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めちゃくちゃ綺麗だけど感動しない。

景色が綺麗だ。
緯度的に沖縄とかでは勝てない。
今までの景色の綺麗さでは
ランキングのトップ3に確実に入る。

でも今までの感動ランキングの
30位にも入らなかった。

毎日が文字通り劇的だ。
日本では見ることができない光景が
3秒ごとに目に飛び込んでくる。

でもその光景に感動することがない。
どれだけ圧倒されても涙腺が緩まない


タイにきて2週間が経とうとしている。

この旅は友達も泊まる場所もなくて、
海外の一人旅が初めてだっただけに
とてつもなくワクワクしていた。

しかしどうだ、
もうあまりワクワクを感じない。
ちょっと当たり前になってきた。

目の前のビーチはとても綺麗だが、
ビーチに1日もいたら飽きる。
終いにはビーチのど真ん中で
PCを開いてnoteを書き出すほどだ。


どの景色にも過程がない。
過程がないものに感動なんてできない。
映画のクライマックスだけを見た感じ。
どんな素敵なクライマックスでも
出会いのシーンなしには泣けない。
そんな感じ。

東の海から少年が敵をたくさん倒して
頑張って海賊王になるから感動する。

友達と遊んで、先生に怒られて、
毎日頑張って勉強するから
卒業式で泣く。
来賓の人の涙は見たことがない。

この例えはわかりやすいかも、
彼女と寝るか他の女の子と寝るか
みたいな感じ。伝わって。笑

こんなに強調したように、
やはり頑張ったこととかしんどいことが
感動を生むんだなと。
知っているようで再認識させられた。


2年前ぐらいから「FIRE」という
お金を自動で回すシステムをつくり
リタイアして自由に生きる
という考え方が広まってきている。

それは毎日が自由かもしれない
でもそれは欲望から解放された
「Liberty」的な自由ではないかも。

おれにとっては面白くないかも。


また希少性の大切さも。
この頃キングコングの西野が仕切りに
希少性の大切さを重要視している。

日本人からしたら希少で貴重な体験。
でも、タイとかこの島での経験は
ほとんどがお金で誰でも経験できる。


お金があれば、
綺麗な景色も見れるし、
海も支配できるし、
来賓にだってなれるし、
セックスもできる。

でもお金で、
感動は買えないし、
世界一の漫画にならないし、
卒業式で泣けないし、
愛する彼女はできない。


だから今回の島でのほとんどは
比較的に希少であったとて、
そこまでの価値を見出せなかった。

ストーリー性の欠如と再現性。
要するにこの逆を求めているのかも。


誰かが作った飛行機に乗って
誰かが作ったバスに乗って
誰かが作ったフェリーに乗って
誰かが作ったバイクに乗って
ようやくその景色が見れる。
誰かの人生に乗っかっているイメージ。

自分が味をつけだけの調味料に感じてくる。

でも調味料のコショウが
大航海時代を作ったんだよ。


でも、人との出会いはやはりすごい。

パンガン島のフルムーンパーティーという
毎月の満月の日に綺麗なビーチで
皆がボディーペイントをして
参加する祭りがある。

その島に向かうフェリーでも
音楽をかけてみんなで酒を飲んでいる。
そこでブラジル出身のラファエルと出会った。

ラファエルとその祭りに行って
灯油で火が燃えている大縄跳びや
爆音の音楽で踊ったりした。

そこから4日間ずっと一緒にいた。
やはり南米の血で、パーティー大好き。

昼から夜まで毎日がパーティーで
あそこも行こうぜって言って島を一周した。
「カンパイ」と「サルージ」で酒を飲んだ。

青く光る海も
緑に茂る森も
赤く輝く夕日も

ビールもガソリンも満タンにして
毎日慣れないバイクで走り回った。


ラファエルといるときに
別の人から「1人で来たの?」と聞かれて
「イェス、アローン」と伝えたら
「いや友達とだよおれと一緒だろ」
と言ってくれた。

地球の反対で産まれた人と
何か繋がった気がした。


散々ダメダメな表現をしてきたが、
一縷にそう言うわけでもない。

びっくりするような人との出会いで
常に幸せを感じている。


あと、日本人はアジアの中ではやはり強い。

明治時代に植民地化の波の中で
西欧に争ってまで先進国として、
歩むことを決めた明治政府に感謝したい。
(発展途上国だとしても胸張るけど)

where are you from
Japan

で馬鹿にされることはない。
強いて言うなら日本政府固すぎる
行きたいのに行けないじゃんぐらい。
政府さんあなたのせいで国民寂しいぞ!?


とにかく景色で感動しなかった。
というより物語がなくてできなかった。

やはり自分なりの綺麗なものを
一生探すことに専念しよう。

みんなが「綺麗」と思うものは
10年分ぐらい見た。つもり。

ここまで読んでくれていつもありがとう。
note読んでるよって言ってくれるのは
本当に「アイラブユー」ぐらい嬉しい。
タイでもうちょっと生きてきます。

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