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山本太郎・れいわ新選組が「アンチ竹中平蔵のなかまたち」に走る3つの理由

アレな人たちの受け皿政党

「左翼デモ」「左翼集会」といっても大きく分けて①共産党②セクト③市民団体④SNS等を媒介した自然派性的な集団、階層が異なります。外部から見れば似たようなものですが、いわゆる「過激派」とは活動、生活状況、当局からの監視はまるで違ってきます。

確実に共通するのは理由なき安倍晋三憎悪、そして「社会生活・適応力、コミュニケーション能力、判断力、知的能力」が著しく欠如した参加者「アレ層」がいることです。けなしているのではありません。明らかに集団生活に馴染めない人でも皆と同じシュプレヒコールをあげ行進を続ける、長時間の間でも講演を聞いています。つまり左翼行事が「アレ層」の受け皿になり、一種の社会性をトレーニングさせているのです。

ただ「アレ層」は主義主張がない、ポリシーもない、そもそもそれらを得るための知的素地もない。徒党を組んだその空間が面白いか否かです。こうした特性を踏まえた上で現在、アレ層の最大の受け皿になっているのが「れいわ新選組」でしょう。

なので街頭演説、デモでも他団体とは趣きが違っています。れいわ新選組は18日に「増税反対!国会を揺らそう。大阪デモ」を開催したのですが、そこでのプラカードが話題になりました。

かつての「生活の党と山本太郎となかまたち」が「れいわ新選組と山本太郎とアンチ竹中のなかまたち」に変わった模様です。

竹中平蔵懲役100年の虚しさ

竹中平蔵懲役100年。最近のデモは「やつらを吊るせ」とか過激な文言が目立ちますが、これもまた同様のノリを感じます。現実的に懲役100年という刑が下せる訳がないし、それを議員が満面の笑みで掲げるというのがれいわ新選組らしい。またこんなことで喜ぶのもれいわ支持者らしい。

竹中さんといえば第1次小泉内閣で経済財政政策担当大臣とIT担当大臣。小泉構造改革の中心人物であり、新自由主義者の象徴として扱われています。なによりも格差拡大の張本人として槍玉に挙げられています。

それから竹中氏をめぐる言説としてアメリカの国際金融資本の傀儡、先兵という陰謀論で扱われることも見逃せません。

毀誉褒貶の激しい人物ですが、仮にアンチの政治家、経済学者が論争をふっかけてもまず勝てないでしょうね。「竹中平蔵懲役100年」も勝てないがゆえの捨て台詞とさえ思えます。

公職にあった人物だから批判が起こるのは当然ですが、しかし過激な文言で「アレな人」を狂喜させても世の中何が変わるでしょうか。すでに政界から退いた人物に責任転嫁しても意味がないと思います。

なぜここに至ってれいわ新選組は「竹中平蔵」を持ち出したのでしょうか。私はズバリ、3つのポイントがあると思います。

  1. れいわ新選組のネタ切れ

  2. 安倍ロスの変化球

  3. 陰謀論・国際金融資本批判

れいわの政策はお子様ランチ

「金よこせ、金よこせ」。れいわ新選組デモなどでよく聞かれたコールです。私にはえらいやっちゃ、えらいやっちゃ、という祭りにしか思えませんでした。政治を考えるというよりは政治を理由にしたカーニバルが実態です。政策を見ても「言うだけタダ」みたいなものばかり。でもいいんです。この支持層は「叫ぶ」ことが自体が目的だから。

①消費税は廃止、インボイス廃止
②ガソリン税ゼロ
③季節ごとの10万円給付
④社会保険料の引き下げによる負担軽減
⑤大学院まで教育無償・奨学金チャラ
⑥児童手当を毎月3万円に
⑦住まいは権利・家賃補助

竹中平蔵懲役100年もそういうノリで生まれたのでしょう。こんなので十分、熱狂できるのがれいわです。しかしなぜ今になって竹中平蔵なのか。

1、れいわ新選組のネタ切れ

今月9日、参院法務委員会で山本太郎氏が議事を妨害したとして懲罰動議が提出されました。本人も党も意外と動揺しているのではないでしょうか。それに加えてこのところインパクトがある話題がない。要するにネタ切れ。そこで竹中平蔵を持ち出したのではないかと。今、政界関係人物で過激な文言に耐えうる政治家は竹中氏だけでしょう。ネタ切れを満たせるのは竹中氏だけ。

2、安倍ロスの変化球

先述した通りれいわ新選組の政策・主張はお子様ランチです。「アレな層」が好むキーワードを何でもぶち込んだれいわランチ。その中心には安倍死ねの旗が刺された「アベガーライス」。でももうその旗は無くなりましたね。メインの旗にいつまでの故人の名も出すわけにはいきません。かといって岸田ライス、麻生太郎ライス、高市早苗ライスでは物足りない。

アベガーライスの代替品になれるのは「ヘイゾーライス」だけです。左派全体が共通で敵視することができて、なおかつ人を惹きつけられる政界関係者がいるとすればそれは竹中平蔵。

竹中平蔵懲役100年はれいわランチのヘイゾーライスの旗なんです。

ある意味では安倍ロスの変化球とも言えます。

3、陰謀論・国際金融資本批判

竹中批判というと政治団体「つばさの党」代表・黒川敦彦氏のイメージがあります。黒川氏も国際金融資本批判を鮮明にし、いわゆる「陰謀論」を踏襲した主張を行うこともあります。

陰謀論ではここ最近、参政党のイメージが強いですが、れいわ新選組の支持者でもとても多いです。というよりも支持層が被るのです。

Twitterの投稿などをみると18日のデモはかなり盛り上がったようですが、それは当然でしょうね。れいわに支持者の欲求を全て満たしたデモだから。

熱狂するのは結構ですが、仮に竹中氏を懲役100年にして世の中の何が変わるでしょうか。またこのデモが終わって皆さんの生活が向上したでしょうか。支持者の皆さん、冷静になって考えてみるといいですよ。

「懲役100年とか適当なこと言ってればこいつら盛り上がるだろう」と主催者側にタカをくくられたことをどうかご自覚ください。

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