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キャリア支援の入口 この2か月で見えてきたもの

転職をしてから2か月が経った。この2か月を簡単に振り返ってみようと思う。この2か月間はあっという間に過ぎ去っていった。とにかくがむしゃらに仕事に取り組んだ。この仕事のさまざまなことが見えた。この世界のいろんなこともわかってきた。反省点も含めてここで振り返ってみようと思う。

相対的に見て、自分はこの仕事がだいたいのところでは”できている”感触をもてていることがある。個人面談でのキャリア支援もほとんど未経験で、事務作業においては全くやったことがない。このような状況で仕事をするようになってここまで、どうにかこうにか来たのは自分でも驚きである。特に事務作業では、PC操作やファイリングなど多くの業務があって未だに試行錯誤を繰り返している。それでも業務時間内に仕事を済ませるように努力を続けている。

それよりもやはり、いろいろ考えさせられるのは面談での支援について。何より難しいと思うのは、どのCLにしても同じ支援などあり得ないということ。CL一人ひとりの置かれている状況や成育歴、社会的環境は千差万別であり、そのため同じかかわり方などあり得ないし支援方針も同じではない。そういう意味では、そのCLに合った支援方針やかかわり方を模索し、適切に適用していかないといけない難しさがある。

もうひとつは、ひとりのCLに対してどれだけの人が関わるかという問題。キャリア支援は個人的にはできるだけ少人数でかかわるのが良いと思う。多くの人が関われば関わるほど、まとまりのない支援になってしまうおそれがある。しかし、現状では自分ひとりで支援を行うことには限界がある。そこで、組織として支援を行うために自分に課せられることは、いかにしてイニシアティブをとるかということ。いかにして良い意味での主導権をとり、そのCLに合った支援方針を確立させられるかが重要なカギとなりそうである。

現に、さまざまな部分で支援方針について他の支援者との齟齬が生じ始めている。「自分が担当のCL」に対していかにして有効な支援方針を確立し、提示できるか。

また、CLの置かれている状況では、支援方針の立て方に困難さが表れてくることがある。たとえば、志望動機にしてもCLがここまで多くの経験を積んできており、さまざまなスキルを身に付けているのであれば、より広義な意味でのキャリア形成を模索することができる。しかし、一日を過ごすことが精いっぱいで経済的貧困にあえいでいる状況であれば、広義のキャリアよりも、より具体的で狭義なキャリア形成の模索が必要になってくる。

それでも、僕はそのようなCLであっても、狭義と広義でのキャリア形成を考えていくことは必要だと考える。それこそが、キャリア支援者であるキャリアコンサルタントとしての責務なのだから。

よく言われる、「そういう人はほとんどスキルも能力もないのだから『できる仕事』を提示すればいい」というようなこと。確かにそれも一理あるが僕はそれは違うと思う。どんな人であってもその人の持っているキャリアに生かせることが必ずひとつはあるはずである。それを見つけ、気づきを与えることが求められると思う。

「できる仕事」と「やりたい仕事」とはよく言うけど、確かにそのようなことはあるけど、どんな人であってもやりたいことがあるはずだし、潜在的にもっているものが必ずあるはずである。「なぜその仕事をするのか」を考えるにあたって、経験があるからとかスキルを身に付けたからなどの短絡的な動機だけでなく、もっと抽象的な個人の基本理念みたいなものを見つけられるような支援をしたい。

経験があるから、スキルを身に付けたから、だけでなく「だからそれをどうしたいのか」を考えるきっかけを与えられるような支援を目指したい。「自分がなぜ、その職業に就こうとしているのか」その「なぜ」が実はとても重要なことである。それを示していきたい。

もちろん、短期的な視点でのキャリア形成も必要である。それと並行して中長期な視点でのキャリア構築を目指すべきである。仮にやりたい仕事があるとして、現時点でその職業につくことが困難であるならどうするかを考えないといけない。それこそがキャリア支援者の義務と責任であり、キャリアコンサルタントとしての仕事の醍醐味であると思っている。

明日から引き続き、自分の仕事に対して模索しながらでも邁進していく所存である。



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