見出し画像

【秘蔵写真】怒羅権初代佐々木秀夫がついに語った「最凶伝説」。「7人の暴走族はこうしてマフィアへと変貌した」

きっかけは「ヴェルファーレ」前

 男はいつものように“揺頭丸”をビールで流し込むと、かっと見開いた眼をギラギラさせて、ホール中央に向かった。すぐに取り巻き数人が後につづく。深夜の六本木のクラブは、アルコールやドラッグでキメた若い不良らしき連中で歩く隙間もない。だが、男の一群がホールを歩きはじめるとその異様な雰囲気を感じとるのか、踊り狂う客たちは道をあけ、男はその中心を占拠した。男のまわりだけにぽっかりと穴があいたが、そんな周囲のことは気にもせず男は全身を痙攣させるように踊りまくる。周囲の客は、近づくことすらできず、怯える目で眺めているしかなかった。

なぜ怒羅権は裏社会でのし上がったのか、その真実を語った初代、佐々木秀夫氏

 90年代後半から00年代半ばにかけて、六本木や歌舞伎町といった盛り場にはクラブが点在し、夜毎ダンスとドラッグの狂宴が繰り広げられていた。

 当時、怒羅権の首領として君臨していた男ーー佐々木秀夫(中国名 ジャン・ロンシン)ーーも連日10数人の「弟(舎弟)」たちを引き連れて店を訪れ、暴れる日々を送っていた。

「邪魔するやつがいたら問答無用に殴り倒し、店から放り出した。だから絡んでくるような人間は誰もいなかったですよ」

ここから先は

4,522字 / 5画像

¥ 300