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キャリアコンサルタントが語るセカンドキャリア『60歳から始まる本番のワーク・ライフ・キャリア』

顔写真①

財業界にキャリアチェンジして12年。独立して10年目です。
中高年者の経験と企業が抱えている課題をマッチングさせてきました。
 
  あっ、この中高年の区分けですが、高齢者雇用安定法では、
  中高年齢者は45歳以上。高年齢者は55歳以上と定義していますね。
  推測ですが、3年後の2025年、労働力人口のなんと6割が、
  45歳以上の中高年齢者なるそうですよ。
 
このマッチング業務で中小・ベンチャー企業80社とお付き合いしました。
最近、感じていることがあります。それは、「中高年者の過去の経験だけでに頼れないな~」ということです。過去の経験だけでは、セカンドキャリアを長く続けることが、難しくなっている。もうひと踏ん張りで新しい能力開発の必要性を感じています。まぁ、そんな思いもありまして・・・
 
今回のテーマで投稿させて頂きました。
勿論、これまでの経験を活かしたセカンドキャリアの働き方もあります。
これはまた、別の機会にお伝えしたいと思います。
今回は、セカンドキャリア興味が湧いて、将来の働き方を考えるきっかけになれば幸いです。既にセカンドキャリアを考えている、
或いはセカンドキャリアライフをスタートしている、
そんなあなたには、更にワクワク感を高めて頂ければと思います。
   

I.M.K コンサルティング LLP 今住 誉文(いまずみ よしふみ) 

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目次

・定年後の生活は激変、「隠居生活」は消滅?
・再雇用ライフを活かしてキャリア形成につなげる
・誰にでも訪れるキャリアトランジション(仕事の転機)
・セカンドキャリアを考える理由
・セカンドキャリアと共に押さえておきたい2つのこと
・セカンドキャリアをイメージする
・セカンドキャリアの魅力
・二刀流のセカンドキャリア


■定年後の生活は激変、「隠居生活」は消滅?

さて、おなたは、定年してからの生活って、どうイメージしていますか。
ひと昔前、定年後の働き方に悩むことなんてありましたかね。
私も若いころは全く考えていませんでした。
そもそも定年後の生活って、どんな感じだったですかね。

53年前に放映が始まった「サザエさん」。ご存知ですよね。
毎週日曜日の夕刻、いまでもたま~に見てしまいます。
因みに、世界中のアニメの中で、最も長い間、放送されているんですね。
ちょっと、ご家族の年齢を見てみましょう。

・タラちゃん   3歳
・ワカメちゃん  9歳(小3)
 ・カツオくん  11歳(小5)
 ・サザエさん  24歳
 ・マスオさん  28歳
 ・波平さん   ●●歳
 ・フネさん   ●●歳 
※フネさんの歳は資料によって異なっています。

問題は、波平さんです。
あの波平さん、何歳かご存じですか。 

なんと、54歳ですよ。定年1年前の設定です。
私よりも3歳、年下です。大変、失礼ながら、10歳、いやっ、20歳くらい足して、74歳でも通るような気がしますが。
55歳の定年を来年に控えている番組設定なんです。
因みにフネさんは、52歳です。

時代は変わりまして、男女ともに平均寿命もぐっと延びました。
1980年代には、定年が55歳から60歳に延びました。
今や70歳まで継続雇用することが、企業の努力義務ですね。
もはや75歳になるのも時間の問題かもしれません。

これは、定年後に希望する働き方について調査したものです。

定年後に希望する働き方

これは、定年後に希望する働き方について調査したものです。
左が男性、右が女性、縦軸は割合、横軸は、働き方として
「再雇用」、「再就職」、「独立起業」、「ボランティア等」
男女ともに50歳~54歳、55歳~59歳、60歳~64歳の年齢層別に分けて調べたものです。

これを見ますと男女ともに60~70%の人が再雇用を選択しています。
定年後の働き方をイメージするのはまず「再雇用」つまり継続雇用ですね。
続いて半減して「再就職」。この再就職は、正社員、契約社員、業務委託や派遣アルバイト、いろんな働き方がありますから、正社員になった数値ではないと思います。更に半減して「独立起業」。同じ割合でボランティアなど、と続いていますね。それともう一つ、この調査には無いのですが、
「就農」を付け加えておきたいと思います。
就農の場合、農業法人への再就職、或いは独立起業の中に含まれると思います。セカンドキャリアの選択肢の一つとして挙げておきたいと思います。
と言うのも、「農業」は趣味やボランティアから仕事として取り組み出すことが珍しくありません。或いは、別の業種で独立した後に業態を変えて
「農業」に挑戦する人もめずらしくありません。
私の周囲でも複数の事例があります。

ではこの「再雇用」をテーマに話しを進めたいと思います。

顧問セミナー風景

■再雇用ライフを活かしてキャリア形成につなげる

・再雇用者(継続雇用者)に求められている働き方とは

期待されている役割

60歳~64歳の男性を対象とした調査結果です。2018年の調査です。
縦軸は、再雇用となった人が、会社から期待されているものと、勝手に認識している役割です。横軸は割合です。

これを見ますと、上から
・専門知識・ノウハウの提供
・後進の指導・助言的役割
・経験を活かした第一線の仕事
この3項目の割合が高いですね。
続いて、
・経験を必要としない軽微な仕事
・クレーム処理
・職場内トラブル処理
この3項目はグッと割合が減っています。
この調査結果を見ますと、ちょっと複雑な気持ちになるんですよね~。
一方、企業側としては、再雇用者に何を求めていると思いますか。

私の体験談ですが・・・
企業様とセミナーの打合せをしていると、
ご担当の方が、こんなこと言われるんです。
『再雇用を選択しないような話しにしてくれませんか』。と。
そういったネガティブな依頼が増えてきたと感じます。
こんなこともおっしゃられます。
「後進に対する指導はしないでほしい」、と。
ようするに指導ではなく、作業の一員として働いてほしいということです。
求めるのはメンバーシップ。リーダーシップは取らないでほしいと。
この調査結果が示す通り、男女ともに多くの人が再雇用を選び、
ミスマッチ雇用がスタートするわけです。
確かに、現場が混乱している話を耳にします。

特に男性が居場所を無くしています。。
ちょっと言いづらいです。でも、言っちゃいますとね~
多くの男性陣は、自分の「鎧」と言うか「価値」を・・・
学歴から始まり、勤務先名、給料の額、役職の高さ、こういった基準で測っています。この測る基準、物差しが厄介なんですよね。

再雇用によって給料は大幅にダウン、役職は無くなり、今まで後輩だった、
部下だった仲間達を上に見上げることになって、会社から求められるのは
リーダーシップじゃなくメンバーシップ。作業員です。
プライドは傷つき、やる気は失せ、心にぽっかり大きな穴が開いていく。

家庭にも影響を与えかねません。来る日も来る日も出勤は続く。ほんとうに辛いですよね。その屈辱感やら、むなしさ、すごくよくわかります。

これは、セカンドキャリアに入るときのマインドセットの問題になります。
過去の「鎧」の見せ方は、ちょっと工夫して演じる必要ありますね。

再雇用を避けて、早まって退職する場合も要注意です。
退職してから本格的に再就職活動を始めてみる。
失業保険の手続きしながらハローワークで求職相談をしてみる。
そうすると、再雇用の条件、つまり給料を下回る仕事のオンパレードに
がっくりです。

ですから、退職のタイミングは重要です。
セカンドキャリアプランに移行できる体制がある程度準備できていることが大切です。そのタイミングを冷静に判断できれば、気持ちよく次のキャリア、セカンドキャリアに集中できます。

再雇用後、気になったことはどんどん行動してセカンドキャリアをデザインしていきたいですね。今までの自分の思い込みを捨てて、
いろんなものを見に行ったり聞きに行ったりしてみる。
自分の価値観に逆らってみるのも面白いと思いますよ。
そして、やってみたいなぁと思えたことをどんどんセカンドキャリアの材料にしてしまう。いくつあっても良いと思います。試してみようとする意欲が大切です。再雇用になってからでもいろいろ試してみることで、継続雇用した会社生活が全く違ったものになるはずです。
新しく身に付ける考え方、技能や資格を取得しておくことで、慌てることなく次のステージ、セカンドキャリアにシフトです。

価値観を変える為にお勧めしておきたいことがあります。


■セカンドキャリア形成に打ち込める個人名刺のチカラ

会社の名刺はずっと使えませんからね。
ご縁のあった人たちから・・・これからご縁ある人たちから・・・
会社の名刺では、いかずれ相手からの連絡は途絶えます。
セカンドキャリアの準備にあたっては、まず初めに起こす価値ある行動かもしれませんね。名刺には、得意とする仕事、趣味、生まれ故郷などの地名を書いておくと良いです。特に地名は、話題性があって相手とのむ距離を縮められます。関係構築にはもってこいです。再雇用されていると、気持ちが萎えてしまういやなことがたくさん起こります。そんな現象面に振り回されなくなれるのが、セカンドキャリアを準備している充実感です。
そのはじめの一歩として、個人名刺をしっかり工夫してデザインし、作ってみると良いかもしれません。

働き続ける目的の大きな一つとしてセカンドキャリアモードにする。
再雇用後の働き方をうまく割り切る。
再雇用後の仕事も、セカンドキャリアの材料とする。

こういった視点を持つことで、再雇用を選んだ目的がはっきりすると思います。出社する気持ちががらっと変わって、つまらないことに反応しずらくなるんですよね~。

面談風景

■今の仕事に並走させてセカンドキャリアを形成する作戦

定年を迎えるまで、セカンドキャリアを考えてこなかった人にも
十分チャンスはあります。再雇用で給料が下がったとは言え、再就職ではもらえない額の給料があるわけです。しかも、セカンドキャリアの準備ができる。ほんとうに有難いことです。セカンドキャリアの準備してきた人であれば、なおさら今の仕事と並走させながら、具体的にしていける。これもまた有難い環境にありますよね。気持ちに余裕をもって取り組んでいけるはずです。

現在、国を挙げてバックアップしている副業での働き方、実際にチャレンジしている中高年はどれほどいるでしょうか。
もし、副業が許されているなら積極的に取り組まないと勿体ないですよね。
生涯現役のプレーヤーとして働き続けるスキルに繋げるための材料とたくさん出会っておくことです、

ところでこの話し、企業様主催のセミナーではNGトークかもしれませんね。(^-^;


■セカンドキャリアは、慌てず「年」単位で気楽に進めていくのが良い

収入に早く結びつけなきゃという気持ちから解放されないといけません。
気負ってしまうのは危険です。気負うと、あちこちに転がっているセカンドキャリアの材料に気づかなくなります。儲かるかどうかに執着しすぎると、
長く続けられるキャリアの材料をキャッチできません。見逃がしてしまう恐れ大です。現役時代とは違う視点を持ちたいですね。再雇用の仕事の中にこそ、セカンドキャリアに繋がる材料が転がっていると、私は思います。
さて、半強制的に、セカンドキャリアを考えさせられることも起こりますよね。仕事の中で起こる転機です。

■誰にも訪れるキャリアトランジション(仕事の転機)

大きな転機が40代に起こっている(内的要因)
  ・中高年は多種・多様なキャリアを受け入れられない
  ・キャリア教育は、2000年代に整備され始めている
  ・中高年はキャリアにいろんな選択肢があることを知らない

この内的要因をまとめますと、キャリアライフに細かな転機はつきものですが、特に大きな転機が40代に起きるようですね。
実は、私も経験しました。

これからの自分の人生を本気で考える時、まさに中高年の入り口付近で起こるようです。セカンドキャリアは、多種・多様なキャリアを受け入れることですが、40歳以上の人は、この「多種・多様なキャリア」を、受け入れることが、苦手な傾向にあるようです。と、言いますのも、
キャリア教育と言われるものは、2000年代(平成12年)に入ってから、整備が始まっていますね。
今、セカンドキャリアを築こうと考えている、
中高年の学生時代には、
「進路指導」とか「就職指導」と言われる一直線の人生コースだったわけですよ。それでゴールを迎えることが、人生の目的だったわけですからね。
中高年者は、キャリアにいろんな選択肢があることを知りません。
セカンドキャリアのどんな準備を、どうやって、いつ頃からしたら良いのか、わからないのです。

中高年の入り口付近、つまり45歳当たりから背負う、家族、子育て、親の介護、老後の備えなど・・・若いころとは違って、自分の考えだけでは決めづらくなりますよね。
また、若さを失っていく喪失感や、人生には終わりがあるという実感から、
「中年の危機」と呼ばれている心の葛藤も起こるようですね。

沈んだ気持ちになって、失望や後悔、劣等感や不満などの感情にさいなまれる、ことがあるようです。

でも、こういった感情と向き合っていくことで、若いころの価値観を見直せると思います。新しい観点から自分を作るという考えが、
セカンドキャリアを築いていくことにつながります。

こういった内面から起こる一方で、勤め先などからの外的要因の影響を受けることもあります。環境の変化から受ける転機(外的要因)
  ・勤め先の事情(人員整理)
  ・家庭の事情(健康問題・親の介護)

経営状況の良し悪し関係なく、人員削減は全国で頻繁に続いていますね。
勿論、経営破綻で職を失うことも頻繁に起きています。
企業は50歳以上、特に50~54歳の給料が大きな負担になっているようです。バブル期に入った多くの社員が50歳を超えて管理職に就けないことも珍しくありません。こういった人財を辞めさせ、、
新しい分野の技術を持った人を雇う流れとなっているのも現実です。

人員削減
①退職勧奨・・・個別の自主退職を促す
②希望退職・・・自発的な退職を募集
③整理解雇・・・経営悪化による法的解雇

人員削減数は増え続けています。
業績悪くないのに削減する企業も少なくないです。
構造改革で従業員の年齢構成を均等にすることも大きな要因です。
② の希望退職の実態は、① の退職勧奨とセットで進められることが多いでしょうね~。実は、私が40代の時に食らってしまった大転機も
この①と②のセットで想・定・外の不本意な退職をしています。
勿論、当時、私はセカンドキャリアのことなんて考えてもいませんでした。
退職後の武者修行がキャリアチェンジのきっかけとなり、今があります。
退職と同様に想・定・外の大転機で独立起業になってしまったわけですが・・・自分の内的要因から起こること、或いは仕事や家庭などの外的要因が、セカンドキャリアを考えるきっかけとなっているようですね。

では、セカンドキャリアを考える理由について、調査結果を基にして考えてみたいと思います。


■セカンドキャリアを考える理由

その前に、セカンドキャリアの働き方を分類してみると、大きく3つになります。「就労」・「社会貢献」・「学びなおし」、
この3つが混ざっていくこともあるでしょうね。
「就労」を分類すると、再雇用・再就職・独立起業となり、一つ付け加えるとすると就農でしたね。では一般的に、セカンドキャリアを考える理由は、
どうなっているのでしょうか?

内閣府の調査結果ではこのようになっています

セカンドキャリアを考える理由

縦軸が考える理由の項目、横軸が割合、調査の対象は、35歳から64歳までの男女のうち60歳以降も収入を伴う就労の意欲がある者となっています。平成25年の調査結果ですね。
① 生活費を得たいから
② 自由に使えるお金が欲しいから
③ 仕事を通じた友人を得たいから
④ 生きがいを得たいから
⑤ 不測の事態に備えたいから
⑥ 健康によいから
⑦ 仕事を通じて社会貢献したいから
⑧ 仕事が好きだから
⑨ 他にやることがないから
⑩ やめられない理由がある(人手不足など)

この調査が、35歳~64歳という範囲を対象としているので、年齢によって傾向があると思いますが・・・
セカンドキャリアを考えるにあたり、まあ、どの年代であれ、収入面を意識しているということですね。では、この調査結果を踏まえて、セカンドキャリアライフの収入面に触れておきたいと思います。


■セカンドキャリアと共に押さえておきたい2つのこと

地味なことですが、まず一点目は、心の大きな安心安定収入「年金」のことです。セカンドキャリアを考えるに当たって、必ず確認しておきたいことがあります。当然かもしれませんが「年金」です。
関心を高めてもらうために3つだけお伝えしておきますね。
・受け取り開始時期が選択出来る(早める繰り上げ、遅くする繰り下げ)
・高齢者雇用継続給付金(新しい賃金の最大15%)
・高齢者求職者給付金(一時金)

一つ目の・・・受け取り開始時期が選択出来ること。
受け取る金額が減ったり、増えたり金額が違ってきます。
受給開始年齢の選択が、60歳~75歳まで選択肢が広がっています。
2つ目の・・・「高齢者雇用継続給付金」というのがあります。
60歳を過ぎて働き続ける場合の給付金です。
再就職や再雇用制度で、収入が大幅に下がることがありますよね。
60歳以降65歳未満の人で給料が60歳時点の75%未満になった人には、最大で新しい賃金の15%が雇用保険から支払われます。
3つ目は「高齢者求職者給付金」です。
65歳以上で離職した場合は、一時金として支払われます。

年金を調べておくと、セカンドキャリアが考えやすくなると思います。
それから、会社に勤めていることで、加入している厚生年金の有難さが身に染みると思います。個人事業主の収めている国民年金だけとの違いは大きいです。独立起業した私も、23年間ではありますが、厚生年金に加入していたことで、基礎年金と厚生年金の両方があるのは助かります。
セカンドキャリアを進めていく上で、安心材料の一つになっています。

年齢にもよると思いますが、セカンドキャリアを考え始める段階で年金以外の細かな収入や支出のことについて、あまり細かく考えすぎないことが
ポイントだと思います。いろんなことが心配になってしまい、面倒になって
結局先延ばしすることがよくあります。
「その時が来たら、近づいてきたら考えよう」では、その時が来ると本当に苦労します。セカンドキャリア形成にタイムリミットはありませんが・・・
できれば、中高年に足を踏み入れる45歳からゆる~く、わくわくしながら、始めたいものです。

因みに、私がセカンドキャリア・アドバイザーとして将来のセカンドキャリアをご一緒に考えるコースがあります。
これは、将来の収支を細かく予測しながら進めるコンサルティングです。
改めてご相談ください。

続いて2点目は、セカンドキャリアプランを左右する「親の介護」のことです。誰もが係わることではありませんよね。
私自身の経験と、今現在、私の周辺で多くの人たちが、この問題に直面していることもありまして、少しお話しておきたいと思います。
介護は、セカンドキャリアの選択を、保留させることにもなっています。
セカンドキャリアに対する、前向きな気持ちがあっても思い通りにならない場合もありますよね。特に「介護の問題」は、中高年のセカンドキャリア世代が直面する、大きな出来事です。
因みに介護離職を選択する人は、年間10万人ほどいるそうですね(総務省)。介護中の経済的な負担だけではなく、精神面での大きな不安も抱えることになります。このような時は、「セカンドキャリアの選択を今は保留する」という考え方もありだと思います。
勿論、自分の健康面に於いて、問題を抱えているときも同じです。
ポイントは、期限を定めて取り組んでおくことです。
期限解除後にどのような活動に入るかをプランニングしておくことです。
その時が来たら、「就労」・「社会貢献」・「学び直し」の3つを念頭に置いて行動すれば良いと思います。
介護で注意することは、自分一人で抱え込まないことです。
行政や民間団体の支援にどんなものがあるかご存じでしょうか。
私も周囲の協力を得たことで、現在も継続中ではありますが、準備をしていたことで、介護問題をスムースに進められました。
短時間で落ち着かせることが出来ました。

介護問題もセカンドキャリアと同じです。
どう準備しておけば良いのか。
どう進めたら良いのか。
どんな選択肢があるのか。

その時が来てから対処していくのは、想像以上に苦しいことです。
あの時、あの準備をしていて良かった。
今、つくづく感じています。

■セカンドキャリアをイメージする

・今の仕事を続けながら、副業を利用しながら
・学び直してみる、新しい能力を身につけてみる

・それを実践で試していく
・小さな金額でも、収入実績を出してみる

よく、「将来やりたい仕事をなんでもいいから書いてみる」
キャリア研修の「あるある」ですね。
まぁそう言われも、なかなか、書けるものではありませんよね。
子供が将来の夢を書くのとはわけが違いますからね。
20年以上も働いてきた40代以上のベテラン中高年。
現実的にもなります。特に40歳代以上の人は、「多様なキャリア」を
考える機会がなかったわけですからね。
今、セカンドキャリアを考える人たちは、学生だった頃、「進路指導」・「就職指導」と言った、一直線の人生コースです。
そのコースでゴールを迎えることが、人生の目的だったわけですからね。
多くの中高年者は、キャリアにいろんな選択肢があることを、いろんな働き方があることを知りません。

今は少なく感じる収入であっても、定年の無い、長く続けられる仕事は頼りになります。新しい出会いも広がり、仕事の輪が広がっていく。
セカンドキャリアは、まずイメージするところからですね。

さあ、それではここから、セカンドキャリアの魅力についてお伝えしていきます。私のセカンドキャリアライフを通じて感じていることを挙げてみました。

■セカンドキャリアの魅力

・仕事の「善悪」・「攻守」は、すべてあなたの判断
・あなたの仕事は、あなたがオーナー
・ワークライフバランスは、あなたのリズムで
・孤立とは無縁、和の家庭
・仕事を試していく面白さ

仕事の「善悪」・「攻守」は、すべてあなたの判断

これが、私が感じている一番の魅力かもしれません。
人に説明できない変な悩み、どんよりした心配ごとが無いのは、
ほんとに気持ちが楽です。
会社勤めをしていると、こんなことありませんでしたか?

誤魔化したくないのに、言わなきゃいけないのに、
あやまらなければいけないのに・・・

仕事の「善悪」を判断しながら、攻めも守りもあなた次第です。

ちょっと纏めてみたのでご覧ください。連日発覚している不祥事は、
ご存じの通りでしょうから・・・

ここ数年の民間企業の不正発覚を振り返ってみました。
・KYB(カヤバ) -免震装置データ改竄
・旭化成建材-杭データ改竄
・東洋ゴム - 免震パネル、防振ゴムなど試験データ偽装
・スルガ銀行 - 不正融資
・SUBARU - データ書き換え
・三菱自動車 - カタログ燃費の詐称、不正計測発覚後の再測定で燃費詐称
・スズキ - 燃費詐称
・はれのひ - 粉飾、詐欺
・ジャパンライフ - 粉飾、詐欺
・神戸製鋼所 - 品質検査データ改竄
・東芝 - 長期に及ぶ不適切会計


行政がらみの不正発覚も少しだけ。
・日本郵政(かんぽ生命保険)-不適切販売
・日本年金機構の不祥事
・財務省のデータ書き換え改竄
・議員のお金の問題、賄賂、癒着、忖度

ここ数年に起こったほんの一部の不祥事ですが、もう上げたらキリがありません。しかもこれは表ざたになったものだけです。企業が「物・金」に執着しすぎるために、指示され従ってしまったことですね。

あなたの仕事は、あなたがオーナー

 他人の仕事ぶりを気にすることありませんか? 
思わず羨ましくなったりして・・・
そして訳も分からず、
何となく気分が沈んでしまうことありませんか?
何を隠そう、私の経験です。
キャリアのオーナーはあなたですからね。
あなたが生き生きとやれるかどうかです。

ワークライフバランスは、あなたのリズムで

 仕事も、プライベートも、
すべてあなたのリズムで決めます。
関心を持ったいろんなことを試しながらの生活、
今までにない出会いが体験の連続に
飽きることはいでしょうね。

孤立とは無縁、和の家庭

 年齢に限ったことではないかもしれませんが・・・
 中高年者、これも特に男性ですが・・・ 
 良く耳にすることは、「孤立」すること、「孤独感」
これを一番恐れていますね。
因みに二番目は「健康」、続いて「お金」です。
それと家庭に於いては、
とにかく奥さんを助けることになるようですね。
ある調査結果では、夫の定年退職後に奥さんが
「うつ病」を発症するケースが増えているようですよ。
夫婦の為にもセカンドキャリア。
生涯現役が一番です。

仕事を試していく面白さ

過去の経験を活かしつつも、新しく身につける能力で仕事を作っていける満足感。まずは、「えっ」て思うような仕事でもやってみると良いと思います。今までの鎧を着替えて刀を入れ替えていくのがコツです。
思い込みだったこと、自分の理解不足だったことに
気付くことが良くあります。

例として・・・私の仕事の柱の一つに、
ハローワークでのキャリアコンサルティングがあります。
これは、いろんな訓練受講の給付金申請前のキャリアコンサルティングです。ジョブカード作成支援事業の一つですね。

現在あなたは、介護福祉業界の仕事をどうイメージしているでしょうか。

この例はこの業界の資格取得や訓練を希望する人との面談における話です。一度や二度の例ではなく、よくある例です。

なぜこの業界を選択したのか、訓練を受講しようと思ったきっかけを聞いてみると、

・知り合いから頼まれてシブシブ手伝いに行ってみた
・友人から勧められ断りたかったけど、

やってみたら・・・こんなにもダイレクトに
相手から喜ばれ感謝されたことがこれまでになかった。

これはご利用者さんからの反応ですね。
だから挑戦してみたいと思い、介護福祉士実務者研修を受けようと思った。
老若男女、若い方から中高年まで幅広い人たちからの声です。
そんな声に話は弾んでいきます。

この業界の仕事は、ご利用者さんのお世話をする現場経験だけではないこと。介護福祉士を取得してから、介護支援相談員(ケアマネ)も目指し、
ご家族様の相談業務にも応じられるようになる。
現場の体力勝負だけではない仕事もできるわけです。
さらには「社会福祉士」を目指して施設長も視野に入れる。
受験科目が重複する精神保健福祉士や児童福祉士も・・・
今まで全く知らなかったこと、考えてみたこともない展開が
介護福祉業界に限らず労働市場にはたくさんあるわけです。
キャリア教育がなかったことで、殆どの人がこんな状態なんです。

もっと砕けて言いますと・・・
感覚を学生時代に戻す感じでしょうかね。
興味を持ったことにドンドン接近してくる。
これは違うなぁと感じたら、さっと手を引いて
細かいことはあまり考えない方がいいですね。
興味が高まったことは突っ込んでいく。
「これは面白いなぁ」、「続けてみたいなぁ」と思える仕事に出会うはずです。こうやって、長く続けられる仕事を増やしていくわけです。
そしてひと手間、ふた手間かけて丁寧に進めていくことがポイントです。
効率性を求める社会の流れに逆らってみる価値は絶対にあります。

どうでしょう? 
セカンドキャリアライフこそが、
人生で一番わくわくできる毎日です。
一日一生を心身ともに感じることが出来る
わくわく人生の始まりです。
あなたに合う仕事を興味持てた仕事を自分のリズムでできます。
他人と比較することはありません。
競い合うこともありません。
自慢する必要も全くありません。
あなたが正しいと思う仕事を一生涯続けていける仕事を、
作っていけば良いのです。
60歳からセカンドキャリアこそが人生の本番です。
これまでの経験を活かしつつ、新しい能力開発で仕事を作っていく。
パラレルキャリアは面白いです。
過去の経験だけに頼っているだけでは、マッチングしない現実り、
マッチングしても長く続けられない可能性が高いです。
やはり、新しい能力開発は必須ですね。
私もそのようにしいます。
40代半ばでキャリアチェンジして、55歳からは、資格取得やら、新しい能力開発に挑戦の毎日です。


■二刀流のセカンドキャリア

最近、アスリートの世界で話題となっている二刀流

・野球の大谷翔平さん
・ボード競技の平野歩さん
・スピードスケートの高木美保さん

ある専門家の話しを聞いて、なるほどと思いました。
限られた時間で鍛錬するには、余計なことを考えて悩んでいる暇はない。
新しいことをどんどん取り入れてみる。
ダメなら次のやりかたを試す。

仕事も同じかもしれませんね。
思いついたことをどんどん試してみる。
かけ持つことで、気分転換にもなるし、飽きないですよね。
・勤めているなら本業と副業、・フリーランスなら業務委託で掛け持ちの仕事、いつでもどこでもできる仕事、

二刀流、三刀流の働き方は、もう珍しいことではありませんね。



まあ、キャリアの形成は、20代、30代、40代中ごろまでは、それほど意識しなくても自分に合わせてくれていた環境がたくさんあります。
でも、それ以降の環境はどんどん変わりますね。

勿論、その時がきてからでも、やりようはあります。
でも、私自身の経験から、大先輩の助言からも、
余裕をもって、セカンドキャリアの準備を始めたいです。

以上で、今回の投稿、キャリアコンサルタントが語る・・・「60歳から始まる本番のワーク・ライフ・キャリア」を終わらせて頂きます。有難うございました。

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