海外のオミクロン話その2

【和訳】タイトル:SARS-CoV-2のオミクロン変異株は、ギリシャ語アルファベットの15番目の文字にちなんで命名された。

ソーシャルメディアのユーザーが、懸念されている新型コロナウイルスの亜種の命名の裏に不吉なメッセージがあるという根拠のない主張をしています。

アフリカ南部で最初に発見されたB.1.1.529亜種は、11月26日にWHOによって"Omicron"と命名されました(こちら)。

ソーシャルメディアのユーザーからは、"OMI"は心臓病の一種の頭文字で、"CRON"はコンピュータで使われるコマンドであるとの指摘がありました(こちらこちら)。

Facebookでは、Googleで検索した結果のスクリーンショットを2枚掲載した人が、「本当に腹が立つ」と書いていました。彼らはその投稿を #inplainsight というハッシュタグで締めくくっています。

スクリーンショットのひとつは、Googleで "OMI" を検索したところ、"The Free Dictionary" の略語のページ(こちらを参照)から引用した結果が表示されていた。合計35個のOMIの略語が掲載されている。そのうち4番目は"Old Myocardial Infarction(心臓病)" である。

2番目のスクリーンショットは、"CRON" のGoogle定義の結果です。それによると 「指定された時間に実行されるべきジョブのための、OSやサーバーへのコマンド。」とあります。

これらがコロナウイルスの新亜種の命名の要因となったという証拠はありません。

WHOは5月、SARS-CoV-2の "Variants of Interest(VOI)" または "Variants of Concern(VOC)" を、ギリシャ語のアルファベットに因んで命名することを決定したと発表した(こちら)。

この決定は、変種が言いやすく、覚えやすいシンプルな名前を持つようにするためであり、また、最初に検出された場所にちなんだ名前がつけられることを避けるためでもある(WHOは、これは汚名と差別につながると指摘している)。

Omicronは、ギリシャ語のアルファベットの15番目の文字で、WHOが特定した5番目のVOCです。アルファ、ベータ、ガンマ、デルタに続く5番目のウイルスです。

また、2つのVOIも確認されています。これらはLambdaとMuと呼ばれています。

Omicron変異株の命名については、ロイター通信がこちらで取り上げています。

【評定】
部分的に誤り。SARS-CoV-2のオミクロン変異株は、ギリシャ語のアルファベットに因んで命名されました。


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