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想いを作ることは簡単

秋田県羽後町

みなさん、秋田県羽後町はご存知だろうか?秋田県の県南、由利本荘市と湯沢市の間に挟まれた、とても可愛らしい形をした町である。平成の大合併に混ざらず、独自の文化を築いている。

羽後町の四季

羽後町、個人的なイメージとしては風の町だ。風の音がビョービョー聞こえ、風上の豚小屋の匂いが流れ、山の枯葉は風により空へと舞い上がる。冬は雪深く、しんしんと雪が降り積もる。その町には長く長く受け継がれてきた文化が根付いており、その文化を町の人たちは心から楽しんでいる。例えばこれ。素敵ではないか。

UGOHUBをつくろう

そんな羽後町に、ゲストハウス「UGOHUB」をつくろうと思うという話をきいたのは、忘れもしない年末31日だった。私にとっては青天の霹靂であった。泣いたのを覚えている。どうして泣いたかは内緒。

UGOHUBの仲間たち

仲間たちは多種多様。多様性を受け入れるUGOHUBのコンセプトにぴったりだと私は思っている。私の所属しているUGOHOME PROJECT(ユーゴーホームプロジェクト)は、融合ということもコンセプトとしているので、多様な人たちがこの場で混ざり合い、その先をデザインして新しい価値を生み出せる場になればいいななんて一人で考えている。UGOHUBを管理運営するのはゆーじくん。羽後町に移り住み、今は秋田犬SUNとともに暮らしている。まじめで真摯、信頼の深い男性だ。そして、かおたん。笑顔が素敵で、いつも優しい。おおらかでものを作るのが得意。ともさん、頭脳明晰、物静か。だけれども実直で人の事をきちんと考えられる人。そんな素敵なメンバーが、このゲストハウスをまわしていく。

まだまだ走り出したばかりのUGOHUBだけれど、noteやインスタでもさまざまな発信をしていくようなので、私はソトから応援して行きたい。

そこで、私のこと。

私はこのプロジェクトを通じて、土方巽の暗黒舞踏を日本の人たちにもっと、知ってほしいと思っている。海外、特にフランスなどではButohはとても人気がある。そして母校である東洋大学で「エコ・フィロソフィ研究」で取り上げられていた。『舞踏は自然から習え、肉体は物から習え』。

今年の秋も「鎌鼬の里芸術祭」が羽後町で開催される。そこで、私はプロジェクトを通じてツアーを組む予定である。ツアーに参加してくださった方々に何を体験してもらい、何を価値として持って帰っていただくかというと、その地元の方々との関わりを通じて、芸術祭をもっと身近に感じてもらうこと。そして、海外の舞踏家の方々との関わりを通じてその舞踏の素晴らしさを深く感じてほしい。そしてぐっと理解を落とし込んで、舞踏を通じて、生きること、死ぬこと、そこに関わる「性」を考えるきっかけとしてほしい。

体で表現することは、おそらく子供のころからやってきたように思う。当たり前といえばそうかもしれない。しかし、この暗黒舞踏の私の理解は、生きること死ぬことを、体現しているのだ。地を這い、空を仰ぎ、生きるということの苦しみや、恐怖、それを見ている人たちに感じさせる。そして、その感じたことの逆にある「生」を強烈に意識させるのだ。舞踏は、生と死、性を考えること。見ている私はそう感じた。

芸術はわからなくてもいいかもしれない。しかし、理解することで、そのものに対する恐怖や疑念がすっと入ってくるようになる。愛することは相手を知ることだ。文化や日本、そして自分を知ることは、その対象を愛すること。そんな思いを舞踏を見て思った。

この秋、ツアーを組もうと思う。その前にも舞踏のイベントを都内で開催する予定。

あなたも、土方巽の「暗黒舞踏」感じてみませんか?

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