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【カルチャー雑感】2023年10月22日~28日のラジオ、映画、ポッドキャスト、YouTube

この一週間でふれて、印象に残ったものの感想です。


ラジオ

「マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0」(10/19)

この週はスペシャルウィーク。野田さんが経営する「クリスタルジム」の従業員兼芸人であり、以前登場した時から散々番組内で名前が出てきた「リボルバー・ヘッド」が再登場。きしたかの・高野さんも呼んで、タイミングとか間とかを考えない、とにかく「早い」ツッコミが特徴であるリボルバー・ヘッドと、今若手の中でも勢いのあるツッコミ芸人の高野さんがラジオをしたらどうなるのかというのが今回の企画。二人の相性とか噛み合っているかとか、ラジオ番組として成立しているかどうかとかがどうでもよくなるくらいただただ笑った。リボルバー・ヘッドの「ダルシムってなんすか!?」は、もはや早いツッコミでもなんでもない。


映画

「シン・ちむどんどん」(ダース・レイダー、プチ鹿島/日本/2023)

毎週金曜日の昼12時から、YouTubeで時事について語り合う番組「ヒルカラナンデス」を配信しているラッパーのダース・レイダーと、時事芸人のプチ鹿島。今年の春に上映されたドキュメンタリー「劇場版センキョナンデス」の続編が本作。沖縄県知事選を取材し、基地問題も一から学ぶ。基地の問題は沖縄の問題ではなく、日本の問題であるとはっきり明言している。それだけでもかなり信頼できる一本である。今回もあった、後半に居酒屋で語り合うシーン。時事の知識量は到底二人には及ばないけど、そこに混ざって話したくなる。


YouTube

千原ジュニアYouTube
【本当は教えたくないガチ行きつけ】銀シャリ橋本と行く!「天ぷら」の名店

【本当は教えたくないガチ行きつけ完結編】今後のお笑いはどうなる?極上の天ぷらを食べながら大白熱のお笑い談義

「本当は教えたくないガチ行きつけ」の天ぷら屋さんで、銀シャリ・橋本さんと語り合う。本当は教えたくないのに動画になっているのは、新しいマネージャーが「そういうのもやっていきましょう」と提案したからとのこと。
今までは「世間のアレが気になる」「ここがおかしい」と指摘する芸をしてきて、橋本さんもジュニアのそういった部分に憧れを抱いていたが、そういう笑いは今あまりウケないと語るジュニア。そもそも「『別によろしいですやん』でやりくりしている」(言わなくてもいいのにと言われることはわかっている)し、最終的には「本気で怒ってない」といった結論に着地する。

これを観て思ったのは「上の世代は”本気で”怒ったりしていないかもしれないけど、下の世代は”本気で”思っていることを言わされてないかな」ということ。「生きづらいキャラ」なら、生きづらいの度合いが強いほどテレビに受け入れられるし、普通レベルの「漫画好き」が、好きな作品の魅力を語る枠は、悲しいかな現在のテレビにはない。出川さんの言葉を借りるなら”リアルガチ”を求められすぎではないかということ。

この風潮は「あちこちオードリー」の影響で、本音を掘り下げる番組や企画が増えたからでもなく、視聴者が”ヤラセ”を気にするようになったからでもなく、おそらく「アメトーーク!」が「人見知り芸人」「マイナス思考芸人」など、メンタル面での面白話を求め始めた頃から始まっていたのだと推測する。

最初は「ちょっと世間とずれている」に共感していた視聴者や、その類の企画に手ごたえを感じていた番組側が「もっと大きなずれ」を求めた結果が今の状態なのかもしれない。大ドキュメント時代の到来である。(気づくの遅い?)

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