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Jリーグファミリーの資格121

 リスペクトコラムです。(元記事:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230921
 やっとできました。水戸さん、今の社長になってから、とにかく露出が増えたし、付加価値の高い取り組みが増えました。Jクラブの付加価値シリーズ14チーム目です。水戸さんはJ2の古豪。まだJ1に昇格した事はありませんが、最近強くなってきているのでそのうちJ1昇格を達成するのではないかと個人的に思っています。以前にリスペクトした西村GMの登場や、アツマーレができた頃から急に付加価値アップされたと思います。今回も当ブログでの評価ポイントでじっくり分析しています。あくまで個人的な論調ですが、参考にご覧下さい。 

【Jクラブの付加価値】
<ハード面>
1)サッカー専用スタジアム
 現在は陸上トラックがあるケージデンキスタジアム水戸を使用。去年に秋にクラブから新スタジアム構想を発表されました。2026年に着工、2026年に竣工を目指すそうで、場所は水戸市内で駅か高速道のICに近い場所で考えているそうです。民設民営というスタイルになるとか。
 昨年秋のクラブ発表で、計画地の選定について、具体的な地名についてはホームタウン15市町村の中から複数の候補地までは絞り込んだが、それ以上の情報は出て来なかったようです。

2)専用練習場
 やはり、「アツマーレ」でしょう。2018年に廃校活用で整備された、城里町七会町民センターを兼ねた施設。支所や公民館といった城里町の自治体施設としての機能を果たすと同時に、水戸のクラブハウスが併設されています。廃校を活用した行政施設とプロサッカーチームのクラブハウスの複合施設は日本初の試みだとか。愛称も公募で決定。BBQ場では後援会主催で、選手も参加するファンクラブイベントを開催しています。
アツマーレ関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20200104

3)アカデミー
 カテゴリーはジュニア、ジュニアユース、ユースの3カテゴリ。まだトップへの選手の輩出が余りできていないようですが、「サッカー‘’も‘’できる人材を育てる」ことをテーマとして掲げており、アカデミーの指導者もサッカー以外の社会を見る機会を作りたいと考えておられます。  

   

 4)後援会等支援組織(チェック機能)
 オフィシャルファンクラブ「サポーターズクラブ」の他に、後援会「葵龍会」と「支援持株会」があります。後援会は2014年に設立され、会費収入からチームの運営・選手強化費等の支援を担っており、ホーム戦での「後援会の日」など多くの活動をしています。名称も公募されました。支援持株会は2003年に設立され、ホーム戦での「持株会の日」の活動があります。
後援会関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20141012

5)選手会活動 
 最近では、J3長野の砂森選手ご家族支援募金を実施されています。2011年には選手会主催による小学生を対象とした「元気フェスティバル」を開催していますが、この時の選手会長が小池選手(Fコネクト代表)でした。2016年の熊本地震でも水戸駅で全選手参加で、義援金募金活動をされています。また選手会で長年、茨城県立こども病院を慰問しており、昔から立派な活動をされている様子ですね。
 また、選手会活動ではないですが、水戸さんといえば、Make Value Projectですね。選手のセカンドキャリアを考え、様々な角度から成長させるプログラム(年会26回)での独自の選手教育プログラムとして2018年から実施されています。西村GMの書籍にそのこだわりが詳しく書かれています。
水戸ホーリーホックが地域企業と人材育成研修:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20220204

<ソフト面>
1)情報公開(役員名簿や出資社などの経営面)
 クラブ概要ページに役員名簿が情報開示されています。他に「11のゴール」ページには各経営数値が目標と達成率とともに載っています。今載っているのは今季途中の数値ですね。あと面白いのが、フロントスタッフの一覧ページがあります。斬新です。更にその奥にプロフィールページがあり、まるで選手紹介ページのように情報が載っています。当ブログの価値観では、フロントはあくまで裏方であって、必要以上に表に出るべきでないというものがありますが、水戸さんの事例を見ると面白いかもとちょっと思いました。

2)情報公開(SNS等による情報開示)
 公式フェイスブックページ、公式ツイッター、公式Instagramページ、公式YouTubeチャンネルの他に公式LINEアカウントもあります。面白いのが公式note。ホームタウンPR大使で「選手たちのホームタウン日記」としてnoteで活動レポを投稿しています。「おらが街PRリーグ」事業のポイント対象となり、記事投稿後2週間の「スキ」数が、ポイントとして加算対象となるとか。水戸さんの付加価値が高い代表的な取り組みで素晴らしいの一言。

 

3)スタジアムイベント
 まずはイベントレポートページですね。ただ、写真だけでした。他に観たのはセレッソさんでレポート文章もありました。多くのクラブがレポそのものが無いので、いい取り組みだと思います。あとはケーズデンキMVP選手賞(10万円分のケーズデンキ優待券を贈呈)、社長とスタジアムツアーふるさと市選手のスタジアム場外イベント参加推しメン総選挙ですね。他にはシャレン事業でもある「大豆ミート事業」で、山形さんとの協働企画として「大豆ミートカレー」の販売があります。

4)広報誌
 「VOICE」とは、2011年春に創刊し、年4回サポーターズクラブ向けに発行されてきた水戸ホーリーホックサポーターズクラブ季刊情報誌。
スポーツナビ該当コラム:https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/202005010048-spnaviow   

5)協賛店制度(サポートショップ制度)
 昔は「サポートシップ店」を運営されていたようですが、現在は地域通貨として機能するファントークン「ホーリーコイン」を発行する「ホーリーコイン加盟店」として活動されています。また、「茨城県内の飲食店の皆様を応援する」事業もされています。 
ホーリーコイン加盟店一覧ページ:https://yelltum.fun/service/interview_tag/mitohollyhock/
  
6)地域の後援会組織
 オフィシャルファンクラブの他に後援会組織で葵龍会がありますが、職域や地域の支部組織はまだ無いようです。ぜひ大分さんを参考に組織を発展させていってください。

7)サポーターカンファレンス 
 過去を追って見ると、2020年に「ファン・サポーターズミーティング」が開催されています。小島社長の発案で、クラブとファン・サポーターの皆様との意見交換を行い、今後のクラブ運営をよりよい形にする機会として実施されたとか。ちょうどコロナ禍時期だったため、オンライン開催でした。サポカンに近い取り組みとして今季開幕前に「小島社長と語ろう!2023シーズンの機運を高める、美味しいお食事会」を実施されています。水戸さんはクラブ社長と距離感が近いですね。 

<ハート面>
1)Jリーグ百年構想
 サッカー以外の競技が昔から活発です。まずはアイスホッケー部。2021年にJ3長野アイスホッケーチームと交流戦を開催されています。他にも女子ラグビーチームも活動しているのかな。Jリーグ「地域スポーツ振興活動および介護予防事業」を見ると、知的障がい者サッカー大会「ホーリーフェスタ」、ランニングクリニック、フニーニョの事業に取り組んでいます。また農業事業ブランド「GRASS ROOTS FARM」で、B1茨城のホーム戦の冠スポンサーを務めるという画期的な取り組みもされています。また国際貢献活動「ONE GOALキャンペーン」もされています。 

2)災害の復興支援(東日本大震災等)
 東日本大震災では、被災地クラブとして多くの地域貢献活動されていますが、ここでは省略。それ以外では、台風19号被災地支援で水戸駅で選手による募金活動や、「スポーツ×防災~水戸ホーリーホックと防災について学ぼう!~」を開催されています。 

 3)選手による社会貢献活動(Jリーグシャレン活動等)
 公式HPに「社会連携事業一覧」ページがあります。選手による農業事業「GRASS ROOTS FARM」を積極的にされており、農業ボランティアも募集されていました。シャレン事業では、ニンニク栽培の他に大豆バーガー事業がありますね。
また、今後益々地域の活性化に資する社会貢献活動を強化していくために、クラブ創設25周年(2019年)に、一社)ホーリーホックIBARAKIクラブが設立され、運営しており、沼田前社長が代表理事に就かれています。スポーツを通じて、多様な組織と連携しながら、幅広い領域で地域課題解決に貢献していく組織を目指すとの事。

4)市町村デー(ホームタウン活動)
 試合イベントとしては「市町村の日」があります。該当市町村在住者は優待価格でチケット販売があります。また、「共同プロモーション」として、該当試合日前後でのイベント開催、共同での情報発信をされています。事前のPRとしては、PR大使を務めるトップチーム選手によるサイン会を実施されています。
 ホームタウンPR大使事業であり、その中のPR企画「おらが街PRリーグ」ですね。他のクラブでもご当地選手事業はありますが、水戸さんは更に選手によるPR活動を推進し、競わせています。これはなかなかできない事です。ホームタウンを何よりも大事に考えているクラブだからこそ、こういう付加価値の高い事業ができるのでしょう。

5)ファン・サポーターとの交流イベント
 コロナ禍前の2019年まではファン感をされていたようです。2022年に水戸プラザホテルで「キックオフパーティー 葵会」を開催されています。ファンクラブ、後援会員以上を対象に実施されました。

6)ホームタウンミーティング
 クラブが主導するシンポジウムや講演会はされていないようですが、去年12月に「スポーツクラブの仕組みとビジネスをテーマに行う講演会『小島社長と話そう!スポーツクラブの仕組みとビジネス。それとここだけの話。』を開催されています。スポーツビジネスやスポーツクラブの仕組みがテーマの様子。クラファンのリターン品としての実施だったとか。

 という事で、水戸さんのJクラブの付加価値でした。当ブログの金沢さんと並んでここ数年メキメキと頭角を表わせてきた付加価値の高いJクラブでした。水戸さんも本当に今後が楽しみなクラブです。J1昇格ももう少しの所に来ているので、その日も近いかも。ひょっとしたら岡山も先かもしれません。これくらい地域に根を張る公共財になっているからこそ、この事業規模でもしっかりクラブ力を高め、選手が来たがる、他クラブが送りたがるクラブになっているのかもしれません。
「Jクラブの付加価値」全体:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170206
 〃 J2金沢:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230323
 〃 J1札幌:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190212
 〃 J2山口:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180623
 〃 J1新潟:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140709
 〃 J1・C大阪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140507
 〃 J1浦和:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140119
 〃 J1川崎:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130825
 〃 J2甲府:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130811
 〃 J3鳥取:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121021
 〃 J1湘南:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120123
 〃 J2仙台:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111230
 〃 J3松本:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111030
 〃 J1柏 :http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111126
J2水戸関連: / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
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