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私の知識お譲りします。

第一回:世界独裁者誕生記念の日

人が頭に描いた事を、他人が消しゴムで消すことは出来ない。勿論、学校の先生もテストの答案用紙のように赤ペンで間違った漢字を訂正したり、点数をつけることも出来ない。なので、優秀なエンジニア達が世の中にとって有害なものを作ろうと企て、はしゃいでいたとしても、誰も彼等の発想の邪魔をすることはできないのであります。そこで本日は休日を返上し、世界独裁者誕生記念の日と題して、有料級のお話を特別に無料でご提供させて頂きたいと思います。

世界の人々に善とは何かを知らせる為には、それは恐ろしい悪とは何かを、身を以て知らせなくてはならない。これが所謂、神の教えるところである。であるから、悪は全世界で力を持っているのであります。この事については皆さんもよく御存知でしょう。では、善が悪を征するには、どのようにすればよいであろうか?それは要するに、善が過半数に達しさえすれば良いという、至極単純な話である。であるが、そう簡単ではないのは何故か?それは悪が善の様に振る舞うのが上手く、上手に多くの人々を騙すことに長けているからである。そこで今回、私が皆さんにお伝えしたいのが、『行列が出来る店ほど、疑ってかかれ説』についてであります。人は行列を見かけると、その列に並ぶか否かについて、列の最後尾に視線を向けた後、時計の秒針が10秒を過ぎるまでに、A4のレポート用紙に列に並ぶ事を前提とした理由を列挙して、心の中でこう断言します。「ホニャララ、ホニャララ〜従って!この列に並ぶのは誰が考えても当然の結論である」とその後、周りをキョロキョロしながら、うつむき加減に携帯を見ながら、ようやく列に並ぶ決意を固めるのであります。

そこで、そんなあなたの背中を押してくれる(上手に誘導してくれる)人達の事を世間では『サクラ』と呼ばれているのは皆さんもご存知でしょうが、今回は、分かりやすく、『さくらとは何か?』と言うことについて解説したいと思います。

先ず、バラエティ番組の公開録画の会場席で、ディレクターがキューを出すタイミングで、大きな声を出して笑っている、おばさんの『さくら』

映画/男はつらいよで、虎さんの妹役の倍賞千恵子が演じている『さくら』

パチンコ屋の店長が、高設定台や甘釘台を打ち子に打たせて、利益を打ち子と四分六で分けている『さくら』

歌舞伎座の前の方の席で「よっ!待ってました!」と言うのをドキドキしながら、ひたすらその時を待っている『さくら』

羽毛布団の販売会場の1番前の席に座って、詐欺師が説明する羽毛布団について、何でもかんでも頷きながら、一番最初に、私、その布団買います。と言う『さくら』

「この店のチャーハン!日本一やでぇ!」と知り合いの店だからといって、いい加減なことをグルメ番組で言っている、お笑い芸人の『さくら』

「これから世界は軍拡競争に突入します」等と、三浦瑠麗みたいな事を言っている、東大出身の『さくら』

例をあげると切がありませんが、以上をまとめると、店の行列に並んでいる者の大半が『さくら』だということです。

これが世界中にいる独裁者達がよく使う手法だと言う事をよく覚えてさえいれば、多少のリスクは回避できるでしょう。

ご静聴有難うございました。


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