【COVID-19ワクチンに酸化グラフェンなど入ってねえよ。by Reuter Fact Check】

Reuterの用意してくれた以下のファクトチェックに荒い和訳を付けておきます。ご利用下さい。

『スペインの研究グループがCOVID-19ワクチンの中から酸化グラフェンが見つけた』って話はこのファクトチェックですべてデマとなります。

Robert O. Young とか Dr. Jane Rubyなんかそうやね。当然彼らを孫引きしているのはお話になりません。


【Fact Check:COVID-19ワクチンは酸化グラフェンを含んでいない。】
COVID-19ワクチンに酸化グラフェンが含まれているというオンラインレポートには根拠がない。
この疑惑は、専門家によって否定されたスペインのある教授による分析に基づいている。同教授によると、1つのバイアルを調査した後、結論の出ない結果を得たとのことです。そのバイアルにはファイザー・ビオンテック社製のワクチンが入っているとされているが、それはメッセンジャーサービスで送られてきたものであり、出所は不明であるそうです。

ファイザー社はロイターに対し、同社のワクチンにはこの物質は含まれていないと述べています。また、この物質は、世界中で広く販売されているCOVID-19ワクチンのいずれにも記載されていません。

この誤った主張をしているソーシャルメディアの投稿やブログは、①、②、③、④で見ることができます。これらの投稿の多くは、ワクチンが有害であるとのデマを拡散しています。

https://web.archive.org/web/20210720222314/https://beforeitsnews.com/opinion-conservative/2021/07/breaking-discovery-the-actual-contents-inside-pfizer-vials-exposed-3587380.html

②データ消去されています。

https://www.facebook.com/photo/?fbid=10165645043640051&set=a.10150584382640051 (デマを含むため動画は削除されています。)

https://twitter.com/truthjacobs3/status/1415550246311112704

酸化グラフェンは、グラファイトの酸化によって作られた「単原子層材料」である⑤。
酸化グラフェンは化学的に還元されると⑥⑦、「地球上で最も強く、薄く、導電性のある物質」と評されるグラフェンを作り出すことが出来る⑧。

⑤~⑧はグラフェン及び酸化グラフェンの一般的な(=デマ屋の関わっていない科学的にまともなw)説明ですのでリンク付けは省略します。

【成分】
「酸化グラフェンはファイザー-ビオンテック社製のCOVID-19ワクチンの製造には使用されていません」とファイザー社の海外向け広報担当の上級参与がロイターに語っています。

FDAのウェブサイトに掲載されているファクトシートによると、ファイザー社のワクチンの成分には、mRNA、脂質、塩化カリウム、リン酸2水素カリウム、塩化ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム二水和物、ショ糖が含まれています。酸化グラフェンは掲載されていません。

世界中で販売されているCOVID-19ワクチンのうち、Moderna社、Janssen社、AstraZeneca社、CanSino社、Sinovac社、Sputnik V社が製造している他のワクチンにも酸化グラフェンは含まれていません(成分表は⑨,⑩,⑪, ⑫,⑬,⑭)。

https://www.fda.gov/media/144637/download
https://www.cdc.gov/vaccines/covid-19/info-by-product/janssen/downloads/Janssen-Prep-and-Admin-Summary.pdf
https://www.gov.uk/government/publications/regulatory-approval-of-covid-19-vaccine-astrazeneca/information-for-uk-recipients-on-covid-19-vaccine-astrazeneca
https://coronavirus.gob.mx/wp-content/uploads/2021/03/GTApp_Cansino_16Mar2021.pdf
https://coronavirus.gob.mx/wp-content/uploads/2021/02/GuiaTec_AplicaVxSinovac_19Feb2021.pdf
https://coronavirus.gob.mx/wp-content/uploads/2021/03/GTApp_SputnikV_050321.pdf

出所不明の「サンプル」、決定的な結果なし

2021年6月28日付の問題の報告書⑮は、アルメリア大学(UAL)のパブロ・カンプラ・マドリッド教授が発表したものです。報告書中で、彼はこの研究が大学を代表して行われたものではないと述べています(23ページ)。

アルメリア大学はツイッター⑯で、この出版物を「大学教授による非公式な報告書であり、追跡可能性が全くない起源不明のサンプルの分析についてのものである」と説明しています。また、「報告書自体に注記しているように、この報告書に関して大学は与り知らない私的な物だ」とも付け加えています。

https://diario16.com/wp-content/uploads/2021/07/MICROSCOPIA_DE_VIAL_CORMINATY_DR_CAMPRA_FIRMA_E_1_HORIZONTAL.pdf

https://twitter.com/ualmeria/status/1410884237377560579

報告書の3ページ目と8ページ目に記載されているように、カンプラ・マドリッド氏は、ファイザー・ビオンテック社製の「出所不明」の小瓶(EUでは「Cominarty」というブランド名で販売されている⑰)のサンプルを2種類の顕微鏡で分析しました。

このバイアルは「メッセンジャーサービス」で送られてきたそうです。この論文では、このワクチンの出所についての詳細は書かれていません。

カンプラ・マドリッドは報告書の中で、顕微鏡で見たこのワクチン液の画像を、科学雑誌に掲載されている酸化グラフェンの画像と比較したと述べている(例えば、同研究の12ページや⑱を参照のこと)。その結果、両者は似ていると結論づけています。

⑰(リンク切れ)

⑱(リンク切れ)

スペインのファクトチェック機関Maldita.esが調査した専門家によると、この画像にはあらゆる素材が写っている可能性があるという⑲。

また、Campra Madrid氏自身も、「顕微鏡では決定的な証拠は得られない」こと、そして「限られた1つのサンプル」からの分析であることを認めていますが、そのサンプルの出所や追跡可能性は不明です。

また、Campra Madrid氏によれば、この調査はブログ「La Quinta Columna」の創設者であるRicardo Delgado Martín氏から依頼されたものであるとのことである(3ページ目参照⑳)。

スペインのファクトチェック機関Maldita.esや新聞社La Vanguardiaの記事によると、Delgadoは以前にもCOVID-19に関する誤った情報を流したことがある㉑,㉒。

⑲(リンク切れ)

https://diario16.com/wp-content/uploads/2021/07/MICROSCOPIA_DE_VIAL_CORMINATY_DR_CAMPRA_FIRMA_E_1_HORIZONTAL.pdf

https://maldita.es/malditaciencia/20210707/video-ricardo-delgado-martin-quinta-columna-oxido-grafeno-covid-19-vacuna/

https://www.lavanguardia.com/vivo/lifestyle/20200824/482915473079/negacionistas-coronavirus-antimascarillas-conspiracion.html

【covid-19 ワクチンは透明である】
アメリカ化学会の科学技術フェローであるマシュー・ディアシオ㉓は、ツイッターでカンプラ・マドリッドの報告書を批判した。

ディアシオ氏は、グラフェンや酸化グラフェンを大量に含む液体は、暗褐色または黒色になる傾向があると述べている。もしショットに「グラフェンまたは酸化グラフェンが1%でも含まれていれば」(クレームでは99.9%とされている)、液体は黒乃至は少なくとも暗い色になるだろう、と述べた。

Pfizer-BioNTech社のCOVID-19ワクチンは、透明または黄色がかった液体であり㉔,㉕、米国で入手可能な他のCOVID-19注射(Moderna社㉖、Janssen社㉗、AstraZeneca社㉘)も同様である。

https://www.acs.org/content/acs/en/policy/policyfellowships/fellows/matthew-diasio.html

https://pictures.reuters.com/archive/HEALTH-CORONAVIRUS-FRANCE-RC2OFO9B27A9.html

https://pictures.reuters.com/archive/HEALTH-CORONAVIRUS-COLOMBIA-RC2S1O9ZGG42.html

https://pictures.reuters.com/archive/HEALTH-CORONAVIRUS-JAPAN-VACCINATION-RC240O9RO1KK.html

https://pictures.reuters.com/archive/HEALTH-CORONAVIRUS-JOHNSON-AND-JOHNSON-VACCINE-RC2U3M9P5Z4I.html

https://pictures.reuters.com/archive/HEALTH-CORONAVIRUS-EGYPT-RC2BUN9WJ4FE.html

【判定】

デマです。ファイザー社は、同社のCOVID-19ワクチンには酸化グラフェンは含まれていないと述べている。

この記事はReuters Fact Checkチームによって作成されました。ソーシャルメディアへの投稿をファクトチェックする活動については、㉙をご覧ください。

https://www.reuters.com/fact-check/about


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