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ひとりぐらしの生ごみ減らし(その2):やさいの皮やきれっぱしからいいだしがとれる


はじめに

 先日、生ごみをへらす記事をのせた。とくにみかんやバナナの皮などふだん利用しない部分の水分をとばして重量をへらすのにはとても効果的とわかった。

ところでもうひとつある方法を紹介していなかった。それは材料を下こしらえする際に出るやさいの皮や根の部分。これは食べられるものがほとんど、しかもそこは風味やかおり、そしてよいだしが出る。したがって何回分かを冷凍してまとめてつかう。

きょうはそんな話。

ためていく

 野菜を料理するとさまざまとりのぞく。やさいづくりを長年していた。はたけでの収穫から店にならぶまでさかのぼると、もっとたくさん出がち。大部分ははたけにもどす。

収穫して土をあらかた落として家にもちかえるまでにもいたんだ部分や外葉などをとりのぞきながら洗う。こうして袋につめて販売所にならべる。

消費者の方々はここからさきの調理の段階で生じるやさいごみに難渋されると想像する。いまのわたしとておなじ。

さてそれをどうするか。環境への負荷やごみステーションまでの運搬をかんがえると、ごみ出しの機会もしくはごみを出す量ともにすくないにこしたことはない。

冷凍ストック

 やさいを料理するときにでてくるやさいくず。これをきれいなポリ袋にいれて冷凍庫へ。いたんだものでないかぎりいまだ清潔を保てている。こうして冷凍を経て、かたい野菜の細胞壁が融解の際に一部がこわれてくずれやすくなる。つまり火が通りやすい。

これは研究パートで身につけた。細胞を破砕してなかみをとりだすときになかなか有効な方法。それを調理に利用できる。

さて、だしをとる

 こうして何回分かのやさいくずをためるとなべに入れ、水をひたひたにたして火にかける。やさいをやわらかくなるまで煮込んでとりだし、キッチンペーパーでこす。

ここでふたつにわかれる。やわらかくなったやさいのほうにごく少量の水をたしてミキサーにかけるとよほどかたい部分でないかぎり、なめらかなペースト状に。野菜ベースのペーストができる。ペーストのほうはふたたび凍らせるとポタージュやパウンドケーキなどの素材としてもつかえる。

さて、だしのほうはいわゆるベジブロス。濃厚なだし汁でこくもありとろみもある。チャック袋でひらたくして冷凍。折って必要量をスープ、みそ汁、パスタのソーズのべーすなどさまざま利用できる。

利用しやすいものは

 やさいくずはおそらくほとんど利用できるかも。にんじん、だいこんの皮、なすのヘタの部分、キャベツやブロッコリーの芯、ピーマンやかぼちゃのタネとそのまわり、あらったたまねぎの茶色の皮やねぎの根、じゃがいもの皮、パセリやしいたけの軸など洗ったものはどれもつかえる。

びっくりするほど濃厚ないいだしが出る。ほんのすこし塩をたすだけでいいスープに。

おわりに

 自炊するわが家ではやさいとくだものの残渣が多い。

果物から出るものは基本的にすずしい時期には乾燥させて処分。水分とともにかさが減りかるくなる。乾燥したみかんやりんごの皮を調理はさみでこまかくきざんでからラム酒とともに煮とばし、パウンドケーキへいれる。あるいは入浴剤としてつかう(ふたたびごみになるが活躍の機会にはなる)。

やさいの残渣のほうは冷凍後にだしとり、もしくはペーストへ。これでたべのこしをしないかぎりは生ごみを出す回数がへるし、あらたなたべものをつくれる。

これでしばらく生ごみを出す回数をへらせて。ごみぶくろ代を節約でき、しかも焼却場の燃料の節約(わずかだが)になる。

やさいは皮の部分からいいだしがとれるので、ひとりでたべるぶんは基本的にあまりむかない。そのまま料理につかう。するとごみはおのずと減る。


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