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医療社会学の意義

昨年自分が主宰していたヘルスケアの研究会では、あまりアカデミックにならず実践に重きを置いていたのだが、一部社会学のアプローチも取り入れている。

医療社会学という学問もあるらしい。

Wikiによると:

医療社会学(いりょうしゃかいがく、英: medical sociology)とは、医療や保健、健康、病気に関する問題について、社会学的な側面からその性格を明らかにすると共に、問題解決に必要な科学的な根拠を提供する社会学の一分野である。

ここで言う「社会学的な側面」というところがポイントである。

なぜ「社会学的な側面」が必要かと言うと、現代の医療が人間を生物学的な側面で捉えるアプローチが支配的であり、医療社会学はこれに起因する問題の存在と、現在の保健医療の枠組では解決することが難しいそれら問題の解決を図ろうとしている、というのが私の理解である。

だとすれば、医療社会学の意義は極めて大きい。

社会学者が社会学をどう考えているかはさておき、この意義は実践されなくてはならない。殊に日本の医療・介護保険制度のままでは、社会保障費の増大は免れず、財政破綻のリスクが高まっていることは既に賢明なる(実際に知人もおり議論しているので本当に賢明である)学者の方々のご賢察のとおりである以上、従来支配的なアプローチとは異なる視点・アプローチが求められる。

社会学については、経済学や経営学、あるいは工学といった自分の研究や仕事と直接関わるところが少なく、社会学という学界とその研究については明るくないのであるが、著名な社会学者である、京大の太郎丸教授の指摘が正しいとすると、その実効性を懸念せざるを得ない。

太郎丸教授がんばってください。

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