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藍坊主 "田中 NOT DEAD" 東京キネマ倶楽部 2023/03/26

メンバー各個人が、会場セトリなど諸々を決めるというコンセプトライブも今回が最終回。
満を持して感がヤバかったです。

聴き込むにあたっては、こんな感じで聴き込んでました。ギターのグリップ音とか、ピックの打音とかそういうのが聴き取りやすくて良いです。

音が暴れてくれます

何やるのか全く読めないライブなので、満遍なく。
絶対やるであろう"ジャックⅢ"は音源ないから、とりあえず"武器よサラバ"を、気持ち多めに聴き込んだ。
漠然と、"サンダー"が来そうだと思ってたけど外しました。


最近よく書いていたように、仕事が鬼のように忙しくて、前日も休日出勤をしていた有様。
しかし不思議と体調は良くて、当日のコンディションは気合いも含めてバッチバチ。
初めての会場だったけど、不思議と馴染む感覚があった。喫煙所がないのにほのかにヤニ薫る雰囲気が最高!

一曲目から"ジャックⅢ"!
スタートから眼鏡を外したのでよく見えなかったけど、上から登場してたみたい。ライブでしか聴くことの出来ないこの曲が頭に来るのは、分かってても驚く。
二曲目は"武器よサラバ"。
まだマスクを着けたままだけど、それでもフロアで声を出せる。藍坊主の曲は、客の側も歌える部分が多いから、やっぱり声を出せた方が楽しさはハネる。楽しい!

完パケで覚えているのはここまで!
後述するが、ひどく激しく頭を振ったタイミングがあり、そこでだいたいの記憶が吹き飛びました。
セトリを見ながら思い出せるところを摘んでいく。

"低迷宮の月"は、とても久しぶりに聴いた気がする。調べたら、ミズカネ再現ライブ以来だから、5年以上ぶり!
孤独との向き合い方が詰まった曲だと思っていて、そこにいてくれる曲なんですよ。だからライブで演奏されると、「あ、会えた!」って感じの気分になる。ストラト!って感じの張りのあるギターサウンドが堪らない。

"ブルース"、"靄がかかる街"は半月で聴いて以来。
とくに"靄がかかる街"は直近で聴いており、その際に「この曲はバンドだよな」としみじみ話されていたのを覚えている。話の通りの音が聴けた。今までライブで聴いたこの曲の演奏の中で、一番ぶっ刺さる聴こえ方をした。

"深く潜れ"は、擦り切れるほど聴き込み、読み込んだ曲。
まさにいま一度根を伸ばそうと企む今年、このタイミングでこの曲をライブで聴けて嬉しかった。

"空を作りたくなかった"は、私が初めて発売日に買った藍坊主のシングルだったはず。刺すようなギターの音!余談なんですが、フォレストーンの時期は最も狂ったようにモンハンをやっていた時期と重なるため、これらの曲を聴くと脳裏に雪山の風景が浮かんでしまう呪いに囚われている。

"ポルツ"は、イメージを辿った記憶のある曲。この曲は、火葬場から立ち昇る煙をイメージしているという話を読んだ記憶がある。祖父が死んだとき、棺とともに一夜を過ごす時間があった。当時私は夜型人間だったから、一人ずっと起きていて、この曲を聴いていた思い出がある。そんなことを思い出しながら聴いていた。せり上がっていく感じが好き。

"虫の勾配"も久しぶりだった。めちゃくちゃトリッキーでしかも分厚く強い曲ですよね。ぶつかっていくイメージを持ちやすい。どこにでも当たっていける。好き放題暴れ放題、でもしっかり聴きたいって感じ。

そして!
thee michelle gun elephantのカバー、"Cisco"!
個人的に、ミッシェルのカバーやらねえかなぁと思っていて、もし来るなら客の歌える曲が来たりするのかな、だったらジェニーとかリボルバー・ジャンキーズとか来るのかなとか妄想してたんですよ。
そしたら!"Cisco"ですよ!堪らねえ!
私がミッシェルをちゃんと知ったのは、当時の職場でアベフトシが亡くなったあとのギターマガジンの表紙を見て、こんなにカッコいい人間がいたのかと衝撃を受け、隣のレンタルショップで手当たり次第に借りてさらにぶっ飛ばされたことがきっかけだ。だから、ミッシェルの曲をライブで聴くことは出来ないものだと思っていた。
でも、この日、最大限のリスペクトを込めて演奏されたであろうこの曲を聴くことが出来た。一度きりの機会を逃してはなるまいと、しっかり声を出した。
それにしても、「怒号をあげるな」というMCをした後にこの曲やるのヤバ過ぎるなと思った。それも含めて、すごく印象に残っている。
この曲に入り込み過ぎて、だいたいの記憶が吹き飛びました。

その後は、桜・春の曲ゾーン。最近は夏の曲が多い藍坊主だけれども、私の中ではやはり春のイメージも強くて、それをしっかりと堪能できた。

アンコールの演奏の前に、ミニアルバムの発売とレコ発ツアーが発表された。
そして、そのミニアルバムから、"卵"が演奏された。
難しそうな曲で、この曲と向き合う苦労を想像してワクワクしている。絶対に理解するまで至りたい。

最後は、"殴れ"。
不思議なことに、この曲を聴くと、年が終わっちまうなという感じがする。年度末だからそれもありかもしれない。
どんな気分のときに聴いても、感情を振り切らせてくれる。色んなときに助けられてきた曲だ。私の中でのNOT DEADシリーズの締めとして、最高だった。

良い景色!


あらゆることが、いつまで続くか分からない。
だから続いていることを嬉しく感じながら、終わってしまってなお愛おしい存在に思いを馳せながら、それでも在り続けてくれる音楽に向き合い続けようと気持ちを入れ直した夜でした。



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