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さまざまな魚種をたべたほうが健康のリスク分散ができて海などの環境への負担をへらせるとかんじる


はじめに

 世のなかのうごき(とくにわがクニ)をみつめていると、特定の魚種をこのんでたべているのはまちがいない。サケ、マス、マグロ、そしてさかなだけでなくエビやカニ。かたよりすぎると水圏(海、川、湖や池もふくめて)の環境に大きな負荷になっていそう。養殖もほぼおなじ。

いままであまりなじんでないけれど、漁獲されながらそのまま処分されている魚種をふくめてたべる。それがもとめられる時代がきているとかんじる。

店にいくと

 年末から年明けにかけてニュースを見ていると、恒例としてマグロのせりや店のごったがえすようすが報道されていた。わが家では縁のないたべもの。たしかマグロのうちのいくつかは準絶滅危惧種で漁獲量を世界的な取り決めによって制限されている。このクニでも制限をまもって漁獲しているはず。

それにしてもおなじマグロでもほかのさかなとほとんど変わらないねだんですし店にはならんでいる。流通のなせるふしぎなところ。それにしてもたべる魚種がかぎられている。ほんとうはそのかげにはさまざまな魚がいっしょに獲られているはず。

そのうちの数種は加工されわたしたちが口にし、飼料にもなる。のこりは処分されていると聞く。わたしたちがほとんど気づかないうちにたべている白身魚のフライのいくつかは深海にいるメルルーサなどがつかわれている。すでに半世紀前には流通していた。給食などでおなじみ。こうしたさかなの全身はまず魚屋でみることはない。

流通しにくい

 ところがのこりの加工にむかわないままおおかた処分されてしまう魚をわたしたちはこれまであまり親しんでこなかった。むしろ大部分の魚種ともいえる。そのうちの多くがたべられる魚。なじみがないだけ。したがっておいしいはずなのに買われることがない。

そのためもとから流通しないままだった。もちろん魚になじみのある地域や水揚げする地元だけでたべられるさかなももちろんある。なかには地元では好評で消費できているものも。もちろんあしのはやい魚や流通にはむかない魚種もあるはず。

その一方で、このところ大手の全国チェーンのスーパーにはそうしたこれまで流通していなかった魚種、たとえば深海魚などがならんでいるところがある。興味ぶかく、手ごろなねだんでなんどか買ってみた。どんな料理にむくか味つけの方法まで説明されている。これはありがたい。すがたかたちは見なれないけれどおいしい。

とても損をしてきたなあと感じる。上にあげたメルルーサのようにはやくから流通したものがある一方で、なんらかの理由で食べてこられなかったさかなたち。温度管理、加工など食品をとりあつかう技術や流通の進歩もあってすこしずつみなおされているようだ。

生物ピラミッド

 たとえばマグロは食物連鎖でいえばとてもたかいところに位置する生物。マグロの一部の種では海の汚染物質をえさをつうじてそのままからだのなかに濃縮してためこんでしまう。

たとえば水銀量の比較的高い一部のマグロをふくむ魚種では妊娠したかたにとっては日々かたよって食べつづけることをさけたほうがいいレベルに達しているとかなり以前から報告されている。

おなじく厚労省のサイトより。こちらにくわしい内容あり。

https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/100601-1.pdf


くりかえすが一部のマグロだけではない。かたよってたべすぎないようにと注意喚起がだされている。さかなを摂ることは妊娠したかたがたもふくめ、なるべくとりたいメリットの大きい食べ物。そこでなるべく多くの魚種をまんべんなくとるほうがそうしたリスクをさける意味ではおおきい。

養殖の大型魚でも主要なえさはさかな。小ざかなをたべて大きくなる。上に書いた生物濃縮は起こるべくして起こる。養殖でも海の資源にたよらないえさをめざしていると聞く。

おわりに

 なるべく多種類のさかなをたべること。そのほうがわたしたちヒトだけでなく、水圏の環境も維持できる。

北欧のクニでは周辺海域での水産資源の把握や維持に積極的。そのとりくみによって安定に海産物を把握、維持、計画的に漁獲できているそうだ。

持続可能で豊穣な食物生産の場としてありつづけてくれるといいのだが。
 

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