美女とカジノ コラムとかエッセイとか#9


オランダにカジノがあるのは知っていたが、特に興味もなかったのでこれまで行くことはなかった。 ただ、友人に誘われてまで断る理由もないためオランダでのカジノ初体験をしてきた。 

カジノ自体はこれまで2度行ったことがあるが、何より記憶に残っているのは6年前のマカオでの初カジノである。 某W氏と某H氏と乗り込んだカジノはとても楽しかった。ハイアンドローとスロットでかなり負けた気がするが全部許せるくらい20歳そこそこでのあの経験は貴重なものだった。余談だが、W氏はかなり勝っていたにも関わらず1マカオパタカさえくれなかった。
それ以降一度、2年前にマルタにいった際に覗きに行った以来のカジノだったため、いざ誘われるとそれなりに楽しみにしていってきた。 ドレスコードはそこまで厳しくないとのネット情報だったが流石にパーカーは良くないとの情報も同時に記載されていたため、それなりのニットを来て訪問したが店内に入った瞬間フードを被ったお兄さんがいた。いい加減適当な情報ばかり載せるまとめサイトを取り締まる法律ができてほしい。結局は実際行ってみないとわからないですね❗️じゃねえよ。 
外は寒くコートを着て出かけたが、コートはマジシャンのような衣類を使った不正防止のため、入り口で預けなければいけなかった。 簡単な手続きを終え、カジノに入ることに成功した。  一般的に想像するようなテーブルゲーム、ルーレット、スロットが並ぶ店内はきらびやかな照明で照らされておりテンションがあがる。 友人がカジノはやっぱブラックジャックっしょと言うので一目散にブラックジャックのテーブルへ。運よく2席空いていたので席に座ってディーラーとご対面し現金をチップと交換してもらう。サンキューなんていいつつディーラーの名札を見るとJackと書いている。君はブラックジャックのディーラーをやるために生まれてきたに違いない。よろしくブラックジャック。
おなじみかもしれないが、ブラックジャックのルールを説明しておくと手札に2枚のトランプが配られ、ディーラーより21に近ければ勝ち、ディーラーより21に遠いか手札の合計が21を超えるとドボンとなり負けである。配られた2枚の数字で足りない場合はさらにカードをもらうことができる。 細かいルールはさらにあるかもしれないがこれだけ覚えておけばこのコラムを読むには困らないだろう。
話を戻して、ジャック=ブラック=ジャックとご対面した私は、対決をスタートした。一人のディーラーに対して6席ほどの客がいるので端から順番にカードをもらうかこれ以上いらないか宣言していく。カードが欲しい時はテーブルを叩き'ヒット'と宣言し、もらう必要がなければ手をひらひらとさせながら'パス'と宣言する。10ユーロのチップが増えたり減ったりしながら楽しんでいると突然背後からテーブル上にギラギラのネイルを施した手が伸びてきた。

「アンタと一緒にプレイするわ」そんな声が聞こえ振り返ってみると大学生くらいのイケイケ女子3人組がいた。雰囲気的に旅行客かなにかだろう。
一緒にプレイってどうゆうこと〜〜〜 なんて戸惑っていると、友人に席に座っていなくても席に座っている人を代表として手札を共有してプレイできると教わった。つまりネイルのお姉ちゃんは私に乗ったということになる。
急に責任重大やんけ〜緊張するぅ〜自由に遊ばせて〜と心の中で頭を抱えていたがジャックは待ってくれないのですぐにカードを配り始める。♠︎5と♣︎10の2枚の計15のトランプが配られた。
おいおいジャック〜〜いきなりそんな悩む数字配らないでよ〜〜と自分の引きの悪さを恨んでいたが、もう一枚引くかここで止めるか決めないといけないので、特技の責任転嫁を発動し、お姉ちゃんに決断を任せることにした。
「もう1枚引くべき?どう思う?」
「何言ってんの!決まってるでしょ!引くのよ!15までは絶対にヒット!!」
「だよね。俺もそう思った。ヘイ!ジャック!ヒットだ <トントン」

''♣︎K''

没収される二人分のチップを複雑な気持ちで見ていると隣の席のインド人のおばちゃんから「What are you doing ???」(訳:あなたバカなの??)なんて煽られた。
話がちげ〜ぞ〜感を顔全体に出しながらお姉ちゃんの方を振り返って見たものの、「You are UNLUCKY guy」と一蹴されてしまった。

ジャックはニヤついていた。

その後は完全にリズムを崩しジャックに大敗を喫し、ブラックジャックを後にしたのち半ばヤケクソでプントバンコという嘘みたいな名前のトランプゲームに軍資金全ベットしたのがなぜか当たってちょっとだけ勝てた。

絶対お姉ちゃんが UNLUCKY girl やんけ。
もうプントバンコしかしない。 

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