日本対トルクメニスタンの雑感

さて、今回はオマーン戦に向けて、トルクメニスタン戦をちゃんと90分で見てみた。

試合の序盤で目立ったプレーは、日本の選手のシンプルな技術ミスであった。主にライン間でのトラップミス。出し手のボールが悪くは見えなかったので、グランドがあまり良くなかったのか、そういう日だったのかもしれない。また、堂安のプレーを仕掛けるタイミングが早すぎて、柴崎、冨安のポジショニングが所定のエリアに間に合わない場面があった。なお、これらの問題は時間の経過とともに、解決していった。たぶん、こういうミスを高いレベルでは見逃してくれない。

15分がすぎると、トルクメニスタンの[5-4-1]の正体が明らかになっていく。まあ、とにかく頑張る。そして、中央圧縮。森保の日本代表は、攻撃の横幅を確保する選手を特定のポジションにしていない。よって、中央に日本の選手が集まってくるけど、もともとその位置にはトルクメニスタンの選手もいる!というような交通渋滞を巻き起こしていた。

嘘だ。効率という意味では宜しくはないが、試合の序盤でも目立っていたように、ライン間でボールを受けることはできていた。ただし、この時間になっても、ワンタッチで前を向くプレーは少なかった。ボールを保持するチームの勝負は後半!なので、日本代表としても、渋滞はしているけど、ボールが入ってはいないわけではないので、このままでいいだろと解釈しても何らおかしくはない。奥の手は隠すべきだ。蔵馬もそういっていた。

そんなこんなで、狭いエリアに自ら突撃していくお家芸を日本が見せていく中で、長友や堂安は攻撃の横幅を確保するポジショニングをみせはじめる。中央が混んでいるならサイドだ!と考えたのかどうかは知らない。たぶん、どっちでもいいのだろう。中央から攻撃をしなければならない!というルールが存在しているようでしていないように、サイドから攻撃を仕掛けなければいけないというルールもまた存在していないのだろう。よって、彼らのポジショニングもチームの意識とはまた別のところに存在しているようだった。

そして、最初の失点はまさかの日本だった。準備ができていれば、トランジション対応も決して悪くはなかった日本。しかし、堂安の横パスが相手に直で渡ることは予想できていなかった。ただ、それでも、長友とセンターバックの3人のトランジションに備えるポジショニングは狂っていた。集中していなかったのか、それとも会議をしていたのか、それとも、特に決まりごとがないのかは不明だ。言うまでもなく、決まりごとがないのが最悪の事態なんだけれど。

そんな我らが日本代表は、中央が駄目ならサイドからも行ってみようぜと意識をチーム全体で統一する。原口がサイドにはりつき、長友とコンビネーションで仕掛けまくる。右サイドから左サイドへのサイドチェンジ、並びにロングボールは前半には見られなかったプレーだ。そして、勝手にぶっ壊れていくトルクメニスタン。中央圧縮なのに、ライン間にボールを通されまくるわ、サイドから普通に壊される。

しかし、スコアの変化によって、試合の内容にも影響が出るようになる。死なばもろともだべ!と考えたトルクメニスタンはボールを保持し、撤退守備をやめ、死なばもろともプレッシングを見せるようになる。このプレッシングを華麗にはがしたい日本だったが、権田を経由するビルドアップは危険な雰囲気だらけであった。権田が悪いのでなく、相手の守備変化に対応できないチーム全体という感じ。

そして、そんな雰囲気のなかで、ボールを奪われる北川からの速攻で権田のやるせなさが爆発することになる。そして、スコアは3-2へ。無駄に緊張感を維持することになったが、さすがに逃げ切りには成功しましたとさ、という試合でした。

さて、この試合で最も注目したことは、、集中力の欠如ってなんやねんでした。集中力がないから失敗をするをもう少し具体的に説明すると、普段はできていることが集中していないからできない!となります。つまり、できるはずのことができないことを集中していないと言うのは納得感のある感じです。

例えば、北川がボールを失った場面。スローインから北川という場面の、他の選手のポジショニングはどうでしたか?そこに決まりごとがあったのに、守らなかったことは集中力不足となりますが、決まりごとがない場合にできなかったことを集中力不足というのは指摘違いです。という場面がこの試合では、そこそこにありました。

ボール保持の局面もノリといえばノリです。横幅を取る選手が決まっていない、時にはいない、ならセーフですが、基本的にいないのはやばいです。でも、森保監督のチームはこれをノリで解決しています。なので、まあいいでしょう。問題はトランジションの整備、というよりは、ボールを失ったときの最終ラインのポジショニングです。中盤はそこそこいるべき場所にいたと記憶しています。このあたりはもしかしたら、足を引っ張る要素になってくるかもしれません。空中戦も競り負ける場面が多かったですし。

というわけで、オマーン戦の注目は、「相手が死なばもろともプレッシングのときに繋げるかどうか」「ボールを保持したときの横幅を適切な選手が適切なタイミングで取れるか」「日本のプレッシングと最初のネガトラはあまり心配していない」「味方がボールを保持しているときのディフェンスラインのポジショニングに注目」です。

ではまた(・∀・)

(・∀・)