3年放置で初投稿

なんか書いてみようかな。

国語の教師が私たち生徒に「蒲田行進曲」を薦めたわけではなかったけど、
えらく興奮して良かった、よかったって言うもんだから、
何となく気になって当時中1だった私は読んでみたんですよね。直木賞も獲ってたし。
買いに行った覚えはないから、多分、また母が先走って買い与えたんでしょう。
で、読んでみたら13歳の子供心にグッサリ刺さってしまい、刺さったまま今に至ります。

環境のせいとか、色々理由をつけるのは得意ですけど、そんなの最早どうでもいいんです。思春期で歪んだ私が選んだのは、銀ちゃん的生き方でした。
人の顔色を窺いながら必死で生きてきたのに(生まれて13年ぽっちで!)誰にも好かれない自分をようやく認めて、
「もう自分本位で生きていこう」と腹を括れたのは、銀ちゃんとヤスのおかげでした。
あんな人でなしの銀ちゃんを、ヤスも小夏も狂おしいほど愛していて、あんなに酷い銀ちゃんなのに憎むどころか好きになってしまった自分がいたから。

不思議ですけど、そう心に決めて学校生活を送っているうちに、親しい友人ができ、学校に通うのも嫌じゃなくなってました。まるで黄色い財布のチラシのような効果ですね。

でもそこからが大変でした。
身勝手な自分を手放す機会は何度もあったのに、我が道を邁進しました。
大学受験も失敗、恋愛も連敗、就職もダメ。
それでも省みずに30を迎えてしまいました。
周囲と自分の身の上を比べては、妬み嫉みにどっぷり浸かって「許せない」とか憎悪するわけですが、
それでも「もしかして自分で種まいてる?」とはこれっぽっちも思わなかったですね。

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