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未知の能力を発見するために、わかるということをわかっておくべき理由

ヒトが未知の能力を開拓することに対する憧れはこれまでにもマンガや映画、小説などいろいろな空想の中で描かれてきた。
科学の常識を超えた超能力を身に付けたり、異星人やヒト以外の生き物の能力を身に付けたり(スパイダーマンやヴェノムに出てくる研究施設のように)きっと今後もヒトはその能力の限界を超えることに憧れるし、超えようと努力し続ける。

非現実的な能力を身に付けるのは無理としても、ある事柄に対する能力というのは最初から特定されているわけではない。これまでにもヒトがいろんな場面で特定の目標に向かって通常時より高いパフォーマンスを発揮する能力を特定してきた。

今では努力、精神力、体力、知力、想像力、理解力、暗記力、忍耐力、影響力、コミュニケーション力、鈍感力、、、、○○力という形でいっぱいある。

それらの能力は誰かが何かをきっかけにその特徴を整理して発見、定義し、それを高めるための方法を研究したはず。だから、今後も○○力というような切り口で新しい未開拓スキルが発見、定義されていくだろう。

「情報革命が進んで、ヒトとキカイ(機械)の能力の境い目があやふやになっている時代にこれから求められる能力は何か?」という話題についてJoppleメンバーで意見がでるのは

ITエンジニアっぽいことをして、本当にITエンジニアに近づいて行く能力、
ウェブライターっぽいことをして、本当にウェブライターに近づいて行く能力、
経営者っぽいことをして、本当に経営者に近づいて行く能力
・・・・・・
自らによる未開拓スキルの言語化とその能力を開拓(発見、定義)することに加えて、できればそれを量産できるようになっていくことである。

そして過去の記事(秋の浴衣と歩きスマホ)でも述べたように、未知の力を新たに開拓する力と、それまでに蓄積した経験、信頼のすべてを含めた「時空間支配力」として高めていくことが極めて重要だという点で共感している。

それでは未知の力を新たに開拓する力はどうすれば得られるのか。

その入り口となるのは知覚で感じて、その能力が何であるかを認知することではないかと考えている。
つまり「わかるということをわかる」こと。

言うは易しで、実際にそれを実行する方法が難しい。

実はすごくありきたりな話にも思えるのだが、Joppleでは自分自身のキャリアや経験だけではそうした未知の能力を開拓する力はなかなか得られないので、読書や異分野の人材との交流を通じて、擬似的に他人の経験を体験して知ることがすごく効果的であると考えている。

ヒトは知らない言葉について、それを意識的に行動に繋げることはできない。
知らない言葉や体験は、問題として記述できない。
問題として記述できなければ解決することができない。

例えば自身の顧客が何か問題を解決したくても、それが何なのかを言語化できないままにそれを解決することは困難だろう。逆にそれを言語化することができれば、顧客の問題を解決するための糸口を示すことができるようになるかもしれない。
(筆者が実務で問題解決にあたるときのほとんどはこのパターンで、問題が何なのかわからないところからプロジェクトがスタートすることが多い。)

ちなみに、ここでは特に顧客でなくても、上司でも仲間でも恋人でもなんでもよい。
また、言語化は必ずしもヒト同士の意思疎通方法としての言語だけでなく、母国語以外の英語や中国語とか異国の言語への通訳や、ソフトウェアを記述するプログラム言語、体験や動作をデザインすること、絵画やマンガ、映像、数式、化学式、音楽の音階、楽譜などでもよい。

企業経営の分野では、従来暗黙的に行われている業務ノウハウを文書や言語に変換して組織内で共有して企業内で蓄積し競争力に変えていく話はあまりにも有名だが、これを実施するためには、自分たちの暗黙的に行われている業務ノウハウが何なのかを特定し、それがどういう点で必要なのか(優れているのか)を説明できなければいけない。

また、これからはフリーランスの人が増えて、働き方が多種多様になっていくから、他人がこれまでにどういう経験をしているか、自身の経験と対比し、何が欠けているのか、何が他より優れているのかを特定し自分自身の能力を発展させていくことは重要になってくるだろう。

だから他人が経験したことを自分自身が擬似的に体験する場を作れるようにすることはJoppleがコミュニティの場としてあるための重要なポイントになっている。

という話でした。


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