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駐在日記: ボディポジティブ

日本でもニュースになるくらい、今ドイツは暑い。

最高気温38度でクーラーなし。ドイツにしては湿度も高めで蒸し蒸しする。

風が吹くと涼しいかと思えば、熱風で呼吸がしづらい。

それでもドイツ人同僚は「クーラーは体に悪い。自然の風が一番」と力説しているし、我が家には扇風機すらない(去年から買おうと思っているが、時すでに遅く、在庫切れ)

幸い今日からは最高気温が25度前後まで下がる日が多くなる見込みだが、暑いからか肌の露出が増える。

日本のオフィスで働いていた時では考えられないくらい、ラフな薄着で会社に行っている。

例えば先週はこんなかんじ。

月曜: 半袖のTシャツにハーフパンツ、スニーカー

火曜日: ノースリーブのトップスにくるぶしデニム、ぺたんこパンプス

水曜日: Tシャツにひざ丈スカート、サンダル

木曜日: キャミソール、シースルー素材のシャツ、レギンスパンツ ぺたんこパンプス

金曜日: ノースリーブのワンピース、ぺたんこパンプス

日本にいる時は、夏といえど冷房がよくきいているので、長袖の羽織物が必須。

また足が冷えるのが嫌でストッキングや夏用の腹巻までしていたくらい。

ドイツは逆にどれだけクーラーをきかせていても、あまり寒いと感じることはなく、寒がりな私にはとてもありがたい。


また、露出に対して何も思わなくなった。

生まれつき足首が少し変形しているため、日本にいた時、私は足を出すことに抵抗があった。

スラリとしたまっすぐな足に憧れるが、歩き方のせいか自分の足は筋肉が発達していて、膝下が短く、ずんぐりむっくりしている。

あまり動かさない二の腕の肉や腰回りなども、ある意味ではいい感じの肉付き。

自分の体が好きになれない。自信がない。人と比べて落ち込む。

前にも書いたが、ドイツ人はその点とてもおおらかで、お腹がでていようが、ハミ肉があろうが、たるんでいようが、シワだらけだろうが、好きな服を着ている人が多い。

また、障害を持ちながらもおしゃれを楽しんでいる人もたくさん見かける。

もちろんドイツの人たちの間にもボディシェイミング(特定の価値観に基づいて外見や身体的特徴を他人と比較し、貶める行為や発言)はあるだろう。

プラスサイズモデルがドイツでも出てきているが、未だに危険なダイエットを行なって接触障害を患う人も多いと聞く。

でも暑いから露出した服装でいたい。

この色が好きだから、このデザインが気に入っているから、身につけたい。

そんな自分の気持ちを大切にしてあげることは、人生の豊かさに繋がる。

何より似合わないと人に否定的なことを思ったり言ったり、似合わないからと自分を閉じ込めるよりかは、他人も自分も傷つけないハッピーな行為だ。


ドイツに来て良かったことは、日本だと派手な色と言われかねないような色の服を着て、自分をさらけ出して歩けるようになったこと。

また、日本にいた時に常に頭の中にあった、自分が「日本人の可愛い女の子像」からかけ離れている疎外感を感じなくなった。

町中やツイッターやインスタグラムなどのSNSには、私と同じ黒い目と髪で褐色の肌を持ちながらかわいいを体現する人たちが沢山いる。


自分が自分らしく居てもいいことは時代の恩恵。

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