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ルフィ名言Vol.88「コラ待てバケモノ!!!俺たちの仲間になれェ!!!」

物語と名言

チョッパーを追うルフィとサンジは、城の正面入口が開いている事に気付き、扉を閉めようとすると、チョッパーが人型に変形し、大声で止める。サンジが上を見ると、雪鳥の雛の巣があった。それに気付いたチョッパーは、背を向けて歩き出す。トナカイなのに喋れて歩けるチョッパーに対し

「バケモンだ!!!」

と叫ぶ。悲しげな顔で振り返りながらチョッパーは立ち去るが、ルフィがそんなチョッパーを

「2本足で歩いて・・・ トナカイで・・・ モコモコで・・・ チビで・・・ 
 デカくなって・・・ バケモノで・・・」
 いい奴だ!!おもしれェっ!!!サンジ!!あいつ仲間にしよう!!!!」

そんなチョッパーを追いかけながら言った、今回のルフィの名セリフ。

「コラ待てバケモノ!!!俺たちの仲間になれェ!!!」

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                  出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

「ぎゃあああ〜〜〜っ!!!!」と叫びながら、チョッパーは逃げる。

Dr.くれははナミに、昔、そんなバケモノで辛い日々を送ったチョッパーの心を開いた一人の男がいたことを告げる。
その男の名前はDr.ヒルルク。チョッパーに名を与え、息子と呼んだヤブ医者だった。


名言の意味

今回の名言は、別の名言お送りしようとしていて、実はスルーしようと思っていたんです。ただ、読み返していったら、ちょっと見過ごすわけにはいかないと思い、お届けいたしました。

チョッパーは、青い鼻をしていたことで、仲間のトナカイから疎まれ、"ヒトヒトの実"を食べたことで、人型に変形しても、人間からも疎まれ、一人で生きてきました。チョッパーにとって、自分が化物であることがトラウマだし、苦しみそのものです。

自己認識

今の時代、「プチ整形」は当たり前で、男性でも整形する人が増えたり、ジェンダーレスによって、自分を変える為に整形したり、メイクをしたりする人もいます。自分の顔が好きという方もいるとは思いますが、自分の顔が嫌いという人や、コンプレックスを抱えている人は少なくないと思います。仮にメイクや整形によってコンプレックスをなくすことができるならいいのですが、背が低いとか、目が見えないとか、どうすることができないものもあります。その場合はどうしたらいいか。自分のコンプレックスは、他人は何とも思っていなかったりします。逆に、コンプレックスになる要因は、他人の一言だったりもしますが、結局は、自分自分の自己認識によって、コンプレックスになるものです。

しかし、チョッパーのように、変えられないものがコンプレックスだとしたら、その自己認識を変えるにはどうしたらいいでしょうか?

一つは受け入れることです。
「それが自分」だと、受け入れることから始まります。ただ、これは簡単なことではありません。コンプレックスは、一生つきまとうほどのものです。ある意味、人生を良くも悪くも変えるものなので、それを認めて受け入れることは、死を受け入れるほどのことかもしれません。

お笑い芸人の方であれば、ハゲやデブ、アゴとか、身体的な特徴を笑いに変えています言い方は悪いですが、「化物」をネタにできるからです。芸人全員が受け入れているわけではありませんが、自己認識を変えることで、コンプレックスを魅力に変えることは可能です。

コンプレックスを魅力に感じてもらう

そしてもう一つは、誰かに自分のコンプレックスを「面白い」と魅力な感じてもらうことです。

ルフィは最初、「医者だから」という理由で、139歳のDr.くれはを仲間に誘いました。半ば渋々です(笑)

しかし、青っ鼻の奇妙なトナカイは、変な奴で化物で、でもいい奴だった。ルフィにとって、チョッパーが化物であることは魅力であり、しかも雛鳥を気に掛けるいい奴だったか、仲間にしようと決めたのです。

人は、人に必要とされたり、認められなかったら生きてはいけない、承認欲求を持った生き物です。でも、誰に必要とされるか、認められるかということの方が、重要なことです。

誰にもわかってもらえない価値をわかってくれる人がいたら、それはとても嬉しいことだし、人生を捧げる人もいるでしょう。そこまでいってしまうのは、良くも悪くも要注意ですが、私が共同で運営している「道楽舎」は、まさにそういうコミュニティです。
普通の人や常識的な人は、来なくていいです。私たちが会いたい人は、「気の合う変や奴」なんです。

チョッパーがコンプレックスを感じていた「化物」であることを、ルフィは「おもしれェ!」と魅力を感じました。コンプレックスは、特に身体的なものに感じる人が多いと思いますが、自分が好きなものを理解してもらえないことも辛かったりしますよね。そういう部分を、本当に愛してくれて、必要にしてくれる人と、繋がった方がいいし、私たち「道楽舎」も、そんな人と出会いたいと思っています。


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