旅を誘う、ある街の風景

この間、室の中で、乱雑に積み上げていた本の中から一冊の本を探し出そうと、本の積替えを繰り返していたとき、1枚の絵はがきを見つけました。

本探しの手を休め、その絵はがき見てみると、7,8年前、美術館に立ち寄ったとき、その売店で買ったものであることを思い出しました。その絵はがきを買った訳は、ある街の美しい風景が描かれていたからでした。その絵が「何となく気になったのか」、「心が惹かれたのか」は分かりませんが、取り敢えず、その絵を1枚だけ買いました。

その後、そのハガキは暫く机の上に在りましたが、いつの間にか何処かに持っていったのか、気に掛けることもなくなり、それっきりになっていました。

その絵はがきが、この間、積み上げていた本と本の間から出て来ました。
「あぁ!そうだった。この絵はがき、最近、見かけなかったけれど、 こんなところにあったんだ!
見つかって良かった!」とそう思ってそのはがきを眺めていると、「この街の風景」確か以前、写真で見た記憶がある。そんなことを思い出しました。 
早速、忘れない内にと、取り敢えず本探しを後回しにし、絵はがきの右下に小さく記載されていた「Verucchio」という文字を手がかりに少し調べてみることにしました。 

それによると、この絵はがきに描かれていたのは、BC8世紀〜 BC1世紀、エトルリア時代に繁栄したイタリアにある「ヴェルッキオ」という街の風景であることがわかりました。
この街の風景は今も当時のままで、今も約1万人が標高330mのこの街に住んでいるようです。
そしてこの街、いつからか政治的な影響によるものだと思いますが、街の面積が27.07㎡というとても小さな街になっています。 
けれど、この街は北東から東南方向にアドリア海への視界が拡がっていて、標高330mから眺める景色は絶景に違いないと思いを馳せ「一度は訪れてみたい街」の1つに加えることにしました。


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