裏切られ続ける地元の民意、あげくの辺野古埋立に怒りの声

辺野古への合意なき土砂投入怒りは沸点に達している 

1669号, 反戦・反基地・沖縄 2019年1月13日 柴田鉄也(辺野古・カヌーメンバー)

琉球セメント前座り込み

 昨年12月14日金曜日11時少し前、埋め立て用の土砂が辺野古崎の海域、サンゴをはじめとした貴重な生き物が生きている浅瀬の海に投入された。

 何かが変わった。12月14日を沖縄に住む人々は忘れはしないだろう。ウチナンチュの安倍政権とそれを支える本土の人々への不信、わだかまり、怒りはとうに限界を超えて沸点に達しているのに、官邸はクリスマス、正月を過ごせば忘れるだろうとでも思っているのか。これほど沖縄を馬鹿にする行為があるだろうか。埋め立ては新たな植民地化だ。米軍と自衛隊が共同使用することを、地元の合意がないままなされるのだから。

 原点は、95年の小学6年の女子生徒への普天間所属の海兵隊3人による誘拐、レイプ事件だった。普天間の全面返還は、あの事件をうけて1年後の96年7月に発表された。それは怒りを鎮めるために、最低でも普天間を無条件で返還するはずのものだった。

 同年末に、SACO合意の最終報告が出される。その文書で、東海岸の海上にヘリポート基地を移設することが条件とされた。その移設先が辺野古とされた。97年の名護市民投票で、基地受け入れは反対票が上回った。勝負は決していたはずだった。当時の市長が、受け入れを表明して辞任する。どこか後にみる光景だ。それは、2013年12月の年末に仲井眞前知事が官邸に呼ばれ、埋立てを承認するあの光景だ。

 翌14年11月には、基地反対の翁長雄志前知事が誕生し、これでもう辺野古新基地は造られないはずだった。そして、待ち望んでいた撤回というカードを知事としての最期に表明して、息を引き取る。その想いは託され、受け継がれていった。その結果が、玉城デニー知事の誕生であった。

 国は撤回の効力を早く確実に停止するために、裁判所の判断を回避して同じ省と省の間で行政不服審査法という使えない法律を使い、法治国家の体裁を取り繕う。

 昨年12月14日金曜日11時少し前、埋め立て用の土砂が辺野古崎の海域、サンゴをはじめとした貴重な生き物が生きている浅瀬の海に投入された。

 何かが変わった。12月14日を沖縄に住む人々は忘れはしないだろう。ウチナンチュの安倍政権とそれを支える本土の人々への不信、わだかまり、怒りはとうに限界を超えて沸点に達しているのに、官邸はクリスマス、正月を過ごせば忘れるだろうとでも思っているのか。これほど沖縄を馬鹿にする行為があるだろうか。埋め立ては新たな植民地化だ。米軍と自衛隊が共同使用することを、地元の合意がないままなされるのだから。

 原点は、95年の小学6年の女子生徒への普天間所属の海兵隊3人による誘拐、レイプ事件だった。普天間の全面返還は、あの事件をうけて1年後の96年7月に発表された。それは怒りを鎮めるために、最低でも普天間を無条件で返還するはずのものだった。

 同年末に、SACO合意の最終報告が出される。その文書で、東海岸の海上にヘリポート基地を移設することが条件とされた。その移設先が辺野古とされた。97年の名護市民投票で、基地受け入れは反対票が上回った。勝負は決していたはずだった。当時の市長が、受け入れを表明して辞任する。どこか後にみる光景だ。それは、2013年12月の年末に仲井眞前知事が官邸に呼ばれ、埋立てを承認するあの光景だ。

 翌14年11月には、基地反対の翁長雄志前知事が誕生し、これでもう辺野古新基地は造られないはずだった。そして、待ち望んでいた撤回というカードを知事としての最期に表明して、息を引き取る。その想いは託され、受け継がれていった。その結果が、玉城デニー知事の誕生であった。

 国は撤回の効力を早く確実に停止するために、裁判所の判断を回避して同じ省と省の間で行政不服審査法という使えない法律を使い、法治国家の体裁を取り繕う。

幾度も示された沖縄の民意黙殺した安倍政権の暴挙

 そして昨年11月1日に工事が再開され、11月末には12月中旬にも土砂投入されると報道される。12月初めに、名護市にある琉球セメントの桟橋から運搬船への岩ずりの積み込みが始まる。そして14日の日を迎えた。早朝からゲート前には抗議参加者が集結して、声をあげた。これ以上の基地はいらない、と。海でも浜でも抗議の声をあげた。その声は届いたのだろうか。汚職と脱法にまみれた安倍政権に。 

 合意と地元理解と〝負担軽減〟と〝危険性除去〟とは裏腹の、2006年V字滑走路現行案の当時稲嶺恵一知事の合意なき〝移設〟と、二見以北の住民には説明もなく、辺野古区ですら個別補償を巡って問題が先送りされていることに不満がくすぶる。

 普天間を返還する条件は辺野古新基地では満たされないのに、リンクさせ、天秤にかけて沖縄の世論を操作して、辺野古に造らなければ普天間基地は返ってこないかのような政府広報に、騙されてはいけない。今の政権こそが民主主義への一番の危険性であり、それを除去することが平和への第一歩に違いない。

 そして昨年11月1日に工事が再開され、11月末には12月中旬にも土砂投入されると報道される。12月初めに、名護市にある琉球セメントの桟橋から運搬船への岩ずりの積み込みが始まる。そして14日の日を迎えた。早朝からゲート前には抗議参加者が集結して、声をあげた。これ以上の基地はいらない、と。海でも浜でも抗議の声をあげた。その声は届いたのだろうか。汚職と脱法にまみれた安倍政権に。 

 合意と地元理解と〝負担軽減〟と〝危険性除去〟とは裏腹の、2006年V字滑走路現行案の当時稲嶺恵一知事の合意なき〝移設〟と、二見以北の住民には説明もなく、辺野古区ですら個別補償を巡って問題が先送りされていることに不満がくすぶる。

 普天間を返還する条件は辺野古新基地では満たされないのに、リンクさせ、天秤にかけて沖縄の世論を操作して、辺野古に造らなければ普天間基地は返ってこないかのような政府広報に、騙されてはいけない。今の政権こそが民主主義への一番の危険性であり、それを除去することが平和への第一歩に違いない。

#沖縄 #基地 #辺野古 #普天間基地 #埋め立て #翁長雄志 #玉城デニー #安倍政権

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