三島由紀夫『命売ります』が面白いから読んで
ある日、とっさの一瞬に自殺を思い立った主人公の羽仁男はワクワクと浮き立った気持ちのまま本当に決行する。
ところが近所にいた人間に助けられ、思いを遂げる事は出来なかった。
生き残った羽仁男は新聞の広告欄に『命売ります』と短い広告を出し、自宅の扉にも『ライフ・フォア・セイル』と洒落た看板をさげる。
しばらくは訪ねて来る客もなかったが、愛人に復讐を試みる老人、母のために乗り込んでくる少年、自分の事を気ちがいだと固く信じている女、、、様々な人間が羽仁男の前に現れ、命を買っていく・・・