ダイグラム(バイグラム)上、この配列が入力しにくい指の動きが少なかった


まず、ダイグラム(バイグラムという言い方の方が一般的かもです)とは、thとかlyとかbyとかndとかveとかの「二連字」のことです。

のっけから上記配列の弱点例を出します。
例えば"from"という単語を入力する場合、最初にfを入力します。
fは遠いので、どうしてもホームポジションから指全体が離れます。
そのあと同じ右手のrを入力しようとすると、指が戻り切らずにpやhを打ってしまいがちです。

逆にしたrfのようなダイグラムなら比較的打ちやすいので、frのようなダイグラムの方を注意を要するものとしてチェックしていきます。
ダイグラムはアルファベット26字の自乗分ありますので、676個です。
人名のAaronで使うaaや、irrelevantで使うrrなど、同じ文字の連続は入力に困難を来たさないので、650個と言う方が正確かもしれません。
こちらのダイグラムのデータを使って400位まで、どのダイグラムが打ちにくいのか調べていきます。
(個人的にはdoesn'tやshould'veなどで使われるアポストロフィも含めたデータ、ないかなあ・・・)

その前に「打ちにくい」ことの基準をある程度決めておきます。

"from"のrの後のoは左手、oの後のmは右手にあり、右手→左手→右手と交互に打つことになります。
比較的打ちにくいキーが連続したとしても、同一手内での連続でなければ、なんとか打っていけます。

(実は打ちやすいダイグラムとなると、同一手内での連続が重視されるのですが、ここでは措きます。
打ちやすい配列については、是非アルペジオやロールオーバーといった言葉でググってみて下さい。
・・・実はですね、アルペジオとか考えだすと、母音を左右で分離してないqwertyは悪くないんじゃないか、とか、qwertyって動き激しくてめっちゃ疲れるし初心者向けじゃないけど上級者には向いてて、だからタイプの競技の世界ではqwertyを使うのはいいんじゃないか、とか、自分の配列も

のほうがよかったんじゃないか、みたいなこと考えだしちゃうんです。
私は楽に打ちたいので難しいqwertyを離れて母音も分離した配列を日常使いしたい、くらいの心持ちなのですが、気になる方は、いろは坂配列の作者さんの記事をご覧ください。)

"article"の-cleに注目します。
三文字すべて左手中指です。
しかも下段→上段→中段という無駄の多い移動を強いられます。
le、el、ce、ecのダイグラムは仕方ないのですが、clとlcは相当辛いです。
こういったものは要注意です。

"prior"のpr-に注目します。
pもrも右手小指なので、不十分な力で打つことによる誤入力が起こります。

フェイスブックの略称はFBですが、fbといったダイグラムは、fもbも同じ右手人差し指での入力なのに、共に特殊な方向へ指を動かしての入力ですので、誤入力を起こしやすいです。

以上より
「同じ手で打っている」
「上段→下段やfとbが関与するなどの嫌な動きをする」
「同一指内や小指が強く関与する」
ものが危険です。
それと、こういったものに余り当てはまらないが打ちにくかったものは自分で判断して、危険なダイグラムだと分類します。

頻出ダイグラムの1~100位を見ていきます。
危険なのは
「co」「pr」
の2つです。
coは、打つのを慣れるしかないと思います。
prは・・・、これはもう小指の連続ですんで、なれるのも無理でしょうし、ゆっくり目に打つしかないのかなと。
prは後に母音5つ全部付きうる(praise、priority、prudential、preliminary、 professional)ので、どうにか出来なかったか、心残りです・・・。
やや注意が必要なのは
「lo」「ul」
の2つです。
ただどちらも左手の上段で完結するダイグラムなので、余り負担にはならないはずです。
他に少しだけ気を払うべきものは
「of」「ou」「om」「fo」「ly」「po」「mo」「ow」
の8つです。
mとoによる組み合わせ以外は、全て上段で打てるようになっています。
(↑というよりも、配列を作る際にそういう風になる様に配列の上段で使うアルファベットを選んでいったというのが正しいのですが。)
下段への移動が無ければ大きな負担にはなりませんし、mとoによる組み合わせも左右の手が一緒にならないので、大きな問題にはなりません。
これら8つは頻度100位以内と、頻度が高いので言及しただけでして、200位以降には取り上げもしなかったけれどもっと打ち辛いダイグラムがゴロゴロしてます。

頻出ダイグラムの101~200位を見ていきます。
危険なのは
「fr」「uc」「by」「cu」「cl」
の5つです。
frとclの危険さについては前述してあります。
byもまた、不規則なbという指の移動をした後に同じ指の上段まで動かさなければいけないので、打ちにくいです。
しかもbyという単語は結構使うので、入力しないわけにはいきません。
uとcによる組み合わせですが、左手人差し指上段と左手中指下段での行き交いですから、強い指なので大丈夫だとは思います。
やや注意が必要なのは
「mp」「bl」「qu」「um」「go」「br」
の6つです。
blとquとumとgoは割りあい普通に入力できるはずです。
brも危険なものとして取り上げたfrに比べるとずっとましです。
問題になるのはmpでして、118位というかなり高い頻度で使うのに、右手人差し指下段から右手小指上段という大きな移動になります。
大きい移動が紛らわしくなくてむしろすっきりするような人でなければ、大変な入力です。
幸運なのは、日本語だとmpが使われるのはゲームの話でのマジックポイントを略してMPと書く所だけの筈ですので、まず使われません。
英語だとtrumpなどでかなり使われますので、ここは覚悟するしかありません。

頻出ダイグラムの201~300位を見ていきます。
危険なのは
「mb」「dy」「lv」「bj」
の4つです。
mbとdyは同一指内での隣接した場所への移動なので、疲れないとも紛らわしいともいえます。
lvは強い指での入力なので大丈夫です。
問題はbjです。
非常に入力しにくいです。
日本語ではまず使わないですし、英語でもこれ使う単語あったっけってくらいなのですが、291位と無視していい頻度ではありませんでした。
やや注意が必要なのは
「vo」「xp」「ok」「my」「gy」「ym」
の6つです。
myはmyとmyselfで使いますので、いつか慣れます。
myとbyを混同しない様になさって下さい。
volcano、experience、okay、ideology、gym、等で他の5つも使いますので、意外と高くないという印象です。
なお、201位から後は、頻出ダイグラムの1~100位で取り上げた「他に少しだけ気を払うべきもの」がグッと増えます。

頻出ダイグラムの301~350位を見ていきます。
危険なのは
「ox」「pm」「lc」「zo」
の4つです。
どれも打ちやすいものではないのですが、zoは特に、英語でzoologyで使われるだけでなく、日本語の「ぞ」でもあるので、とても打ちにくくなってしまったことに後悔があります。
…とはいえ、z自体がショートカットのキーで動かせなかったので、一個はこういう打ちにくいものができてしまうのも仕方ない、です・・・。
やや注意が必要なのは
「mp」「bl」「qu」「um」「go」「br」
の6つです。
ここら辺も楽ではないですが、打っていけると思います。

頻出ダイグラムの351~400位なんですが・・・
ここら辺になると逆に頻度の低いものを入力しにくい配列に当て嵌められているほうが正解になります。
入力しにくいダイグラムが増えてくる方が、嬉しさを感じます。
逆に357位のsr、366位のsd、397位のdt…こういった打ちやすいものがここまで残ってると、勿体無くて悔しくなります。
一応挙げておきますと、危険なのは
「cq」「dj」「xu」「yb」「ux」「mf」「wd」「oz」「gd」「bm」「uv」
の11つです。
やや注意が必要なのは
「yd」「ky」「nb」「bv」
の4つです。
正直英語だとこういったバイグラムを使った単語はluxury、ozone、luckyくらいしか思いつけません。(英弱でスイマセン><)
日本語だと、「おずおずと」くらいでしょうか。
いずれ、そんなに高速で入力出来なくても大丈夫なものでしょう。

以上、ダイグラムの分析をしました。
実は候補だった他の配列でも同様のことをしているのですが、

最後に競った候補のこの配列だと、of、fo、orといった頻出ダイグラムが辛かったので、今使っているものを選ぶことになりました。
(本当はこっちの方が好きだったんですけどね…)






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