見出し画像

いそがしいときの塩分の調節と舌のチェックをどうじにやってみるには


はじめに

 くすり以外で、症状の進行をおさえるための方法としての食事療法。四半世紀つづけたうえでのからだのようすやくふうしてきたこと。いそがしいなかでもできる方法とは。

きょうはそんな話。

(健康に関する情報をふくみます。病気はひとりひとりタイプや状態がことなりますのでご注意のうえでお読みください。)


ここでおしとどめる

 CKDなどで塩分制限食をすすめられたのは四半世紀まえ。3か月前に記した。

ふりかえるともうそんなになるかと思う。このあいだわたしはなんとか生きながらえてこれた。これも担当していただいている先生方のおかげであり、まわりのみなさんのささえがあってこそ。

それはそうとして食事。わたしのCKDのステージはG2とG3aのあたり。ほとんど症状は落ち着いており、最初のころの症状のオンパレードの状態はとおりすぎた。これからは病院のベットか家で寝たままで生活するのかなと思った。そのあいだにひじょうに高いASOとの関連性がうたがわれ、病巣として候補にあがったのがなんとのどの奥。

当時、扁桃腺をよく腫らし高い熱をだしていた。そのうちさまざまな症状(腰の痛み、だるさ、血尿、タンパク尿…。)がでてきた。けっきょく「扁桃腺をとりましょう。」となった。こどもではほんのちょっとしたリスクにすぎないものがおとなではやっかい。大学病院での手術となった。

それ以降のどが痛い、腫れる、熱が出るといったおなじみの症状はなくなった。可能性としてのこる歯の治療もすすめた。こうした腎臓に負担のかかる悪さをしかけてくる可能性のあるところをくまなくみつけることが肝要らしい。

食事のくふう

 さて、食事療法。わたしのタイプのCKDのくすりはなく食事の調節がよいくすりとなる。基本的に当面は塩分5グラム、タンパク質45gの制限。「これ以上わるくしたくなかったら、この食事制限をつづけなさい。」とのお達しが医師から出た。この先生とはこれから長いおつきあいとなった。

わたしの紙のカルテはこの病院では大きな束になっている。毎回それをとりだして先生はパラパラめくっている。「変化ありませんか。」が先生がこのところ発する第一声。そののちは世間話をしつつ、「まあ、このままの生活をつづけてください。」がおわりの合図。

そういえばCKD(当時は慢性腎臓病)の診断がおりたころ、管理栄養士による食事指導があった。わたしはほんの数か月守ればこの状態から抜け出せると勘違いしていた。

いまはそんな誤解をしていない。これは基本的に生涯つづけるもの。基本的に慢性化の診断があり、ステージがあきらかな方は、その腎臓病のタイプによって、上の食事制限はアレンジされていく。わたしはまだカリウムの制限にいたっていない。抑えるのはもっぱらタンパク質と塩分のみ。

その塩分の制限のため舌の感度のかんたんなチェックのしかた。市販のスープやみそ汁。ふつうにひとりぶんをつくるとたいてい塩分相当量で1~1.5グラムだろう。わかりやすくいうと製品(かりに1.7グラム✕3回=5.1グラム)では1日に3食ともこれを摂ったとしたら1日量をスープだけでこえてしまう

そこでどうするか

 だいたい1/2人分でつくって味見する。ほぼこれが当面の目標。おそらく最初は「うすいなあ。」と感じるかもしれない。問題ないと思える濃度はどのくらいかじぶんでたしかめてみる。さいしょは3/4でもいいだろうし、そのうちうすあじに慣れてくる。イギリスはこうしてクニぐるみでパンの塩分量を段階的にさげることに成功しているぐらい。

わたしはほぼ1か月でクリアできた。これで満足できるように。さらに1日は3食あるので、このすくない分量でも2回までとし、のこりはほかのこんだての塩分に3グラムあまりまわせる。いまでは世界のおおかたの目標値1日3グラムをめざしている。

ほかのこんだて分は

 さて、1日5グラムの制限として、スープをのぞくのこり3グラムほどの塩分、つまり1週間にしたら20グラム。これならばはかりで確認できる。これぐらいならば減っていく量をわりと正確につかめる。

塩を入れた容器の重さを1週間まえとはかりくらべてみるといい。塩としていがいにみそやしょうゆの分量もそう。塩分を多くふくむ食品の使用量をはあくしているうちに、つかう分量がへっているかどうか把握できる。

おこづかい帳をつける習慣で節約じょうずになりやすいのとおなじように、マメな方ならばこのほうがいいかも。

おわりに

 いまでは市販スープ類は4分の1量でおいしく感じられる。お湯をたしてつくるインスタントの場合、さきにじぶんで合う具材をたすつもりで煮て、そこへ所定量の市販スープの粉末をいれる。

もちろんたしたやさいなどの具材そのものにもわずかだが素材そのものの塩分やカリウムがふくまれることに注意をむけてつかう。さらに添加塩分をふくまない素材のだしをきかせると食べやすい。

もはやスープ類については1日分をなべでつくってもスープひとふくろ弱でいそがしくてもつくれる。1日でぜんぶ摂ったとしても制限を超えなくてすむ。ほかの料理もくふうで総量をおさえられる。タンパク質についてもヒトの半分と思えばわりとかんたんで越えることはほぼない。

関連記事


広告


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?