絵本

 正直、絵本を舐めていた。所詮、小さい子が読むものだと思っていた。

 昼間はカフェ、平日の夜はバーとなる「ブックハウスカフェ」に行ってきた。二週間程前に、同じビルの二階にある「北沢書店」さんに行って、その時にカフェを利用させてもらって、今回はバーでお酒をいただいた。

 そもそも何故、北沢書店さんに行ったかというと、大好きな音楽家、北澤ゆうほさんのご家族が営んでらっしゃって、一度行ってみたいと思っていたから。恥ずかしいことに、ただただ「古書」のお店だとしか思ってなかったから、洋書ばかりで「来るべきじゃなかったかな…」なんて思いもしたけど、雰囲気が良くて行ってよかったと思った。価値がわからないことは悲しいけど、きっとこの中にお宝があるのだろうと思うとわくわくした。

 その後にカフェに行ったのだけど、二階の大人向けの落ち着いた雰囲気とは打って変わって、子供向けの本が並ぶ明るい空間だった。初めて見る本もあったけど、懐かしい本や知らないうちに続編が出ている本もあり、思い出に浸れる場所だった。

 そして今回行ったバー、「Lilliput(リリパット)」は、いかにも大人向けのお店という感じ。本に囲まれてるという特別な空間に、大人が集まってコミュニケーションを楽しむ場。本が好きな人が集まるのかなと思ったけど、そうでもなくて、ただ飲みニケーションを楽しんでる方々が沢山居た。店員さんも明るくて、お客さんとよく話してて、良い空間だった。

 前置きが長くなって何を書こうとしていたのか忘れかけていたけど、今日書きたかったのは絵本のこと。
 お店に並んでいた懐かしい作品を読み返したのだけど、ただ懐かしいだけではなくて、ちゃんと考えさせられたり心にくるものがあったりして、大人になってからも絵本は読めるということを実感した。
 絵本は短い。だからと言って内容が薄いわけではなくて、逆に、一つの言葉や言い回しに作者の想いが凝縮されている。話の展開が端的だから「子ども向け」というだけで、伝えたいことは小説などと何ら変わらず、絵本の方がすっと内容が入ってきて簡単に心を動かされる。
 それを誰かと共有できたらどれだけ幸せだろう。

 絵本の認識が変わり、また絶対に読もうと思った時間だった。

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