旧岩崎邸
白亜の殿堂、旧岩崎邸。仕事の休みが取れたので、平日の昼間にお出かけです。この豪奢なたたずまい。朕にふさわしい建物ぞよ。
よし、能書きはそこまでだ。チャキチャキ進みますよ。重要文化財？ 上等だ、よろしくお願いいたします！
でさ、ゲートがまず立派だもの。いくぶん気圧されるわ。ここは三菱の第三代社長 岩崎久彌の本邸として建てられた建築遺産（とパンフレットに書いてあります）。
庭先の壁。なんだこれ、めちゃめちゃカッコイイ。
どどーん。あいにくの空模様ながら、まったく意に介さず光り輝いております。朕の別邸にピッタリぞよ。
では、さっそくお邪魔します。おもしろいのは、靴を脱ぐんだよ。そこはJapaneseなんだな。それとも文化財保護の観点からか？
いま入ってきた入口を振り返ってみる。警備員のおじさんが見えます。扉上部のアーチ型のデザインがおしゃれ。
どうしても天井の模様にまず目がいってしまう。自分の癖ですね。部屋なら天井とか柱、椅子なら背もたれとかに表れる遊び心。そういうのが面白いんだよね。
地下への階段。ここは封鎖されていました。敷地内にある撞球室（ビリヤード場）とこの本邸をむすぶ地下通路がこの下にあるらしい。ものすごく魅力的だけれど、すぐそこで警備のおじさんが監視している。失うものが大きすぎるので、強行突破はやめておきます。
ちなみにこれが、はなれにある撞球室。
２Ｆへ上がりました。上から階段を見下ろす。
うわー、なんかいい雰囲気。窓際のテーブルとイスで表を眺めながらティータイムもいいですね。朕も満足……あ、このキャラもういいですか、そうですか。
壁の金箔模様（金唐革紙）は型押し。版画みたいなものです。ゴツゴツした表面のローラーを壁紙に押し当てて彩色していたみたい。
ベランダに出てみました
ベランダは夜のほうが雰囲気でそう。照明の下で。
扉の取っ手。こういうところよ、こだわりが出るのは。
トイレも絵になる
古い洋館のトイレといえばこれでしょう。天井に近いタンクから下がっているヒモ（鎖）を引っ張るタイプ。
摩耶観光ホテルをほうふつとさせる構図（いかん、怒られる）
窓を開閉する取っ手。こういうところよ、こだわりが出るのは。
月餅みたいな天井
これは・・・ちがいました（いちいち撮ってんじゃないよ、ほんとに）
岩崎邸は洋館と和館で構成されています。今度は通路をつたって和館のほうへ。
さきほどまでのクラシック音楽が聞こえてきそうな様子から一変、ししおどしの「ンッコーン」が聞こえてきそうな空間。
こうしてみていると、縁側に座っている主の姿が浮かんでくるよう
トラディショナル・ジャパニーズ・スタイル！
冠婚葬祭に使われた大広間。使用されている木材は、もう現在では入手困難なのだとか。
消えゆく富士に見送られながら、岩崎邸をあとにしたのでした