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半世紀前の日記が発端だった

自分の書いた唯一の日記が出てきた、半世紀前の日記だった。

それは会社を辞め、はて目標は?と自分に問い直した時の差し当たっての身代り策となった「海外丸腰ひとり旅」の日記であった。

B5サイズのスケジュール表の表裏にびっしりと書き込まれた、時にはスケッチやエッセイ風のメモも差し込まれたモノであった。

見返してみると・・・面白かった・・・。

当時会社に入って、4・5年経って多少仕事が回せるようになると、案の定、虚無が襲ってきた。
当時の小生意気な自分には、(今思えば全く必要ではなかったと言える)知識がボタボタと溢れていくように思えたのだ。
先輩の「仕事なんか4割の力でやれ」という言葉にも引っかかっていた。

読み返してみると、旅行記であるにも関わらずその地の紹介や感動などは殆ど書かれておらず、唯々自身の上に絶え間なく押し寄せる大波・小波の如き体験群とその時々に揺らされる心を克明に描くことに終始しているように思えた。


1年半程の日記ではあるが、何がこれ程までの集中力と持久力とそのパワーを自分にもたらしたのか。

いよいよ人生のレールの先が見え始めた時への納得かあがきか、もう一度現在に被せ公開しながら再検証したら、何かしらのメッセージ様に突き当たらないとも限らないなどと理のないことを妄想したりもしている。

※「半世紀前」という振りで恐らく読んでくれる人には、現在の私のあり様     は大方類推できているのだろう。

既に人生のステージを降りようとしている者にだって、残したいもの、伝えたいことがあると言うことなんだろう。

2023/07/01  あん_note


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