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45歳婚活男性「どうしても子どもが欲しいから28歳の女性希望」は不可能です。奇跡は絶対に起こりません【中村淳彦の名前のないコラム】

中年男性の婚活がうまくいかないのは「狙う女性を間違えている」から。容姿も資産もずばぬけたスーパー上流国民でないかぎり、10歳20歳も年下の若い女性とは結婚できません。40歳をすぎてからの婚活で、すべてが理想通りにいくことはありえません。なにかを諦めるしかないのです。

結婚は「等価交換」です

 ノンフィクションライターの中村淳彦です。
 Yahoo!知恵袋に、典型的な婚活で困ってる人の相談が出ていました。勝手に答えてみようと思います。以下にプロフィールを要約します。

◉婚活に苦戦する45歳男。
◉身長163センチ、完全に頭が禿げている。
◉国立難関大学卒業、年収600万円。2000万円の貯金あり。
◉どうしても子どもが欲しく20代後半〜30代前半の女性と結婚したい。

 中年男性で婚活上手くいかない人は、みんな同じようなケースで、結婚は等価交換なのですね。自分と同じレベルの女性しか相手にされない作用が強く働くわけです。
 等価交換の法則から外れる、どちらかが得する結婚は、社内恋愛とかでたまに奇跡的に巡り合いがあったりするかもしれないけど、婚活アプリとか結婚相談所とかツールを使う場合は等価交換の法則は絶対的に働いてくるわけです。

 この人は45歳で身長163センチ、完全に頭が禿げているらしい。年齢、外見にちょっと問題がある。完全に頭が禿げているってどのレベルかわからないけど、AGA治療で生えてくる領域だったら即やった方がよくて、それがダメだったらRHYMESTER宇多丸みたいに剃ったらどうかとか、自分のベストな髪型に整える必要がある。ライムの宇多丸はハゲと言われるけど、かっこ悪いって誰にも言われないですよね。自分の価値を上げるために、自分のスタイルを整える必要がありますね。

 外見をクリアした段階で、次に大きな問題が、等価交換の法則がまったく成り立ってないということです。20代後半〜30代前半の女性を、子どもが欲しいので探しますって言われても、この年代は婚活している全男性が狙っている年代なので、20歳上のハゲの45歳男がこの年代の女性と目指すのは、ちょっと不可能なんですね。
 本当に不可能なので、今の高望みをしたまま婚活をしてもおそらく10年20年決まらないでしょう。生涯探しても1人も現れない可能性がある高望みなので、奇跡を願って20年、30年も婚活するのですか?ということになります。20年後アナタは65歳なので、子どもは育てられませんね。

 婚活において許される年齢差は拙著『中年婚活』で具体的に説明しているので、引用してみます。

 婚活で重要視されるのは、男性も女性も年齢です。男性は年齢の次に年収、女性は年齢の次に外見が評価対象となるのが一般的です。
 では、婚活にあたって、いったい年齢差はどこまで許されるのでしょうか。
 若い女性に走りがちな中年男性が、婚活で目指すことができる女性の年齢を測る目安としてよく使われるのは、「年齢差=年収×100万分の1の法則」です。婚活市場で男性は28歳~30歳をピークにして、年収は高ければ高いほど価値があると判断されます。ピークアウトした31歳以降からだんだんと価値は低下して、アラフィフは婚活市場で最低スペックという評価となっています。
 アナタが48歳年収500円だとしましょう。その条件で狙える女性は、43歳が限界ということになります。じゃあ、年収2000万円だったら28歳を狙えるのかというと、そこは微妙です。現実は年齢差=年収×100万分の1よりも厳しいといえるでしょう。

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 だから、アナタはもうダメなのですね。なので、まず大前提として狙う女性の年齢を上げていく必要がある。どうしても子どもが欲しいっていう条件が譲れないのなら、子どもが産める女性のギリギリは43歳って誰かがこの前コメントで教えてくれたけど、43歳まで上げてください。だから38歳〜43歳ぐらいの女性を狙って、それでも高望みだけど、45歳はもうギリギリの年齢なので、1日でも早く結果を出さなきゃいけないっていう崖っぷちの状況を理解しましょう。
 そうなると、2000万円の貯金から、婚活に100万150万円注ぎ込むぐらい、お金をめちゃ使って結婚相談所にも入って、アプリも4つとか5つ有料会員になって、とにかく24時間ずっと狙いの38歳〜43歳の女性に「いいね!」をしまくったり、お見合いの申し込みをしまくったり、もう狂ったようにアプローチしてください。必死になって、女性との接点を生み出さないといけないわけですね。

 38歳〜43歳でもハゲで身長が低くてスペックが低いとなると、等価交換の法則がもちろんそこでも働く。年齢を上げたからって決まるわけじゃない。基本的に相手にされないと思うので、自分のスペックだったらどのレベルの女性が相手にしてくれるだろうってことを考え抜いて、とにかく女性にアプローチしましょう。
 女性は年齢で、ある程度はどういう状態か読める。簡潔に言うと28歳は一番モテるからチヤホヤされる。そこで女性は自己評価が上がって高望みしてしまう。33歳になったらちょっと自分が調子に乗っていたのではないか、と気づく。そこからも、うまくいかなくて38歳まで残ってしまうと、どうしよう子どもを産みたいんだけど相手が見つからない、と焦りだす。28歳の時に調子に乗らなきゃよかったって、後悔する人が多いと思うのですね。この焦っている状況にある女性が、アナタにチャンスがあるかもしれない層になりますね。
 だから、この男性は38歳〜43歳に対象年齢を変えられるのかが、大きな山場ですね。変えるしかない。それでもめちゃめちゃ高望みだけど、そこだったらギリギリ等価交換の法則に合う人が潜んでいるかもしれない。それができるかできないかです。

 どうしても20代後半がいいとこだわるなら、20年間婚活する覚悟が必要ですね。20年間だから65歳まで、アナタは子どもが欲しいって婚活し続けるんですか?ってことになりますね。
 等価交換の法則からズレると、まずお見合いにもならない。もう振られ続きなわけです。20年間振られ続けて、65歳で163センチ完全に頭が禿げ上がっている、だけどどうしても28歳と結婚したいと言い張る男性は、ちょっと危ない人。危ない人になると社会から排除されるしかないから、そういう道を選ぶのか。
 日本のどこかに奇跡はあるのかもしれないけど、奇跡なんか婚活であんまり起こらないし、あんまりっていうか絶対に起こらないから、45歳のこの男性が28歳と結婚することは、万が一にもないわけです。万が一にもないことを続けて、20年間ずっと婚活して無駄な時間を過ごしてしまうと、この人ね、人生終わりですよね。

 それと45歳なのにどうしても子どもが欲しいって言っているとすれば、「どうしてアナタ20年前に婚活しなかったんですか?」という話にどうしてもなる。20年前にちゃんと婚活して、苦戦しても3、4年で結婚する人が見つかったと思うので、どうしてそこでやらなかったのっていう。本当は20年前にやることを45歳になって言い出しても、世の中、そんな都合良くないですよっていうことが言えるわけです。
 38歳〜43歳の女性を狙っても苦戦すると思うけど、期限決めた方がいいですね。2年間やってダメだったら、子どもは諦めて、年齢をもっと上げて、45歳だったら2年後47歳、同じ47歳女性で結婚相手を見つけるとか。等価交換を理解して行動を変えて行けるかが成婚できるか、できないかのポイントになってきます。子どもがいないパートナーみたいな夫婦も、全然いいでしょう。
 45歳ハゲ男性、応援しています。

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初回生放送は2月1日(木)21時スタート!

<著者プロフィール>
中村淳彦(なかむら・あつひこ)
ノンフィクションライター。無名AV女優インタビュー『名前のない女たち』シリーズ、『東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか』、『悪魔の傾聴』などヒット作多数。花房観音との共著『ルポ池袋 アンダーワールド』(大洋図書)が絶賛発売中。Voicy「名前のない女たちの話」ほぼ毎日放送中。ニコニコチャンネルプラス「中村淳彦の40歳からの婚活ちゃんねる」は2/1配信スタート。