カミングアウト

初めてセクシュアリティに疑問が湧いたのは4年前LGBTという単語を知ってから。

Bだったんだ!という発見。バイセクシュアルってことで、自分は女子も好きになっていたにもかかわらず男子だけが恋愛対象なのだと思い込んでいた。(そのときは体の通り自分のことは女だと思っていた。疑うことを知らなかったから。)
実際恋バナでは男子とのエピソードだけ語ればよかった。

日記にすら女子への恋心は書かなかった。あるとき親に日記が盗み読みされていると気づき、さらに仲が険悪になった。そして10年越しにカムするまで、女子も好きだったという話は親に秘めていた。でも、バレていたらしい。


ドイツ留学中に8時間の時差を利用して、すぐには返信されないよう恐怖しながら、 すべてカミングアウトした。絶縁されると思っていた。


「いつになったら言うかと思ってたよ。男になりたいといっても、女の子が好きでもいいから」

自分は10年以上親を退けていたが、いつのまにか相手も変わっていた。良い方向へ。カミングアウトにしては成功談ということになる。自分も全く予想外だった。

資金援助は得られないけれど、とりあえず生きていればいいらしい。どこにいて、誰を愛そうが。

不思議な体験だった。自分がこれほど長生きしたことも、親が子の立場について自由でいいと発言したことも。
10年以上沈黙していた間に、親にどういう変化があったのか、さっぱりわからない。


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