生存戦略としての「諦めること」

戦略とは「戦いを略すこと」であり、「諦めること」とは大事な戦略の一つだと思う。

諦めることは、「道を閉ざす」ことではなく、「別の視点で活路を切り拓く」ことだと実感している。

そして、別の視点で活路を切り拓く上で大事なこととは、
「正解を探す」のではなく、「今の自分にとって解くべき問題を見極めること」なのだと思う。

更に、解くべき問題に取り組む中で目指すものは「唯一の正解」ではなく、「自分にとっての納得解」なのだと思う。

私の周囲には、「唯一の正解を求めて彷徨っている人」が何人かいるが、見ていてとても辛い。

そう感じる理由としては、「その人が求めている答えは、今その人が解くべき問題を踏まえたものなのか」と強烈に違和感を感じるからである。

諦めるべきでないことを諦め、考えても仕方のない正解のないことに労力を費やす徒労は、傍から見るだけでもとても辛い。

自分が愉快に生きることよりも、人から「いいね」されることに必死になっている人に対して特に強くそれを感じる。

そんな人達の事例から、「諦めるべきことは諦めて、諦めるべきでないことは諦めずにやる」ということを自分の戦略として意識するようになった。

社会で有利なポジションを得るための手段として学歴を目的化していた学校の勉強が苦手だったからこそ、「戦いを略す」という戦略の概念に魅力を感じるようになったのだと思う。

コロナ禍に加えて不安定な世界情勢となり、誰にとってもその影響がダイレクトに自分の生活に迫っている現在、
「解くべき問題を見極める」という戦略の視点や「自分にとっての納得解を求める」という価値観は、更に重要になっている気がしてならない。

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