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【デュエプレ】設計図型Bロマノフ【ND最終27位】

 こんにちは。ふ〜りん(@hurin_040)と申します。

 今回紹介する構築は、ボルシャックメビウスカップND最終27位を達成した【黒緑Bロマノフ】です。
 シーズン序盤〜中盤は《進化設計図》というカードの強さに気づいている人が非常に少なかったため本構築で勝率80%以上をキープしていました。バトルアリーナ後のシーズン終盤から主流となってきてはいますが、今回紹介するリストは皆さんご存知のものとはまた一味違うものとなっているかと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

では、早速本題に入ります。

Ⅰ.構築紹介

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1.構築経緯
 本構築の核はなんといっても《進化設計図》です。この壊れカードを採用するためにデッキを組み始めました。このカードを最大限活かすには当然進化クリーチャーの数が重要になりますが、本構築では進化クリーチャーを18枚採用することでドロー期待値を約2.8枚まで底上げしています。
 各採用理由については後の項で詳しく語りますが構築段階で大切にした考え方は

「設計図で抱えたリソースをいかに素早く出力へ変換するか」

です。手札リソースをいくら抱えてもそれを盤面に変換できなければこのゲームは当然勝てません。特に現環境は所謂タイムリミット系や速攻が多く、純粋なリソース勝負ができることは多くないためこの考え方が重要になると考えました。更に現環境はある種シールドトリガーを無効化する対面が多いことから手打ちの弱いトリガーを全て切っています。所謂フルパワー理論です。しかし、速攻対面を完全に切っているわけではなくそのトリガー枠を《ゼクス》《ワームゴワルスキー》といった軽量クリーチャーに割いている事、《デスマーチ》の存在により十分対抗出来るパワーを維持しています。先攻であればこちらから盾を詰め相手に受けを強制させる事も可能です。

2.基本的な動かし方
 このデッキは序盤から積極的に盾を詰めるビートデッキです。小型を展開しビートしながら《Bロマノフ》《デスドラ》によりフィニッシュを狙う、これが基本的なプランとなります。【黒緑Bロマノフ】というデッキの性質上序盤に限りトリガーを実質無効化しやすく序盤に盾を詰めることのデメリットが極端に少ないです。勿論リソースを与えてしまうというデメリットは存在しますが、後の《Bロマノフ》も考慮すると基本的には序盤から詰めるプランが正着になります。特に《竜音のゼクス》が絡むと4~5ターンキルという速攻デッキのような速度で詰めきることも可能です。
 しかしながら、序盤に詰める事が悪手となるケースもあります。このプラン選択誤ると勝率を大きく下げる要因となるため、状況により柔軟にプランを選択する大局観が求められます。後の項でざっくりではありますが対面別のプランの取り方について解説します。


Ⅱ.採用カード解説

1.大邪眼B・ロマノフ 4枚
 第1のフィニッシャー、コンセプトであり純粋なパワーカードです。「手札の総数」は変わりませんが「手札の質」を落としつつリーサルを近づけてくれます。このカードを出す前にしっかりビートしハンデス効果のフル活用を狙いましょう。

2.超神星DEATH・ドラゲリオン 4枚
 第2のフィニッシャー。7コストと重い事やマナ進化の都合上2枚目以降投げづらい事から枚数を減らすという考え方もありますが、このカードが刺さらない対面が存在せず出すだけで詰む対面も少なくないため4投推奨です。
 しかしながら召喚時の3マナランデスはかなりのデメリットであるためフィニッシュ出来ない場面ではなるべく8〜9マナ溜め込み後続を召喚しやすい状況に持ち込んでから投げたい札です。

3.進化設計図 4枚
 本構築のコンセプト。ドロー期待値は約2.8枚、《サイバー・ブレイン》もびっくりのコストパフォーマンスです。特にコントロール対面は3枚以上ドローできれば試合展開がかなり有利になります。
 なおギガヴォル後は極端に期待値が落ちることも多いため後半に使う場合は注意が必要です。参考として初期状態での各ドロー枚数の確率を示します。

0枚:1.66%
1枚:11.23%
2枚:28.07%
3枚:33.26%
4枚:19.70%
5枚:5.51%
6枚:0.57%

4.ダーク・ライフ 4枚
 初動であり貴重な緑マナ。実質1コストであるため《死神術師デスマーチ》を余った1マナで召喚可能な点、3ターン目に使用し余った2コストで追加アクションを起こせるなど非常に器用なカードです。闇のクリーチャーではない点、多色である点から事故は怖いですがそれを差し引いても4枚入れない理由はないでしょう。

5.無頼魔獣ギガヴォル 4枚
 このデッキに必要な全ての要素を兼ね備えた中盤最強のクリーチャー、複数の役割をこなす様はまさに「キマイラ」です。特に《大邪眼B・ロマノフ》《羅月スカル》との相性は抜群であり、このカードを出すだけで各種進化クリーチャーの召喚条件を全て満たせると言っても過言ではありません。
 注意点としては《ギガヴォル》を召喚すると山札の進化クリーチャー密度が低下するため《進化設計図》のバリューが下がります。特に序盤《進化設計図》をプレイしているとボトムに行ったカードがシャッフルされ、更に密度が低下することは覚えておきましょう。

6.腐敗妖精ダチュラ 4枚
 現代デュエマ顔負けの最強シールドトリガー。キング、ゼンアク等厄介なクリーチャーへの対抗手段かつ中盤も最低限5コストの《ギガヴォル》として運用できます。手打ち出来るシールドトリガーは強いです。

7.死神術師デスマーチ 4枚
 受け攻め全ての要であり序盤・中盤・終盤隙のないシンプルなパワーカードです。《ダークライフ》《ギガヴォル》といったマナカーブ通りプレイした時1マナ余るカードから投げる事で実質0コストでの召喚が可能です。《神羅スカルムーン》への直接進化、《キングアルカディアス》の効果解除としての役割も覚えておきましょう。
 素のパワーが1000であるため《ノーブル・エンフォーサー》《ヤミノサザン》には注意が必要です。

8.竜音のゼクス 4枚
 2ターン目にこのカードをプレイできるとゲーム展開がかなり有利になります。《ダークライフ》よりも優先してプレイする場面も多いです。先にも述べましたがデッキの構造上序盤のトリガーが有効となるパターンが少なくほとんどのトリガーを実質無効化できます(俗にいう実質ボルメ)。トリガーしない場合も後の《Bロマノフ》をフルパワーで活用するための下準備となります。
 同じく初動候補であり最もオーソドックスな《ボーン踊りチャージャー》と比較した時のメリットですが

・自身が闇生物であるためデッキトップを墓地に置いた時の闇生物率が高くなる。
・《ギガヴォル》の効果対象であるため中終盤トップから引き込みづらい。
・2ターン目から動ける。

といった点が挙げられます。デッキトップ2枚を墓地送りにした際の闇クリーチャーが落ちない確率は《ボーン踊りチャージャー》4枚採用の場合約7.42%、《ゼクス》4枚採用の場合約3.59%と半分以下になります。序盤の墓地肥やしで墓地に一枚も落ちないパターンは致命傷となるためこの差は十分有意なものであると言えるでしょう。

9.鬼面妖蟲ワーム・ゴワルスキー 3枚
 第2の《デスマーチ》です。しかし完全劣化という訳ではなく《ゼクス》からの展開で1000と4000の並びを形成することでトリガーを上手くケアしながら盾を詰めたり、自爆による《ゴーストタッチ》としての役割もあります。
 《デスマーチ》には劣るものの試合中複数枚引いても問題ないカードパワーを持っている事から採用は3枚としています。

10.神羅スカルムーン 3枚
 第3のフィニッシャー兼潤滑剤。本構築は小型クリーチャーと進化クリーチャーを多く採用しているため《羅月スカル》が非常に優秀です。《お清めトラップ》により墓地が空っぽの状態からでも墓地を肥やしつつ約43%の確率でリソース確保を狙えます。《スカルムーン》は【死神】【ライゾウ】など出すだけで対処不可能となる対面もあり、そういった対面では《スカルムーン》の完成を目指します。
 しかしながら破壊以外の除去に弱い、打点構築力が低いことから刺さらない対面も存在するため採用は3枚としています。

11.死神亡者ボーン・アミーゴ 2枚
 初動の補助兼環境メタ。本構築は《ゼクス》《デスマーチ》《ギガヴォル》といった1000ラインのクリーチャーが多いため全体除去への耐性を持ちながらブロッカー兼詰めのアタッカーとして場に残り続けるこのカードの存在は大きいです。地味ながら《スカルムーン》の置換効果の自発的な起動も狙えます。このカードが活躍する対面は主に【キリコ】と【ライゾウ】です。これらの対面では積極的に展開していきましょう。
 対面によっては不要な札であり初動枚数の補助としての意味合いが強いため採用は2枚に抑えています。

Ⅲ.対面別の立ち回り

※基本プラン・・・小型クリーチャーにより序盤から盾を詰め、中終盤《Bロマノフ》《デスドラ》によりフィニッシュを狙うプラン

1.Bロマノフ 五分
基本プランを取ります。《ヤミノサザン》《ヤミノザンジ》《ダチュラ》といったトリガーが厄介ですが、総合的には序盤に踏んだ方が被害は小さくなります。また《デスドラ》による盤面制圧が勝ちに直結しない対面であるため序盤から確実に盾を詰めに行きましょう。中盤は相手の墓地枚数をチェックし《Bロマノフ》《ヴィルジニア卿》の着地を遅らせるプレイングも重要です。

2.エンペラーキリコ 微不利
 手札によってプラン選択が変わります。
 先攻6ターンまたは後攻5ターン以内にノートリ貫通を狙える手札であれば積極的に展開し盾を詰めます。1000ラインのクリーチャーは《アマテラス》から《ノーブルエンフォーサー》が着地するまでの命であるためそこの見極めが重要です。手打ちの《ノーブルエンフォーサー》や《オリジナルサイン》をトリガーした場合は下記プランに移行します。
 貫通が見込めない時は各種ブロッカー《デスマーチ》《ボーンアミーゴ》と《Bロマノフ》を駆使し《キリコ》によるワンショットを遅らせ、盤面を捌く準備を整えます。《ノーブルエンフォーサー》の効果対象外である《ボーンアミーゴ》は特に優先して展開しましょう。状況によって隙を見て盾を詰めておくプレイングも必要です。《キリコ》後は《デスドラ》《スカル》《スカルムーン》により盤面を捌きフィニッシュに繋ぎます。
 この対面は「状況による部分」が多いため上記のプレイングはあくまで判断の目安として考えて下さい。

3.バルガライゾウ 微有利
 手札によってプラン選択が変わります
 先攻5ターンまたは後攻4ターンに最低+1打点のリーサルを組める場合は盾を詰める選択肢が生まれます。+1打点としているの例えノートリであっても《龍仙ロマネスク》《アカギガルムス》によりリーサルをずらされるためです。また《アカギガルムス》は序盤では有効トリガーとなりますが後々ケア出来る可能性が高く、無理にこのプランを取るメリットは【キリコ】対面に比べると少ないです。
 詰めきれない場合は《スカルムーン》の着地を狙います。ほとんどの場合こちらが本命です。そのためにはライゾウを一度受ける必要があるため《ボーンアミーゴ》《デスマーチ》といったブロッカーがキーとなります。相手からの主な除去手段は《アカギガルムス》しか存在しないため、ライゾウの着地までに「《羅月スカル》+ブロッカー2面」の盤面が形成できていればベストです。【キリコ】と比較してリソース確保手段が乏しいデッキタイプであるためシールドをブレイクしないことで《ライゾウ》の着地が遅れやすいという事は覚えておきましょう。

4.5cミラクル 有利
 基本プランを取ります。序盤ある程度有効となるトリガーが《ジャックアルカディアス》のみであり、ビートすることで《デリンダー》のバリューも下げられるため自然な流れで相手を追い込むことが可能です。
 序盤に詰められない展開で《設計図》を使うと《デリンダー》に利用される点には注意しましょう。

5.黒緑速攻 微不利
 序盤から積極的に展開しますが、殴る殴らないの判断が難しく状況によるため今回は割愛します。主な勝ちパターンとしては

・先手で展開・攻撃し相手よりも早いクロックを押し付ける
・小型墓地進化の打点形成力により6打点を形成し一斉攻撃を仕掛ける
・《デスドラ》を着地させる

といったものが挙げられます。しかしながら《バインドシャドウ》が非常に厳しく、先1で立てられるとそれだけで詰みとなる展開もあります。

6.デイガナイト 微有利〜有利
 基本プランを取ります。特に《アルカディアエッグ》は序盤に踏んだ時のアドバンテージが非常に大きいです。《Bロマノフ》《デスドラ》《進化設計図》の刺さりもよくテンプレ通りの動きが通りやすい対面となっています。《スカルムーン》も強力ではありますが《ヘヴンとバイオレンスの衝撃》がかなり厳しい回答となるため過信は禁物です。デイガナイトは使用者の熟練度に依存する部分が多いため相性は「微有利〜有利」としました。

Ⅳ.おわりに

 今回は《竜音のゼクス》《ワームゴワルスキー》を採用した【黒緑Bロマノフ】を紹介しました。デッキ内の黒生物と進化密度を重視し、デッキの安定性とパワーを極限まで高めた形になります。現在オーソドックスな《ボーン踊りチャージャー》《ヤミノサザン》を採用した形とは一長一短ではありますが、特有の詰め筋と安定感があり使っていてストレスの無い構築に仕上がっていると思います。

 最後にはなりますが、ここまでお付き合い頂きましてありがとうございました。皆様のデッキ構築の一助となれば幸いです。
では。


追記

本記事のここが良かった・悪かった等のご意見があればコメント頂けると次回の参考にします。もっとこういう部分を書いて欲しい(例:不採用カード紹介)、文章が読みづらい、構成が悪いなど