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トーハクで女装っ娘を探してきたよ 5月号

毎月、トーハクで歴史的な女装っ娘や男の娘に会いに行ってます。だいたい女装がいるのは、ひと月ごとに変わる浮世絵コーナです。今月は、女装がとても充実してました!
以前は女装が1枚も無いこともありましたが、茨城県の某市博物館へ11回凸しまくった郷土史マニア以上に、変質的に、毎月毎月、「カワイイ男の娘いたー!」とか「なんで女装が少ないの?担当者呼んで!」などと自説と趣味を執拗にレポを繰り返した結果、最近はどんなテーマでも、女装か男の娘を入れてくれるようになった気がします。(個人的な趣味趣向を展示に反映させたいなら、こうやってやるんだワ→郷土史家さま)

向かって右のケースは、1点だけの展示で、基本的に肉筆画なのですが、これはかなり興味深いものでした。
ワタシ的には、若衆は「男の娘」とカテゴライズしています。

川又常正「浴室脇の男女図」


この絵は、お風呂に入ろうとする男の娘(右)と純女です。風呂に入った後、二人は必ずセクロスします。
最近の展示では、男の娘(若衆)と純女のエッチ抜きの友だちっぽいものから、道端での一目惚れシーン、そして今回、エッチまでたどり着きました。何か月もかけて、男の娘と純女の間の友情が性愛にハッテンさせていく様を表しているとしたら、展示担当者は変態いや入念すぎます!(褒めてる)
ここからは怒涛の女装(歌舞伎女方)や男の娘(若衆)のオンパレードです。

下部の女方ですね。「初代佐野川市松の浅草藤の茶屋娘」
男の娘と純女の友情系 磯田湖龍斎「亀戸太鼓橋」



二代鳥居清倍「二代目三条勘太郎の牡丹持てる女姿」

これはちょっと不思議な浮世絵。歌舞伎では、女装(生物学的男)である証として必ず額の上を剃らないといけない幕府のルールが厳しく存在してましたが、これは女装なのに剃っていませんね。ただ、(ワタシ的に女装嫌いだったと見ている)北斎は、歌舞伎を描くとき、男が演じてる女装としてでなく、ストーリー通りに純女として描いているのをこれまでのこのコーナーで見ました。これもそういう表現なのでしょうか?

鈴木春信「今様おどり八景 石橋の晴嵐」


鳥居清長「三代目瀬川菊之丞の石橋」


歌川豊国「三代目瀬川菊之丞の石橋」

この3つは女装かどうか微妙ですね。石橋という能の演目にでる獅子のコスプレのようですが、見た感じは女装です。


写楽はアプリ加工女装の敵


続いて東洲斎写楽。特徴を強調するという本人は嫌がるデフォルメの写楽の作風。左の四角い顔の女方の役者さん、これを見たとき「ウキーっ!」ってなっただろうなぁと同情。

東洲斎写楽「二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木と中村万世の腰元若草」重要文化財

これは手前の女方をむしろ奥の男性に比べて、骨格をガッチリ、あごも男性らしく、描いてますね。ビューティープラス愛用女装としては、こういう無加工の写真をツイートするヤカラを許すことはできません!!!

東洲斎写楽「四代目松本幸四郎の新口村孫衛門と初代中村富三郎の傾城梅川」

もうちょっと女らしく描いてくれー

こんなに肩幅広く描かないでー

東洲斎写楽「二代目中村野塩の小野の小町」

浮世絵コーナーでなく、女装ですらないけど、ビューティープラスを使ってあげてーと心で叫んだのが近代絵画コーナーのこちら!どん!

速水御舟「京の舞妓」大正9年

2年かけて、リアルさを追及したそうですが、サクッと美少女に描いて〜ってこの舞妓さん半泣きだったでしょうね。名前は君英と名前まで後世にばれてるし。







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