を受けかねないですが、これが憂さ晴らしのヤジならばまだマシかもしれません。むしろヤジが「ワンチャン」だとすればより悩ましい現象ではないでしょうか。

街頭演説にワンチャンを夢見る人々

2022年に安倍元首相暗殺事件が起きました。当時、左派、マスコミの間で山上徹也被告を賛美する風潮があったのは恐ろしいことです。

なぜなら成功体験を与えてしまったから。殺人、テロ、暴力が相手によっては英雄視されてしまうのです。

もう一点は2019年7月の参院選、札幌市内で街頭演説中の安倍元首相にヤジを飛ばし警察に排除された男性が道警に損害賠償請求。なんと一審、二審とも道警に賠償を命じています。

原告男性は市民集会で意気揚々と体験談を語っています。街宣でヤジを飛ばしたごく普通の有権者が市民活動家としてヒーローになる。大きな成功体験と言えます。

街頭演説でヤジを飛ばせば英雄になる(但し左派限定)

この点についてはマスコミは本当に罪深い。

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先の札幌でのヤジ主はドキュメンタリー映画「ヤジと民主主義 劇場拡大版」として映画化されました。

ヤジを飛ばした女性大学生(当時)、桃井希生さんは現在、労働組合で活動しており、ヤジで「人生が変わった」とまで言っています。

これも街頭演説におけるヤジの成功体験。

しかし左派、マスコミも考えてほしい。ヤジ賛美は民主主義であり、表現の自由で許容されるものでしょうか。

東京15区での妨害活動は立憲民主党候補にも及びました。この通り蓮舫参院議員もお怒りのご様子。

自民党に対する妨害やヤジは民主主義的な行為で表現の自由だが、野党に対しては誹謗中傷、選挙妨害と左派やマスコミが考えたとすればあまりにムシがいい話。身勝手な論理です。

例えばセクハラ問題を起こした議員が「ジェンダー」を説いたら、あるいは政治資金で不正があった議員が「政治資金規正」を訴えたら

「お前が言うな」

という範囲のヤジはありだと思います。だがどうでしょうか。現状、街頭演説で起きているのはもはやヤジを越えて「威嚇」「直接行動」のレベルです。

ところが左派やマスコミはこれを英雄視する風潮。しかも「成功体験」として扱っています。

この流れは今後も続くと予想します。なぜなら街頭演説でのヤジや妨害は持たざる者の「ワンチャン」と化してしまったから。

左派やマスコミの皆さん、自身が御贔屓の候補に対するヤジも同様に「英雄」として扱ってくださいね。







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