新サービスに「つかわれる」名前をつける

こんにちは。SUZURI Peopleというサービスのディレクターをしているじつぞん(@jitsuzon)です。
SUZURI Peopleはクリエイターが簡単にファンコミュニティがつくれて、月額で支援を募れるサービスです。今は一部クリエイターに先行リリース中なのですが、1〜2ヶ月後には全体にリリースするので今からそわそわしています。手元にあるぬいぐるみを撫で回して平静を保っています。

前回、前々回とクリエイターさんの向けの内容を書きました。

▼前々回:クリエイターを支援するウェブサービスをつくった人の気持ち
https://note.mu/jitsuzon/n/nc0f92e708bda

▼前回:クリエイター月額支援サービスを使った生存戦略
https://note.mu/jitsuzon/n/nc226dddd5027

今回は、おもにサービスをつくる側の話です。プロダクトをつくっているディレクターやデザイナーの参考になれば嬉しいです。
サービスの名前という「顔」であり「骨」であり「魂」であるものをどうやって考え決めたのか。SUZURI Peopleのケースをご紹介します。「つかわれる」にはどうやって選べばいいかが肝になります。

【目次】
1.考えるための情報整理
2.みんなを巻き込んでめっちゃ出す
3.つかわれるための選び方

さいごがユニークかもしれません。
では早速いってみましょう。

1.考えるための情報整理

いきなり「SUZURIの新サービスの名前考えて!」と言われても、いやいやどんなサービスですか、誰向けですか、どうなりたいんですか、LINEやってる?などいろいろ聞きたくなります。そのあたりの情報をちゃんとまとめておくとボツになる可能性を減らせるし、何より出しやすいですよね。

僕がまとめた項目はこんな感じです。

・何ができるサービスか
・誰に向けたサービスか
・ミッション、価値
・ブランドの立ち位置(SUZURIの新機能という見え方)
・ユーザーに抱いてほしい印象

開発の進み具合にもよりますがプロトタイプがあればそれを載せたり、市場の競合はどういう名前か、などもまとめておくとよさそうです。

(MTGするときもかならず目に見えるところに書いておく)

はじめはこういう軸で決めます〜というのも書いていたんですが、僕たちには評価が難しそうで時間がかかることが予想されたのでやめました。一応載せておくとこんな感じです。

【意味】コンセプトを表現しているか。
【伝達】受取り側にそのコンセプトが伝わるか。
【永続】流行に左右されていないか。
【読み】発音しやすいか。
【聞く】 語感が良く、別の言葉と誤解されないか。
【憶え】文字数が少ないか。思い出せるきっかけがあるか。
【印象】印象に残りやすいか。目立つか。
【悪い】悪い意味やイメージはないか。
【見る】文字の並び。デザイン性。
【類似】競合他社の商品名と類似性はないか。オンラインの商標検索で確認する。
【戦略】ビジネス的に適しているか。今後の展開の障害にならないか

ネーミング案の評価」というページを元にちょっと編集。

2.みんなを巻き込んでめっちゃ出す

サービスの名前というのはサイトのイメージや言葉遣い、機能名などたくさんのことに影響が出ます。逆に言うと名前が決まればどんどん進むので、プロジェクトの最初の方にやるパターンが多いでしょう。またその意味では、サービス名を決める過程は、チームが1つのことに取り組む最初の機会です。つまり自分たちがチームになっていくためのきっかけになります。

ここでは、

・同じゴールに向かうこと
・みんなで取り組むこと

が大切です。
「同じゴールに向かう」というのは上で書いた前提情報の整理がその役割を果たします。チームビルディングとしてもしっかりドキュメントに整理することは活きてくるのです。

「みんなで取り組む」上で大切なのは、オープンであることです。よく知らない場所で理由もわからず自分の考えた名前が候補から消えてしまったら、悲しくて口いっぱいにグミを含みたくなりますよね。そうならないように、候補を絞る会議の結果と経緯は、弊社が使っているGitHub Enterpriseのイシューにコメントとして残します。

(会議の様子)

前提もあるし、経緯も誠実でわかりやすい、という状況をつくり、チームメンバーから案を募集します。オープンにやっているのでチーム外からも案が出たりします。2日で200個くらい案が出たのでここから絞ります。質より量の時間なので、大喜利みたいになったりしてそれもまた楽しい。時間が無限にある人はボツ案をご覧ください。

SUZURI TEENAGE FUNCLUB
SUZURI Members
SUZURI CREATORS SUPPORT
SUZURI Mate
SUZURI FRUITS
SUZURI BY ME
SUZURI Hipsters
SUZURIサポーターズ
スリスリ帝国
水曜日のSUZURI
SUZURI生活向上委員会
SUZURIときめきトゥナイト
SUZURI ジェネシス
SUZURI ドラゴン
幸せSUZURI計画
SUZURI INTERNET GROUP
SUZURIの夢叶えたろかスペシャル
硯と神輿 (アルティメット・ファンクラブ)
未来へ
ハッピーラッキーゴーゴー
ハッピーラッキーゴーゴー2
友達合衆国

最後のほうSUZURI関係あれへん!

3.つかわれるための選び方

いよいよ絞っていきます。
1で書いた軸をつかったり、堅い⇔柔らかい などでマッピングしようかなと考えていたんですけど、どうも遠回りだなと過去の経験から思っていました。なので、感覚と利用シーンに頼り、バシバシと絞っていきました。スピード重視。やったことは以下です。

・速さ重視で全員じゃなくて数人でどんどん削っていく(理由はドキュメントに残す)
・5つくらいに絞れたら商標、ドメイン、SNSアカウントが空いているか見ておく
・それぞれを利用シーンにあてはめてみる

利用シーンにあてはめるのはかなりよかったです。おすすめなので特筆します。

・Twitter
・プレスリリース
・口コミ

この3つを各案ごとに用意します。口コミ動画がインパクト強くて、動画ってすごいなとあらためて感心しました。

Twitter

「CLUB」短くていいなぁ〜と思いましたがSUZURIのクラブっぽくてどうしたもんかという感じでした。

プレスリリース

「Peoples」も候補としてありました。民族っぽい意味合いになるけど見た目は良さげ。ちなみにプレスリリースのプロトタイプをつくっておくのは広報とコミュニケーションを取る上で非常に役に立ちます。

口コミ

チームの人に手伝ってもらって動画を撮影しました。コミティアに出展しているイラストレーター2人という設定です。

これがかなり良くて、口頭での説明のため文脈があるし、口にしたときの語呂の良さもわかりやすいです。字面だと「Peoples」がカッコイイけど口頭だとボヤけてしまう、「FAN」は「SUZURIのファン」っぽく聞こえちゃうなどがわかりました。脳内でなく実際に話してみるのが大事。良い案だと略称もバンバン提案されたりします。コンテンツとしても面白いのでチームが盛り上がるというのもいいところですね。演者もより自分事になります。もちろん利用想定のクリエイターやファンへのヒアリングもおすすめです。答えをくれることを期待してはいけませんが。

結果として、サービスの内容と哲学を表せていて語感も良い「SUZURI People」に決まりました!

労力は使うけれど、新規サービス立ち上げの醍醐味である名前決め。しっかりつかってもらえるように、チームを団結させつつ、決めていけると最高ですね。

最後にお世話になったサイトたちをまとめます。ありがとうございます!

連想類語辞典: 日本語シソーラス
ネーミングを企画する
名付け親 【ネーミングの作り方・ネーミング辞典の紹介・商標検索】 

次回は「クリエイターさんとのコミュニケーション」「なんでSUZURIブランドにしたか」「チームの心理的安全性」あたりの話をしたいと思っています。

ではまた!

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じつぞん

クリエイター支援プラットフォーム「SUZURI People」のプロダクトオーナーをやっています。 https://people.suzuri.jp/

SUZURI People

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