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【アジャイル】「アジャイル」と言わない方がよいときもある

妙に言葉にアレルギーがあるようです。

あまりアジャイルを手段や何かを変えるための銀の弾のように説明無く使うのは好きではないのですが、どうしても「アジャイル」という言葉が目についたり、鼻についたりして拒否反応を起こす人はいます。

よくあるのが「過去にアジャイルをやったけどうまくいかなかった」「うまくいく保証もないのにアジャイルはやりたくない」という意見です。

過去にアジャイルをやったけどうまくいかなかったと否定する人にもう少し伺おうとしても何故うまくいかなかったかをあまり話してくれません。

誤解としてあるのは「アジャイル」が悪いわけではなく、そもそものプロジェクトのマネジメントが悪いわけです。あくまでもアジャイルはマインドセットやあり方がベースであり、上手く回すための仕組みとしてプラクティスがあるわけで、考え方や手法、道具には罪はありません。

やっているうちにアジャイルとは何かという根本を忘れ、結果的にニセモノのアジャイルをやっていて、学びもなくイテレーションを回す、結局ドキュメントや仕様を固めないとステークホルダーが納得せず進まないなど、アジャイルの本質を忘れ、それで失敗すると「アジャイルではうまくいかない」という考えになってしまいます。

「アジャイル」を目的化してやりたいわけではなく、本質的な価値をいかに限られたリソースで最大化すること、答えのない中で小さな失敗で学びを得て確度を上げていくことで結果的に最短で価値を上げられるようにすることなのです。

20年以上の歴史もあるとアジャイルの酸いも甘いもあるでしょう。しかし本質を理解せず失敗から学ばずに酸っぱい部分しか知らないと、確かにネガティブな印象になってしまうのは仕方が無いかもしれません。

「アジャイル」というと眉間にしわを寄せそうなのであれば、あえてアジャイルと言う言葉は使わず、顧客開拓、仮説検証、イテレーション開発など別の言葉でやるべき本質を伝え、その中にアジャイルのマインドとプラクティスを組み込んでいき、実績に繋げていくことで理解を深め、あとでこれは「アジャイルでしたー」という種明かしをするような進め方もありかもしれません。


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