後鳥羽院が百人一首に残した作品は?
後鳥羽院が百人一首に残した作品は、、、
♪ 人も惜し
人も恨めし
あぢきなく
世を思ふゆえに
もの思ふ身は
です。
読みは、
♪ ひともおし ひともうらめし あじきなく
よをおもうゆえに ものおもうみは
となります。
この歌の背景は、当時、鎌倉幕府三代将軍実朝の時代で、
実権は北条氏が握っていたことにあります。
後鳥羽院は、自身の思うとおりに動かない北条氏に不満や怒りが積もっていました。
☆文法解説
1句:「人も惜し」は、本来は「人も愛し(ひともおし)」と表記します。
人はいとおしいという意味です。
2句:「人も恨めし」
3句:「あぢきなく」は、面白くないという意味です。
何が面白くないのかと言うと、当時の北条氏の世の中が面白くないのです。
4句:「世を思ふゆえに」
「世間のことを思い煩う」の意味。
「に」は、原因・理由を表す格助詞。
5句:「もの思ふ身は」
「もの思ふ」は思い煩うこと。「身」は、作者自身で、倒置法を使っている。「は」は、強意の係助詞。
後鳥羽院は、この歌を詠んだ9年後に承久の乱を起こしたそうです。
人も惜し (人がいとおしく思えたり)
人も恨めし (恨めしく思えたりする)
あぢきなく (面白くないナァ)
世を思ふゆえに(世の中のことを思いわずらうために)
もの思ふ身は (悩んでしまう私には)
上の句(1句・2句)と下の句(3句・4句・5句)が倒置法になっていますね。
・・・面白くないナァ
・・・世の中のことを思いわずらうために
・・・悩んでしまう私には
・・・人がいとおしく思えたり
・・・恨めしく思えたりする
Please return to ...
─────────────
【後鳥羽院】
.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?