『レント』短評

『レント』


予想外に素晴らしいミュージカルムービーだ!
激混みして当然である。

ストーリーはミュージシャンのロジャー、映画監督志望のマーク、哲学教授のトム・コリンズを中心にした恋愛劇である。それにエイズ、ドラッグ、ゲイ、レズといった問題が絡む。こういった重いテーマが程よいアクセントになっていて、さもすると偽善的なストーリーがすんなりと受け入れられる。

というよりも、楽曲と歌が飛び抜けて優れている。
映画の95%は歌である。おそらく舞台版のものをほぼそのまま映画にしているのであろう。 

いつもなら映画的な演出がどうこう言ってしまうが、この作品にはそういう雑音をシャットアウトする力がある。

女性陣もなかなかである。個人的にはわがままなレズのモーリーンが気に入った。作中の女性の中では綺麗さが頭ひとつ抜け出ている。おしいのはミミ役の人。名前は忘れたが『シンシティ』のアマゾネス軍団のボス役の人だ。ロジャーの恋人でドラッグクイーンという役柄なんだけどもう少しアマゾネスさが欲しかった。『シカゴ』のキャサリン・ゼダ・ジョーンズみたいなね。

トップクラスのミュージカルムービーである。

評価:★★★★★

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