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「こころ」の奥底は、簡単に理解できない

違う切り口で書こうと思ったが、それに心が動かされたのだから、
仕方ない。
中田敦彦のYouTube大学である。

前回こんな記事を書いた。

またしても、あっちゃんが違う切り口の動画を上げてきたのである。
今回のテーマは、「文学」
これが、とてつもなく面白い。

第一弾は、夏目漱石の「こころ」。
「こころ」といえば、日本で一番売れている本の一つ、教科書にも載っているほどの有名文学作品。
みんななんとなくは、知っているけど、どんな話だっけ、みたいな印象の人も多いと思う。(僕がそう)

詳細は、本編を是非見てもらいたいのだが、実はこの作品には、壮大なテーマや背景があって、それがあっちゃんの語り口から、面白く、かつ切れ味鋭く、解説されているのである。

視聴後は、今まで浅いところでしか、理解していなかったのが、恥ずかしくなるような、
なんとなく当たり前と思っていた前提が覆されたような、
文学とはこうまで味わい深いものなのか、というものを突きつけられたような気持ち。


さて、内容は是非本編を見ていただきたいのだが、
僕が何を言いたいのか、というと、
ものごとの本質って、なかなか理解されないよね、ってのと、
それを伝播させるのには、誰かの解釈が必要だよね、ってこと。

そして、ビジネスの世界では、その役割を担うのが、ミドルマネージャーだよね、って話。

例えば、組織のトップが戦略を大きく打ち出していたとする。
トップはもちろん戦略の意図を説明する訳だが、トップから見えているものと、現場で見えているものとで乖離があり、一度の説明で戦略が理解されることはまずない。
その理解度が浅いままだと、表面的な実行で終わり(内省なし)、あるいは、うまく現場で実行されない、という事象に陥ってしまう。

そこで登場するのが、ミドルマネージャー。

現場での理解を深めていくためには、
ミドルマネージャーは、トップが考えていることを、高次元で理解している必要があり、
自分の中に落とし込んでいくことが必要であり、
それを現場でも分かるような咀嚼した言葉で、自分の解釈を交えながら伝えていく必要がある、ということだ。

ポイントとなるのは、トップの言葉をそのまま落としても、メンバーには伝わらないよってことか。
そのままだと学校の授業でいう、教科書を読んでいるだけの授業と一緒。
まるで響かない。

そう考えると、あっちゃんがやっていることって、
まさにミドルマネージャーのやるべきことに近しい。
何となくでしか理解されていないであろうテーマ(歴史や偉人、作品)を選び、それを噛み砕いて伝え、視聴者に興味を持たせていくこと。
何となくでしか理解されていないであろう組織の戦略を、噛み砕いてメンバーに伝え、理解度を深めた上で、動かしていくこと。
かなり似てるんじゃないかなーと。

実際、僕もあっちゃんのYouTube大学を聞き始めてから、歴史を学び直しているし、「こころ」も再読していたいと考えている。
アクションに落とし込める力があるのだ。

そう考えると、あっちゃんのプレゼンはめちゃめちゃ勉強になるなー。

ただ、アートとビジネスとの違いは、
より解釈が自由であり、個々の思想に委ねられるということか。

あるいは、あっちゃん解説動画の結論のように、
「理解できないもの」が結論になってしまう場合は、困りものなのだが。

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