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広島駅で買える「もみじ饅頭」

広島に取材に行ったとき、お土産に名物の「もみじ饅頭」を買おうとしたら、広島駅のお土産物コーナーだけで5種類もあった。同じ食べ物が複数のメーカーから発売されているのを見ると「食べ比べ」したくなる性分の僕は、とっさにこの企画「広島駅で買える『もみじ饅頭』」を思いついた。

エントリーNO.1「にしき堂」

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こういう言い方はよくないけど、広島駅のお土産物コーナーで最も派手だったのが、にしき堂。店内にもみじ饅頭製造機を持ち込んで、焼きたてのもみじ饅頭を販売していた。インパクトがあるよね。商売がうまい。

もみじ饅頭のメーカーは、大正や昭和初期の創業という店が多い中、にしき堂は昭和26年創業だから、比較的後発メーカーなんだろうね。他店のもみじ饅頭との違い意図しているのか、味わいが独特。

まず、あんこが濃い。そして、あんこを包むカステラ部分がやたらとモチモチしている。カステラ部分は薄くて、端まであんこがびっちり詰まっている。あんこが濃いから、風味が少し重たい。あんこ食べたい人にはオススメ。

季節限定の変わり種もみじ饅頭やコラボ商品など、ブランディングとマーケティングが上手なメーカーみたいだね。

☆にしき堂オンラインショップ
https://www.nisikido.net/

エントリーNO.2「やまだ屋」

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どこの業界でも2大メーカーみたいなのがあるやん。カレー業界のエスビー食品 VS ハウス食品とか、麻婆豆腐業界の丸美屋 VS 味の素とか、マーガリン業界の雪印 VS 明治とか。

僕はやまだ屋をにしき堂の好敵手だと勝手に思っている。昭和7年創業のメーカーだから、にしき堂よりも老舗。本店が宮島(厳島)にあるところからみても、やまだ屋の方が格上な感じはする。もみじ饅頭は厳密にいえば宮島の名物なんだよね。

にしき堂に比べ、あんこが軽くさらりとした味わい。見た目にもあんこが白い。感覚値だけど、もみじ饅頭で僕がイメージするのはやまだ屋のもみじ饅頭かも。もみじ饅頭界でもオーソドックスな味なんだろうね。

宮島の本店では「手焼き体験」ができるらしい。行ってみたい!手焼きの焼きたて熱々のもみじ饅頭をその場で食べたい~!

☆やまだ屋オンラインショップ
https://momiji-yamadaya.co.jp/shop/

エントリーNO.3「藤い屋」

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やまだ屋と同じく宮島に本店がある「藤い屋」。ここは今でも職人が手仕事でもみじ饅頭を焼いているとのこと。焼き型の中でカステラがしっかりとふくらむよう、あんことのバランスを考えて職人が型に刷毛で油を塗りながら焼いているんだって。スゲーよね。そんな話を聞いただけで美味しくなる。

全体の味もやまだ屋に近い。大正14年の創業だからやまだ屋よりお兄さんだから、怒られるかな。要するに、あんこ軽い系のもみじ饅頭だということ。味が全体に上品でカステラ部分の風味も楽しめる。高級和菓子を食べているような気持ちにさせられる。あんこが軽いから、甘いけど胸やけしないしね。

☆藤い屋オンラインショップ
https://www.fujiiya-coconca.shop/

エントリーNO.4「香月堂」

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「カープもみじ饅頭」を作っているメーカー。広島駅の駅前に店があったのをなぜか推してる。あんこが少なく中途半端な味で、あまり勧めたくないもみじ饅頭なんだよね。もみじ饅頭の味よりもセールスの上手さで生き残ってる感じがする。悪いことではないけど、好きじゃない。

Webサイトの質がほかのメーカーに比べて低い。たぶんスマホ用に作ったサイトだと思われる。PCで見るとバランスが悪い。「Webサイトの品質ともみじ饅頭の味は関係ないだろ!」とツッコミありがとうございます!Webサイトの出来栄えって会社の性格というか本性が出るから気を付けた方がいいのよ。仕事柄、Webサイトを調べてから取材することが多いけど、Webサイトの作りが丁寧な会社はちゃんとしている。余談だけど一般社団法人のWebサイトって、予算が滑沢だからか、めっちゃお役立ちなサイトが多いんだよね。いつか「この社団法人がすごい」というタイトルで記事にしようかな。

☆香月堂公式ホームページ
https://kougetu-momiji.jp/

エントリーNO.5「平安堂」

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大正7年に「平安堂梅坪」という屋号で、創業した和菓子本舗。広島名産の「柿羊羹」のメーカー。安芸の国、広島にゆかりのある素材、味、かたちで独自のお菓子づくりを目指している。もみじ饅頭もその一環で製造販売。公式サイトにある「和菓子屋が丹精こめてつくるもみじ饅頭」って感じ。

にしき堂のように、カステラ部分が柔らかくモチモチしている。けれど、あんこが少ない。にしき堂はたっぷりあんこが入っていたが、ここのもみじ饅頭はあんこが多くない。でも、あんこの味が濃い。恐らくあんこの味を強くすることで少量のあんこで満足できるように作っているのだろう。食後に、あんこを食べた満足感はバッチリある。あんこの味を強くしたおかげで量を少なくでき、その結果、カステラの風味もたっぷりと楽しめる。あんことカステラのバランスが最高。個人的にはここのもみじ饅頭が一番好き。

☆平安堂梅坪オンラインショップ
https://umetsubo.shop/

このもみじ饅頭がすごい

もみじ饅頭が好きで同人誌「このもみじ饅頭がすごい!」を作りたいと思っていた。けれども、ニッチすぎて印刷代を回収するだけの需要があるとも思えないし、広島にある小さな和菓子屋さんも独自のもみじ饅頭を作っているから、どうやらもみじ饅頭の数は相当数に上るという情報の前に、同人誌制作は断念した。そこで、企画にもう一つ「広島駅で買える」という縛りを付けて、コピー誌用の小ネタにしようと思っていた。noteを始めたので、これはチャンスとコンテンツにしてみた。

広島県の宮島にはもみじ饅頭を売っている店がたくさん軒を並べているらしい。いつかまた広島に行くことがあれば、宮島を訪問して「このもみじ饅頭がすごい!宮島編」を作りたいな。東京のデパートやアンテナショップを巡った「このもみじ饅頭がすごい!東京編」もありだな。

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