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「ヤクザも一目置いていた」 歌舞伎町で成り上がった伝説のチャイニーズ 前編【ライター根本直樹の裏社会漂流記 その4】

これまで私は主に「社会の裏側」を取材し、記事にすることで糊口をしのいできた。その過程で見てきた、さまざまな「闇の景色」を点描してみたいと思う。今回のテーマは「ボス」だ。
前回の記事はこちら↓

 新宿で6店舗、100席以上の大型居酒屋をチェーン展開していたやり手社長の段さんは、当時、歌舞伎町界隈でもっとも有名な中国人の1人だった。

段さんの居酒屋。歌舞伎町で手広く商売をしていた

 ヤクザや不良外国人が闊歩する夜の歌舞伎町のど真ん中をフェラーリのオープンカーで走り回るのが日課で、段さんを見かけると、街のキャッチや風俗嬢ばかりかヤクザたちも挨拶した。

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