さみしさ

孤独と優しい光の境目にうずくまる
生暖かい西からの風が、トンネルを通って
私のまるまった背中を撫でてから
トンネルを抜けて岬の潮風と一緒になります
彼女はいつもぼくに背中を向けて笑っている
光の前に立ち眩しい光線のフレアに輪郭をぼやけさせて
彼女の含まれた光の粒子を
ぼくは浴びる
甘酸っぱいのとミルクの香りがして
俯いた私が俯いたままで
誰も忘れて
トコトコと歩く
トコトコと歩く
暗い所は水溜まり
トンネルを潜って
明日へおはようを届けねば。

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