サッカーを分析しよう、影響された分析方法について

サッカーを分析しよう、そうしようの第二弾です。

さて、スポナビブログで試合を書きまくっていた我輩ですが、ネットの世界に突入したのは、2006年のワールドカップが終わってからです。で、それまでの我輩は、ネットからサッカーを学ぶ習慣が全くありませんでした。ある意味でゼロからのスタートでした。このときの自分のサッカーの分析方法が何だったのかはよくわかりません。

ただ、当時からサッカーのコーチになるべよ!と考えていた我輩は、ネットの世界をさまようようになっていきます。すると、スペインやオランダでサッカー留学をしている人がいることを知りました。おれも海外に行くでよ!とか思っていたころが懐かしいです(・∀・)

というわけで、海外でライセンスを取得した人たちがどのように試合を見ているかを見聞できるようになっていきました。海外に留学している日本人からではなく、直接海外の指導者の書いているものが読める時代に、今はなったと考えると素でエグいなと思いますが。

で、自分は試合をどのように見るのか?という答え合わせ(方法論を知る)をしていくようになります。なので、自分のサッカー分析方法の根っこは、オランダとスペインに支配されていると言っても過言ではないと思います。では、その方法論についてざっくりと振り返っていきましょう。ただ、本当のオランダ式、スペイン式とはかなり誤差があると思います。それは自己流にアレンジした、もしくは解釈したからなので、ご勘弁ください。

・オランダ式

オランダといえば、システム噛み合わせ論です。一時期はネットの分析くんの間で大流行しました。

「4-3-3」と「4-4-2」が試合をします。どのエリアで数的不均衡が起きるでしょうか。その数的不均衡エリアで、どのようにその不均衡を均衡したものにしますか?というのが、ざっくりしたシステム噛み合わせです。「3-1-4-2」だったら、「4-4-2」を殴り殺せるぜ!といった類のものではないと思います。殴り殺せると思うけど。

この不均衡エリアをどうする?の部分が未成熟なチームは延々と殴られ続けます。このシステム噛み合わせ論がすたれた最大の理由は、システムが試合を決めるわけではない論がなぜか流行したからでしょう。

しかし、近年のポジショナルプレーの大流行、守備の基準点を惑わすための可変式システムを考慮すると、このシステム噛み合わせ論から発生する不均衡エリアを即座に認知することは、もはやトレンドではなく、スタンダードなものになっていると思います。というわけで、今はアツいです、システム噛み合わせ論。

・スペイン式

オランダ式が全体の視点だとすると、スペインは個々の駒についてもっと着目している印象を受けました。そして、そのシステムで実際にそのチームはどのように攻撃を構築しているんだい?という部分に関する言及がエグかったことをよく覚えています。これはオランダ式がそういうのやっていない!という話では決してないからね。

例えば、センターバックが二人いる。片方の選手は繋げる。もう一方は繋げない。それが試合にどんな影響を与えている?相手の守備のルールにどんな影響を与えている?みたいな感じです。

つまり、そのチームの主だったビルドアップのパターンはこれ。攻撃の中心の形はこれ。それに対する相手の守備はこれ。といった感じで、両チームの意図を探っていくようになっていきました。

わかりやすいのがグアルディオラのバルセロナに対抗する面々でしょうか。スポナビブログ時代に何度も書いた記憶があります。ビルドアップ対プレッシングですね。非常に懐かしいです。ビルドアップバカを大量に生産してしまったことはちょっと反省しています。そこへのこだわりが自分は異常でしたからね。。

このタイミングで当時のことを思い出してみると、相互作用とか連携の優位性とか、そもそものプレーモデルとか、そういったものがスペインにもあったのかなとは感じます。個々の総和というと語弊があるのですが、個々の連携、組み合わせで何が発生して、それがチームとしてどうなの?矛盾していないの?みたいなことは、とっても強く意識させられたと思います。

例えば、センターバックが繋げない。でも、2トップは両方共に小さいとか。困ったときのロングボールどないするねんみたいな。

例えば、カヌーテに放り込む。レナトがセカンドボール回収隊として準備している。ヘスス・ナバスとアウベスのコンビネーションで右サイドから破壊。ついでに逆サイドのペロッティも呼んで密集で破壊。相手も密集してきたら、ディエゴ・カペルでアイソレーションみたいに、チームを論理的に見られるようになってきました。ディエゴ・カペルとペロッティが共存した記憶はないですけど。

なので、スペイン式の方法で、自分は選手それぞれの特徴&コンビによる相互作用、それにともないチームのプレーモデル、優位性を得るための準備、それらに対抗する守備戦術について学ぶことができたんだと思います。

その他では色々な書き手に影響を受けながら、自分の場合は指導者で実践できるし、さらに実際の試合の修正も腐るほどやってきたので、そういったものが血となり肉となっていることは否定できません。昨日に引き続き否定できません。

なので、かちっとした分析のフレームワーク(最近の流行)みたいなものは存在していません。無意識にあるような気はしますので、第三段は答え合わせの具体例というか、その方法というかみたいなこと、第四段は実際に映像を見ながら文章化していく作業を可視化してみたいと思います。でも、シーズンが始まったら無期延期です(・∀・)本当は試合の解釈とかやりたいんですけど、何を書いたらいいかわからなくなったので。

(・∀・)