FECの実行効率から見た適用目安

誤り訂正技術は情報部以外の冗長なビットによって誤りを訂正するが、その冗長なビットで転送効率が低下する。どの程度の誤りのある通信路なら得なのかをメモしておく。

(n,k)符号を使うと転送効率はk/nになる。1誤り訂正が必要なら最大距離分離符号でもk = n-2であるから、n-2/n = 1-2/nとなる。

一方でBERがpなら長さnのフレーム内に対する誤り率は、pが十分小さいとき近似的にnpとおける。誤りが発生した時に1度再送が発生するとすると、誤りを含めた実効的な転送時間は、誤りを含めない場合を1とすると1 + npになるから、転送効率は1/(1+np)である。(なお、誤りはCRCで検出されると仮定する)

この観点のみでpがどのくらいだと誤り訂正した方がいいという話になるか? pごとに並べてみた表が以下である。


誤り発生率pが低すぎると実行効率低下も小さいのでFECをおく意味がない。$${10万分の1}$$くらい誤りが発生すると実行効率が2%低下するので、このあたりから意味が出てくる。FEC自体は0.1%の実行効率低下で実現可能である。


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