見出し画像

卒論批評(大学時代の書き起こし)

以下は自適が大学二年時にゼミに入って3ヶ月後、卒業する四年生に向けて書いた卒論批評である。

論文タイトル「AがBに与える影響に関する研究」

この論文における2つのトピック(①〇〇なのは、AによってBしているからではないか②AはBにどのような影響を与えているか)は先行研究によって明らかであるためにあまり筆者独自の主張を読み取ることができなかった。
構成から②がメインのように見えるが、実際の内容は①が主だ。解明課題②「どのように」(How)に対して、終章と要約における結論は「①AはBに影響している」(Yes)となっているため、①に焦点があることがわかる。そもそもAとは「人々に共有されているBの様式」である。そのため「Aの定義説明=AがBの中に存在していることの説明=AがBに影響を与えていることの説明」で、定義が先行研究によって明示されている以上の①②の結論は出ており、トピックに対する検証はいずれも先行研究の説明とその肯定を行っているだけのように思われる。
テーマとなった「A」があまり知られていないため、説明だけでも新しく待られる情報は多いが、論文というものが先行研究に対して疑問を投じ、異なる説を提唱するものなのだとしたら、この検討はあまり十分とは言えないのではないか。

自分はまだろくに論文も書いてないくせに、生意気ですね。

チラ裏でした。

〜終〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?