未来が怖い、でも、進みたい


人のために、何かをするのが好きでした。

目標を立てて、それに向けて全力で頑張る。それが自分の強みでした。

大学一年生のころから初めた地域課題を解決することを目的として結成したチーム活動。はじめは就活で話せそうという何とも簡単な理由で始めました。

チーム活動を続けていくうちに、その時は生きている理由を作れたんです。「人のためになっている」って勝手に信じて。

高齢者を対象にしたチームでしたから、地域活動をしているおばあちゃんに会いに行って、一緒に体操をして、接点をとりあえず持とうとして。毎週片道1時間半かけて大阪から京都まで通って頑張っていました私。
(そうです。実は大阪出身です)

でも、同じチーム内にいる子は全然楽しそうじゃなかったんです。
「めんどくさいから」と参加しない子ばかりでした。

私は、当時そんな子たちに対して、勝手に優越感に浸っていました。
「頑張っている私、えらいでしょ」って。

でも、その分どこかで「一人でも、つらくても、やり続けなきゃいけない。人を裏切ってしまうことになる」と義務感で自身を抑圧している自分がいました。


幸い、一人で頑張っている私を見てチームの子たちも「やらないとな~」と思ってくれたのか、段々と地域イベントおこしの準備に参加してくれるようになり、コロナ禍ではありましたが高齢者の方を集めてハーバリウムづくりのイベントを開催することができました。

楽しそうに「孫に見せるんだ」と参加して下さったおばあちゃん。
その時は正直に凄く嬉しかったのを覚えています。

ただ、問題はこれからです。

それらの活動は、本当に地域の課題解決になっているのかを証明しなければならなくなりました。

それを証明するのは大学生として、社会人として、そりゃ当たり前。
「イベントをやって、ヤッタ~!で終わらせてはいけないよ」

頭の中では「そうだ。ヤッタ~で終わらせてはいけない。」と何度も何度も唱えてそれを強い義務として考えるようになりました。

「大学生たるもの、それを証明しなければならない。それが学びになるということ、それが成長するということ、それがあたり前と言うこと」

人に言われた「やらなければならない」がなぜか頭の中で強い義務感となって、自分を抑圧していきました。


すると、もう見事に動けないんです。考えられなくなるんです。

考えすぎてしまって、もう一人ではどうにもならない状態でいました。

すると、一人の子がスラスラ~と、まあ適当に言語化してくれたんです。

とりあえずその時は難を逃れることができました。

でもそれと同時に、自分のできなさ、大学生として当然身に着けてあたり前な「言語力」がないということを突きつけられることにもなりました。

自分の思っていた「頑張った」は何だったんだろう。
「頑張っていない」と思っていた子の方が上手く説明できているじゃないか。
私は何のために「頑張っていた」のだろう。

目標は、本来であれば目指すべきものなはずなのに、必ず達成しなければならないものという義務に変わっていった瞬間でした。


なぜ義務を感じてしまうのか、過剰に人に怒られるのではないか、人を裏切ってしまうことになるのではないかという恐怖心に対して、「やらなきゃ…」という感情だけでただがむしゃらにやってきただけなんだなと思いました。


なんだか、すごく虚しくなりました。

恐怖心のもとで動くって、あんまり楽しくないですから。

でも、それで動いてしまう私がいました。
そのあとのボランティアの活動も、ゼミの活動も同じようにです。
毎回毎回鬱になりそうになりながら学生生活を休むことなく走り続けてきました。

3月。

就職の情報が解禁となりました。

周りが着々と就職活動に取り組んでいく中、私には焦りがありました。
全く自分の頑張ってきたことが書けないのです。

「こんだけ活動してきたんじゃん、何かあるでしょ」と就職支援センターの職員に言われましたが、これといって思い浮かばないのです。なぜなら、根拠のない義務感だけで走り続けてきましたから。

未来が怖くなりました。
社会に出て、また同じように恐怖心の下で鬱になりそうになりながら働いている自分がいるのだろうかと。

綺麗な言葉で収めようとして、就活に取り組もうとしている自分に反吐がでそうになりました。周りは「そんなもんだよ」と励ましてくれてはいましたが、そんな余裕はありませんでした。


そんなときにみた、あさぎーにょさんの「【卒業スピーチ】自分らしさなんて探さなくていい」という動画。


これをみて、何だか「立ち止まってみてもいいのかな」と、薄っすらと思えるようになりました。


一般に「若さは一瞬」なんて言いますから、これまでの人生、一度も立ち止まらずに全力を尽くしてきました。

けど、頑張ってきたものは、常に恐怖心、義務感に駆られながらの行動でした。
ワクワク…したことあったかな。


この際、この1ヶ月は「義務感で頑張る」というようなことには一度立ち止まってみて、自分を素直な気持ちで見つめ直してみる月にしたいなと思いました。

もう就活始まってしまっているけど…。
自分のワクワクを少し、探してみる旅に出てみます。
それが、どんな結果であれ。


あさぎーにょさんの動画、きっと私だけでなく、色んな方に響く動画だと思います。是非ご覧になってみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

それでは。






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